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【試合評】 パリーグ防御率1位・美馬攻略を決定づけた、初回1番・川崎の空三振~7月1日●楽天9-10ソフトバンク

想定を超えた4時間26分、まさかの激闘

パリーグ首位攻防3連戦の第2戦。
楽天・美馬、ソフトバンク・千賀の先発で始まったゲームは、予想外の結末を辿る、壮絶すぎる点取り合戦になった。

鷲12本、鷹16本、ホームラン4本を含む両軍合計28安打の乱打戦は、今季の楽天戦では29安打を数えた5月30日巨人戦(○E13-5G)に続く2番目の多さ。

4時間26分は、延長12回サヨナラ負けを喫した4月26日ソフトバンク戦(●E3-4H)の4時間50分に続く、こちらも今シーズン2番目の長丁場になっている。

試合は初回からいきなり動いた。
楽天投手陣の失点が(延長回を除く)最も少なかった立ち上がりに、美馬があっさり2失点。(楽0-2ソ)

2点を追いかけた楽天は3回に反撃に転じ、一挙4点を挙げる。
背中の張りから戦列復帰した千賀を相手に1死後から短長4安打を浴びせた。

この日の千賀は変化球ストライク率が45.7%と低く、変化球を思うように操れず、速球のコマンドも時節逆球や失投になる場面が目立ち、楽天はその速球を面白いほど打ち返していった。

起点を担ったのは9番・三好だ。
茂木離脱後、遊撃スタメンを任されながらここまで23打席無安打。
その三好が千賀の145kmを弾き返すセンター返しで24打席ぶりのヒットを放つ。
すると、続く1番・島内も144km速球を打ち返す1,2塁間ゴロ突破の右安。

さらに1死2,1塁で2番・ペゲーロも間髪入れずの初球ストレート撃ちを披露。
ペギーの弱点インハイを狙った千賀の146km速球が、ひっかかって膝元に不意に入ったところをローボールヒッターよろしく応戦。
右中間をワンバウンドで破りフェンス到達するツーベースで、三好、島内がホームに帰ってきた。(楽2-2ソ)

同点に追いつきなおも1死2塁、楽天は攻撃の手を緩めない。
その後の2死3塁、4番・ウィーラーのバットが唸った。
初球の内角低め147kmを一閃。
「難しいコースだったけど」と振り返る大当たりは、左翼席に消えていく16号2ラン!
イーグルスが4番の一撃で勝ち越した。(楽4-2ソ)

両軍のスタメン

ソフトバンク=1番・川崎(二)、2番・今宮(遊)、3番・柳田(中)、4番・内川(一)、5番・デスパイネ(指)、6番・松田(三)、7番・中村晃(左)、8番・甲斐(捕)、9番・上林(左)、先発・千賀(右投)

楽天=1番・島内(中)、2番・ペゲーロ(右)、3番・岡島(左)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(二)、6番・枡田(一)、7番・アマダー(指)、8番・嶋(捕)、9番・三好(遊)、先発・美馬(右投)

美馬の心を折る、味方の相次ぐ守備ミス

ウィーラーの槍働きで2点を勝ち越したイーグルスだったが、5回表、「魔のイニング」が待っていた...

美馬が打者一巡10人を送り込まれ、6本の長短打に1四球1野選も絡んで、この回だけで7失点。
今季イーグルスが1イニングで失った最多失点を更新する事態になった。

不運としか言いようのない守備陣の相次ぐ乱れも、美馬の足を引っ張っている。

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