人間性

母校訪問しました。私が入学した年に新採で赴任された先生が今や30歳目前らしくて、とにかく時の流れを感じる。当時は1番若い先生だったしちょっとなめてたとこあったな~、でも話がわかる人だったっていうか、先生としてというよりはひとりの人間としてこれはこう思うって言ってくれるところが好きだった。

 

就活のこと、高校時代の思い出、などなど話しながら、あることないことぺちゃくちゃと会話を弾ませてたわけだけども。

 

ついこの間大学で、男友達が後輩の女の子に「足太い」てきなことを言ったらしくて。私は「男同士で言う分にはネタとして成立するのかもしれないけど女の人に対して直接そういう明らかにマイナスな発言をするのは人としてどうかと思う」みたいなことを彼に伝えた、っていうエピソードがあって。

どういう経緯でだったか忘れたけどその話をしたら、先生はまず「おれは男同士でもそんなことは言わないから男だから女だからっていう分け方はやめてほしい」って言った。私の友人は「お前ブスだな」「お前足臭いな」って男同士で平気で言うからてっきり男の人はそれで楽しい面白いと感じてるんだと思ってたけど、確かによく考えれば、いやよく考えなくても、相手を貶すような台詞を平気で言える人は人間性を疑う。

そうだよね、人のことを馬鹿にしてひどいことを直接言う行為に面白さなんて欠片もないし、じゃあもし自分が同じ事を誰かに言われたら楽しい面白いと思えるのかって話だよ。最低限自分がされて嫌なことは他人にしちゃいけないし、言われて嫌なことは言っちゃいけない、少なくとも私はそう思う。

そう思う、そう思っていたよずっと。

 

私の男友達は学科の友人とサークルの友人の2種類に大別される。そしてそういうことを平気で言う人は後者に多い。学科の友人はなんだかんだ思いやりがあるしそういうことの分別が確立されていて度が過ぎた言動をする人はほぼいないなと感じる。でもサークルの人、あぁそういうこと言っちゃうんだ、とか、飲み会でも、そういうことする?普通、とか、がっかりしちゃうことが多い。現に「足太い」の話もサークル内でのこと。私が反論したらその人は「いや、Aちゃんになら言っていいかと思って。」みたいなことを言ってきた。なにそれ…?、最低だなと思った。誰ならよくて誰ならダメなの?その基準はなに?、私はそう思ったけど、こういう人が比較的スタンダードなコミュニティだから私の方が考えすぎっていうか、イレギュラーな思考というか、ズレてるのかなって思うようになってた、一緒にいるうちに。

でも違うよねやっぱり、おかしいよ。
私は言われないからいいとかそういう問題じゃない。

「おれは他人に平気でブスとかデブとか汚いとか臭いとか、そういう罵倒する言葉を言える人間は異常だと思う。相手が誰でもどんな関係でも。親しき仲にも礼儀あり、だよ。」そう先生は言っていた。今考えると当たり前だ、私はどうかしてた。けど私は間違ってなかった、自分の価値観、人間性に自信もっていいんだなと思えた。

 

先生はとにかく人間性が確立されていて、話をしながらしみじみ人格者だなと感じた。けどその考え方は私と似た部分があって、いや、どれも普通のことなのかもしれないけど、私は今までその部分が揺らいでいたから、今日会って話をしたことでこれで合ってるんだって再確認することができた。そして先生はそれが特別なことではなく最低限の、当たり前のことだと考えている、そこがかっこいい。その思考を失いかけていた私がどうかしてただけなのかもな。

高校の同級生は比較的人格者が多い、私のこの思考も高校時代に培われたものなんだろうなと思う。他人にしていいこと悪いこと、言っていいこと悪いこと、私が考えるその基準、間違えてないよ。他の人に合わせる必要もないし他の人と比べて疑問に思う必要もない、自信もっていこう。

 

 

唐突に訪問して2、3時間ひたすら喋って仕事の邪魔してしまった。俺の休日返せよ!(笑) なんて言っていたけどその顔は少し嬉しそうに見えた。先生ごめんね、ありがとう。先生みたいな人間でいたいと思ったし先生みたいな人と関わって生きていきたいと思ったよ。ひとりの人間として、素敵だなと思ったし尊敬しています。

また会いに行きます。

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