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【予想】どこよりも早いFA美馬の人的補償。ロッテのプロテクト名簿も予想してみた

※本稿は全文公開中。最後までお楽しみいただけます。

FAの美馬、ロッテへ

国内FA権を行使した美馬学の去就が、決まったようだ。

今年は6人しか到達できなかったパリーグ規定投球回に名を連ねたベテランには、ロッテ、巨人、ヤクルトからオファーが届く、複数球団の争奪戦になっていた。

今朝のスポーツ各紙は「優勢」「決定的」「移籍決断」など見出しは異なるものの、各紙ともに新天地がロッテに内定したことを伝えている。

楽天の生え抜き選手がFA権を行使し、同一リーグの他球団へ移籍するケースは、楽天球団史上初のはず。そのため、来年から黒とピンストライプに着替えて、クリムゾンレッドに立ち向かう図が、ちょっとピンと来ないし、想像できない。

それでも今、僕の心は晴れやかだ。この権利は美馬が勝ち取った真っ当なもの。国内FA権を得るまでに辿った過程が、栄冠と挫折、度重なる怪我で彩られた「浮き沈みのある厳しい道のり」だったことを知る僕ら楽天ファンなら、美馬を心温かく送り出すことができるはずだ。

早くも気になる「人的補償」

というわけで、早くも気になってくるのは人的補償の話である。

美馬の今季年俸は推定6,500万円。楽天の日本人選手で10番目に位置し、『人的補償を伴うBランク選手』に該当する。

下記図のとおり、人的補償ありの場合、ロッテは楽天に2,600万円を支払うことに加えて、プロテクト名簿漏れした選手1名の保有権を譲渡しなければならない。

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ロッテは外国人と今秋ドラフトの新人を除く支配下選手28名をプロテクト名簿に載せる。楽天はその名簿に記載のない選手を1名指名することができる。

ロッテのプロテクト名簿を予想してみた

そこで、ロッテのプロテクト名簿を予想してみた。

本来は28人だが、鉄板だと思われる27人はすぐさま決まったが、残り1名なかなか決まらなかったので保留にした。

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ありえない捕手の人的補償

一方、ボーダーラインの選手、名簿漏れすると思われる選手のリストは下記になる。捕手、内野手から見ていきたい。

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嶋基宏が退団し、正捕手の確立が急務になっている楽天。とはいえ、捕手の指名はありえない。

来年は捕手再転向した岡島豪郎が1軍復帰する。今年は相次ぐ手術による影響で1軍出場はなかったが、本調子が戻れば通算OPS.680の“打てる捕手”は魅力的だ。秋季キャンプでは三木肇監督も「人間性自体が捕手に向いている」と好評価を与えた。

そんなキャプテンシーあふれる切れ長の背番号27に対抗できる人材が、ロッテの指名漏れ捕手にいるだろうか。無理して彼らを取るぐらいなら、今年数多くの経験を積んだ堀内謙伍、太田光にもさらなる成長を促すほうが先決だ。

捕手にいかない理由は、今秋ドラフトの動静でも推測できそうだ。球団が岡島、堀内、太田に不安を感じていたなら、大卒・社会人の捕手を上位・中位で指名したはず。郡司裕也(慶応義塾大、ロッテ2位)、柘植世那(Honda鈴鹿、西武5位)といった面々に食指を伸ばさず、数年後を見すえて高卒捕手を下位と育成で2名指名したところを見ると、来年の1軍捕手は前述の3人を競わせていく方針なのだろう。

考えにくい内外野の人的補償

内野手もない。来年の内野陣形も浅村栄斗=茂木栄五郎の二遊間に加え、三塁=ウィーラー、一塁=銀次が基本線。

そこへ目下、楽天はFA戦線で鈴木大地にラブコール中。他球団以上の条件提示でその心を射止めようとしている。鈴木は豊富な1軍実績と内野複数ポジションを任せられる逸材だ。一方、ドラフトでもハズレ1位で小深田大翔(大阪ガス)を指名した。こちらも遊撃に加えて、三塁二塁でも出場可能な俊足好打の牛若丸である。

両名と比べたとき、細谷圭、三木亮は明らかに見劣りしてしまう。419試合の実績を持つ細谷も、ここ数年は打席数106→27→20と目減りし、OPSも.549→.535→.411とジリ貧。三十路を超えており、頭打ち感は濃厚だ。

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外野手では、加藤翔平がボーダーライン上か。永井怜から放ったプロ初打席初球本塁打は今なお記憶に焼きつくが、売りは449試合1223打席の実績と、中堅も守ることのできる守備力だ。

しかし、IsoDは通算.032。例年、3割未達の低い出塁率がネックになる。両打ちにもかかわらず、全打席の約80%が左打席もネックだ。好打の左打者が揃う楽天で、あえて加藤を左打席に立たせる意味はあるのか。

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取るなら1軍経験のある投手か

となると、取るなら投手になりそうだ。

2017年以降、美馬は則本昂大、岸孝之とともに三本柱を形成した。この3年間の投球回は394回。則本434回、岸429回に迫る数字になった。

そんな美馬の穴、三本柱の一角を埋めるべく、1軍実績のある投手を指名したい。田中靖洋、大谷智久、南昌輝、石崎剛、佐々木千隼、有吉優樹、土肥星也の中から1名が妥当と言えそうだ。

大谷はここ2年は球に切れなく、パフォーマンスも著しく低下している(防御率5.61)。南は黄色靱帯骨化症の影響か、往時の150キロ超えは影を潜めたまま。2016年ドラ1の佐々木は同じ佐々木の入団で、もはや過去の人。

今年2月の練習試合で辰己から一発くらった有吉は、投球回を上回る被安打を浴び、低すぎる奪三振率という印象。4月に右肘にメスを入れ、その影響で今年は1軍2試合、2軍では登板ゼロに終わっている。

気になるサウスポー

そのなか、個人的に気になるのが、左腕の土肥である。

小深田と同じ大阪ガス出身、3年目の24歳。今年は2軍でチーム最多95.2回を投げて防御率2.35を記録した。FIPも2.75と好値である。1軍では通算12先発。QS率こそ16.7%だが、5回以上・2失点以下率は58.3%。6回7回は難しいとしても、責任投球回を投げ切る一定のゲームメイク能力は持っている。運用次第では面白い存在になる。

◎楽天の投手デプス

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今年、楽天は開幕前に濱矢廣大をトレードで放出。オフには西宮悠介に戦力外を告げ、2012年ドラ1の森雄大にも育成契約を打診した。一方、ドラフトで左腕の指名なし。シーズン中に台湾から王彦程を獲得したが、育成の身。

長らく先発ローテを守ってきた塩見貴洋、辛島航も三十路を超え、全盛期は過ぎ去ったと見るべき。怪我による出場機会の減少も目立っている。

高梨雄平も与四球率が年々悪化しているという懸念材料もある。今年は新人の弓削隼人が1軍で3勝を挙げ、秋季キャンプでは鈴木翔天がMVPに選ばれたという朗報もあるが、それを踏まえても、1軍経験のある左腕は欲しいところ。

土肥は1995年生まれ。前後には森、弓削、渡邉佑樹、松井裕樹、鈴木と左腕が集中する。年齢近い者どうし刺激しあっての切磋琢磨も期待できるし、今季年俸も1,180万円とお手頃だ。

土肥もボーダーライン上だと思うが、もし漏れた場合、検討してみてはいかがだろう。【終】

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