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チャットモンチー(後編)

SNSではみんなこぞって「わたしの青春が終わった…」なんて言っちゃってるけど、わたしにとっては青春なんて言葉にはあまりにもおさまりきらなくて。だって10才から好きなんだよ?チャットモンチーは私の10代そのものかもしれないね。そして終わったのは私たちのじゃなくてチャットモンチーの青春なんじゃないかなって思う。

小学生から聴き続けていて、あの頃知らなかった言葉や解らなかった気持ちが年を追うごとにわかるようになってきて、そしてこういうことがきっとこれからもいくつも起きていくんだろうなと考えると、チャットモンチーとしての活動は終わってしまうけれど私の中でのチャットモンチーはこれからも生き続けて、私に新しい気持ちや気づきを教えてくれるんじゃないかなと思う。何度も何度も聴いた曲なのに今まで気にしなかったことに気づくと途端に新しい聴こえ方になるから面白いし、それが次々に起こるくらい彼女たちの生み出してくれた音楽は奥深い。

チャットモンチーとしての活動は13年。13年間ってバンドにしてみるとそんなに長くないなと思っちゃうけれど、彼女たちにとってはとてつもなく濃い日々だっただろうし22年しか生きていない私にとっても人生の約半分を占めている訳で、ありがたみや偉大さを痛感するね。

わたしは普段チャットの曲を聴いていて身の回りの出来事や人物との関係を当てはめて聴くことがたまにあるんだけれど、今回のライブでは実は一切そうはならなかった。どの歌詞もこれまでの彼女たち、そして今の彼女たちにぴったりな言葉ばかりで、チャットモンチーがチャットモンチーのことをチャットモンチーに向けて歌っていたり、チャットモンチーから私たちへのメッセージだったり、時には私からチャットモンチーに贈りたい言葉だったり。ひとつひとつ挙げ始めたらきりがないくらいどれもこれもどの曲もそんな想いが込められているように感じてしまった。

チャットモンチーは3人でもふたりでも4人でもいつだって間違いなく絶対にかっこいい姿を見せてくれて、常にエネルギーに溢れてる。そんな彼女たちが下す決断だからこの完結もかっこよくないわけがないんだよね、全てが正解で正義。ラストライブも悲しいとかじゃなく純粋に楽しみだと思えた、ほんとうにすごい。この日の止まらない涙はまだどういう感情のものだったのか自分でもはっきりとはわかっていないけれど、かっこよさ、思い入れの深さ、尊さ、綺麗さ、そして愛、いろいろなプラスの感情から来ていることは間違いない。そんな風に思わせてくれてありがとう。

こなそんフェスもきっと120%楽しませてくれるよね?期待しています、たのしみ、だいすき!

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