自分ができることについて考えてみた

今、とてつもなく胸がざわざわしている。
それは、去年の今頃を思い出していたからだ。

自分は都市計画のゼミに所属している。例年3回生の今頃は、他大学の建築の学生が参加し、4月から7月までの4ヶ月間行われる大会の最終発表の直前ということもあり、余裕のない日々を送る。最終発表に必要なのが「模型」と議論の内容をわかりやすく伝える「パネル」だ。

「模型」と「パネル」は作るのにスキルが必要だ。建築の学部ではないので、本格的な模型を作ることは初めてだし、パネルもA1サイズという大きいサイズであることに加えて、イラストレーターを利用して作成するので、なかなか質の高いものに持っていくために苦労する。

そのために必要となるのが上回生のアドバイスだ。4回生になった私も後輩たちにアドバイスをしようとした。しかし、私はアドバイスできることがなかった。

パネル班だった去年の私は、議論の内容は理解できない、何してもデザインのセンスのないパネルしかできないしで、自信を喪失していた。結果「できない。やりたくない。」と言い訳をしてパネル作りから逃げ、質の悪いパネルしかできなかった。なんなら同級生が私が担当するはずだったパネルを作成してくれた。

ということで、何も教えられることがなかったのだ。ゼミ長だったのに後輩に何もアドバイスできない。それに比べて副ゼミ長の二人はそれぞれアドバイスをしている。この状況に絶望した。去年の自分に腹が立った。悲しんだ。

しかし、腹を立たせたり悲しんでいたりしていても何も起こらない。「自分には何ができるだろうか?」と考えた。

スキル面でできることと言えば、「『文章の添削』だろうか」と思い付いた。文章を書くことは好きだし、こだわりを持ってきたつもりだ。しかし、パネルは主に図を使って考えてきたことを表現をする。文章はその図に説明を補完する役割で、そんなに必要ではない。ということで、思いっきり添削できるかと言われればそうではないと気付いた。

さて、どうしましょうと絶望していた時に思いついたことがある。自分にできることは「話を聞くこと」かもしれないと。

しかし、これは「模型」や「パネル」の作成といった目に見えるスキル面ではないので、少し方向性が違うのではないかと思った。が、自分が今できることは話を聞くことだけだった。

昔からラジオを聞くことが趣味ということもあり、人の話を聞くことはとても好きだ。また、参加しているインターンも「対話」や「話を聞く」ことを意識している。そのこともあって、ゼミ長として意識してきたことは、議論をする上で相手の話を丁寧に聞く事だった。

去年、自分がゼミ長として1年間苦しかった時に先輩や友達に話を聞いてもらったことで、楽になったという経験があった。後輩の相談や愚痴などの話を聞くことで、何か疲労が軽減されるかもしれないし、少しは力になれるのかもしれないと思った。後輩が自分に何かを話すことで、楽になるのなら話を聞きたいと思うようになった。

ただ、先輩に相談をのってもらおうとしても遠慮してしまうのが後輩だ。そこで、最近は「話聞くよー」といったり、自分から話しかけたりして後輩が話しやすいようにしている。これをしているからかどうかわからないが、最近は相談をしてくれたり愚痴を話して来てくれたりする子が増えて、とても嬉しい。

しかし、ここで2つの新たな問題にぶつかった。1つ目は、自分の唯一できることである「話を聞く」ことを伸ばすために後輩を利用してしまっているのではないかということだ。2つ目は、ただの都合のよい人間になってしまっているのではないかということだ。

考えすぎなのだろうか。よくわからない。
「話を聞く」ことについて、自分の中で問い続けたい。



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ウツミアリサ

1998年の早生まれ。兵庫県尼崎市在住。京都の大学生。

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