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隔離生活3日目

朝陽の眩しさに目を覚ます。普段使わない部屋だから、カーテンがない。
まっすぐに差し込む朝陽が、新たな1日、隔離生活3日目の始まりを告げる。

しばらく布団の中で、おとなしくしていると妻さんから、おはようメール。

朝方5時頃、ほのかが起きて、暗闇を指しながら、なんでパパいるの?なんでマスクしてないの?と言ってたらしい。

パパはそこに居ないよ。2階で寝てるよ。と言って聞かせても、そこにいるじゃん。としばらく言ってたらしい。

相当なストレスを感じさせていることを自覚する。
ごめんね。


シャワー浴びたい。

そう送信すると、妻さんが準備をしてくれる。
幸いなことにお風呂が2階にあって、最短距離で往復出来る。

2020年のゴールデンウィーク。最初の緊急事態宣言から、顎ひげを生やしていたのは、感染症に罹らないように願掛けだった。
風呂場で剃り落とす。
2年半振りに、自分の顎と再会した。

さっぱりしてから、差し込む陽の光を浴びて、元気をもらう。

ゴミ捨てから戻る妻さんを2階から見てると、視線がぶつかる。
笑顔で手を振りあう。

妻さんが、保温性の水筒にホットコーヒーを淹れて、ドアの前に置いてくれる。

コーヒーをいただきながら、体温が37度台後半のうちに、昨日調整しきれなかった仕事を片付ける。

比較的、体調は落ち着いているように感じる。

お昼ご飯は、生姜を効かせた、たまご雑炊を作ってくれた。
リビングの2人とビデオ通話で繋ぎながら、いただく。

午後になると少しずつ熱が上がっていくのを感じる。39度台後半まで突入したため、布団に横になる。

37度台後半から39度台後半を行ったり来たり。何WAVE目だろうか。

妻さんがほのかを連れて、食料品を買いに出る。

ぼーっと天井を見ているだけにも飽きてきて、noteをひらく。

SMILE SWITCHの企画を拝見する。


企画に参加されたnoterさんたちの暖かい記事が、心の奥を刺激する。

柔らかくなってきた頃に、微熱さんのnoteに行き着く。


このひとの文章には、いつも魅了される。
ひとつの短編映画を観ているような、景色がしっかりと浮かんでくる。


妻さんから画像が届く。

幼稚園のお友達から
幼稚園に行けないほのかのために

買い物から帰ってきたら、玄関ドアにぶら下がってた。ありがたくて涙が出た。

妻さんのメッセージを読みながら、涙が溢れてきた。

わざわざ手作りの折り紙を作って届けてくれた優しさに涙がとまらなくなる。

ほんとうに優しいひとだね。こういう人たちとの縁は、絶対に大切にしないとだね。

妻も自分も、心のどこかで不安だったんだ。
それでも、大丈夫。なんとかなる。笑顔で乗り切ろう。

口に出さないけど、それが暗黙の了解だった。
ほのかと同じように、妻さんも相当なストレスを感じてるはず。
今回も、いっぱい助けられた。

これまでの人生で、良くないことが起きるのは、いつだって11月だ。
でも、振り返ると、いつも誰かが優しく手を差し伸べてくれていた。
いつだって、誰かのさり気ない優しさに救われて、ここまでやってきた。

大丈夫。なんとかなる。

はやく元気になるから。

負けるもんか。




#隔離生活3日目
#隔離中毎日書くつもりではない
#笑顔で手を振りあう
#久しぶりに泣いた
#さり気ない優しさに感謝
#それでも11月は嫌いだ

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