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【試合評】 最終戦で完全復活。獅子退治に欠かせない1番・茂木の戦陣録~10月10日○楽天5-0ロッテ

今季ワースト2位の客入り

最終戦の観客動員数は20,379人だった。
この数、僕らファンの「後半戦の失望感」を良く表していると思う。

今季のkoboパーク1試合平均動員数は25,299人。
それを約5,000人も下回ったのだ。
本戦が平日デーゲームということを考慮に入れても、寂しい数字である。
それは4月12日西武戦(●E5-10L)の20,329人に続くkoboパーク今季ワースト2位だった。
ちなみに4月12日は平日に加え、春先の薄暮ゲーム。
試合開始前の15時時点で気温10.8度、風速9mと風も強く、肌寒かった。

それでもである。
楽天はシーズン最終戦を有終の美で飾っている。

希望を捨てず応援するファンの前で、スコア5-0と今季13度目の零封ゲーム。
(ちなみに他球団の零封勝利はソフトバンクの21試合がリーグ最多。楽天の13は西武の17に続く同3位の数になっている。)

躍動すべき選手が躍動し、昨夜急遽帰仙したニューカマーが鮮やかなデビューを飾ると、CSの秘密兵器候補が圧巻のパフォーマンスを披露。
近年のNPBでは他に例を見ない快記録も誕生するなど、見どころのある最終戦になった。

◎試合後の最終戦セレモニー、梨田監督の挨拶全文

両軍のスタメン

ロッテ=1番・加藤(中)、2番・高濱(一)、3番・鈴木(二)、4番・井上(指)、5番・中村(遊)、6番・清田(右)、7番・肘井(左)、8番・柿沼(捕)、9番・大嶺翔(三)、先発・成田(左投)

楽天=1番・茂木(指)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・ウィーラー(三)、5番・島内(中)、6番・岡島(左)、7番・嶋(捕)、8番・田中(右)、9番・村林(遊)、先発・岸(右投)

1番・茂木で獅子退治だ!

やっぱり、獅子退治の先陣は、栄五郎こそ相応しい!
“白木の抜刀”を振りまわした茂木が、敵中突破というべき1番槍の活躍で、左中三、左線二、遊安、中越二、今季2度目になる1試合4安打を記録した。

4打席全てが得点に絡む、物凄い活躍劇だった。
第1打席は2-0から打って出ての、先制点お膳立て左中間三塁打になった。
初回先頭打者打席、茂木がファーストストライクを打ちにいったとき(ファウルになった打席も含む)、ここまで打率.377/OPS1.144だった。
その数字どおりの結果になった。

2回の第2打席は痛烈打球で三塁線を切り裂いたツーベースになった。
この長打でプロ初安打で出塁した1塁走者・村林をホームに呼び込んでいる。

4回2死2,1塁の第3打席では相手先発・成田に10球投げさせた。
今季、茂木が1打席で投手に投げさせた最多タイの球数で、その10球目を弾き返した当たりは、ショート中村の3塁悪送球を誘い、走者2人が悠々生還する1ヒット1エラーになった。

7回の第4打席、狙って打ち返したウォーニングゾーン着弾の中越えエンタイトルツーベースが、もう少し伸びて18号ソロになっていたら、「球団史上初のサイクル安打」になっていた。
この直後、内田の21打席目にして飛び出した今季初安打でホームへ生還。
獅子退治を前に完全復活を宣言する4安打になり、1試合3本の長打は昨年もなく、自身初の快挙になっている。

藤田、楽天では初のスクイズ!

2番・藤田も、この人らしい職人技を披露した。

初回、茂木を3塁に置く1死3塁の第1打席、その初球でスクイズを決めた。
内角に抜けてきたゾーンギリギリの球だったが、丁寧な仕事が光った。
体勢を少し窮屈にさせながらも、勢いを殺したバントをしっかり転がす。
投手が本塁返球できず、三塁走者・茂木選手が苦労せずに生還できるタイミングを作り出した小技は、調べてみたら、楽天移籍後では、なんと!なんと!初のスクイズ成功になった。

実は走者を3塁に置いて藤田が犠打を記録したケースは、2014年9月15日西武戦でもあった。

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