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【戦評】 恐れを知らないビッグプレー~9/2○楽天5-3日本ハム

三木監督が吼えた「秋吉攻略の逆転劇」

この一戦を落としていたら4カード連続の負け越し。
4位・日本ハムと同率3位タイに並ばれてしまうというゲームだった。

絶対絶命の土俵際、見事なうっちゃり勝利になった。

8回終了時に負けている展開を帳消しにしたのは、8/15△E3-3、8/20△E3-3Fに続く今季3度目。

しかし、逆転勝ちは今季初だ。
1位・若鷹軍団と5.5差、2位・ロッテと1.5差、優勝戦線に踏みとどまる貴重な勝利になった。

3点を追う9回表、敵軍守護神・秋吉と火消しに入った堀を相手に1死から怒涛の7者連続安打。

相手先発・上原以下4投手の前にわずか2安打だったイーグルス打線の快音が堰を切ったかのように飛び出した。
同点打は3点二塁打の岡島、決勝打は田中、パリーグ最多得点の本領を取り戻す5得点になった。

池田駿、移籍後初勝利。ブセニッツ8S

逆転に成功した9回裏はブセニッツ。
日曜日メヒアに3ランを浴び初のセーブ失敗を喫したそのリベンジに成功した。

いきなり2連打で無死2,1塁。
ヒヤッとさせられたものの、後続の大田には「絶対に失敗しない投球」だ。

前週は打率.538でヒット14本を量産し、前夜も2安打をマークした絶好調打者を5球勝負のすえ、158キロを内角にズバッと決める空三振に退けている。

その5球勝負中、3球は高速カーブ。日曜日メヒアに被弾した球種だ。
しかしこの日はストライクからボールに変化する低め絶妙ゾーンにしっかり集め、空振り、ファウルを打たせてカウント作りに成功した。

その後、代打・浅間には四球を与えて1死満塁になったが、これは球審・名幸の辛すぎる判定によるもの。内角いっぱいに投げ切った絶好の2球をいずれもボール判定にされてしまい、決して制球不如意に陥ったわけではない。

続く西川、敵軍主将を3-2-3の併殺斬りに仕留め、今季8セーブ目をあげている。

嬉しい白星は、池田駿が手中にした。

移籍後の初勝利は、3点ビハインドの8回、三番手・津留崎が2四球で招いた1死2,1塁での火消し登板だった。
左打者には被打率.421と打たれていたが、左の平沼をしっかり追い込んだ後、4-6-3のゲッツー斬り。もしここで複数失点していたら、9回は同点どまりの反撃に終わった可能性があった。

改めてチーム成績を確認しよう。

64試合32勝29敗3分の3位だ。

各種戦績は、直近10試合3勝7敗、9月1勝1敗、日本ハム戦7勝6敗1分、ビジター13勝14敗2分になった。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと3.5、2位・ロッテと1.5、4位・日本ハムと2.0、5位・西武と3.5、6位・オリックスと10.0で推移している。

◎両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(指)、2番・鈴木(三)、3番・ロメロ(右)、4番・浅村(二)、5番・岡島(左)、6番・田中(中)、7番・内田(一)、8番・足立(捕)、9番・小深田(遊)、先発・涌井(右投)

日本ハム=1番・大田(右)、2番・近藤(左)、3番・西川(中)、4番・中田(指)、5番・渡邉(二)、6番・ビヤヌエバ(三)、7番・平沼(遊)、8番・清宮(一)、9番・宇佐見(捕)、先発・上原(左投)

◎試合展開

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諦めずに戦った犬鷲戦士

この日は大幅な入れ替えがあった。
大田、シャギワが抹消になり、青山、石原が今季初めて1軍登録された。

開幕以来、最もマスクをかぶった正捕手好捕の最筆頭を勉強の意味を込めて2軍に送り出すと、直近3戦2回10失点の日本たばこ産業JTもようやく2軍調整へ。

まさかの不振に首痛が重なり一足先に2軍調整中のJBは(勝負してもらえないという側面はあるものの)22打席14打数で1安打のみと復活は遠く・・・(続く)

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