見出し画像

おはようございます。師走ですね。

12月のプチ目標は

毎月一回更新のnoteを二度にしてみる

というものです。

年末年始は全員バタつくものなので、自分も相手もバタつく。せめて私の周りの人には私と関わるその瞬間だけは少し日々をスローに感じられる。そんな人に私もなりたいし、私もそんな人との関わりを望んでいます。

先日休日に作ったヴィーガンパンケーキとマサラチャイ
(トッピングのクリームチーズとピーナツバターの組み合わせが美味なんです🤤)


さて、今月一度目のテーマは「社会彫刻」という言葉について。私もこの言葉を知ったのは今年8月のこと。それからずっと気になる言葉なんです。と言いつつも実際に体系的に学習したり文献を読んだりしていない…

でも気になる言葉なので日々の生活でそれっぽく会話に混ぜ込んでみたり。Podcastで社会彫刻という言葉で検索できるものを聞いてみたり。社会彫刻の定義を知っている方とお話してみたり。

自慢できる程ではありませんが、ほんの少しワクワクと思考が出来たので、記録として残しておきます。

「社会彫刻」ってなんぞや?

この「社会彫刻」という言葉はドイツの芸術家ヨーゼフ・ボイス(1921-1986)の理論です。

「すべての人間は芸術家である」

というボイスの言葉に代表されるように「芸術」に留まらず、全ての人間の活動が社会を削り形作る。政治、経済、哲学、経営…様々な分野の社会を作る行為のすべて「芸術」ということです。

言わば「芸術」と「社会課題解決」がフュージョンした概念です。

先述した通り私の知識としてはこの程度なので、これより深く知りたい方は以下をお読み下さい。

「社会彫刻」に出会いまして

ここでは私がどのように「社会彫刻」に出会ったのかを残します。

2022年8月頭に愛知県田原市にあるアートギャラリー埴へご縁があり行きました。埴は地元で芸術に関わりながら様々な活動されている方々が古民家を改築して2022年秋にオープンしたギャラリーです。

この埴のプレオープン期間中。小さなトークイベント「埴トーク」に参加して初めて「社会彫刻」という言葉を耳にしました。

ここでの私の中での革新的なポイントは「社会彫刻」という言葉が

芸術家に教えてもらった言葉である

ということです。

この日の埴トークの参加者の属性を説明すると

・東京にてサステナビリティを仕事とする
社会課題解決ガチ勢女子3名(私と私の友人2名)

・田原市の芸術家さん、デザイナーさん3名


私たち3名が普段出会う人は同じような属性の人や社会起業家と呼ばれるような人が多く、その人々からもいずれ「社会彫刻」という言葉は教えて貰っていたでしょう。

ですが私が教えて貰ったのは芸術家さんのお話から。普段芸術家として活動しながら感じる社会への正・負な感情。それを芸術を通して変えていく手法や想いをお話しして頂きました。

このトークイベントに参加するにあたり芸術への知識の無さを3名揃って心配していましたが、蓋を開けてみると、芸術の話をしているような、(いつも話している)社会課題への捉え方について話しているような、不思議な気持ちでお話を聞いていました。

帰り道、みんな揃って

『いい言葉に出会ったね〜〜。』

と話した事が記憶に残っています。


多種多様な解釈が可能らしい

そんな感じで不思議な出会い方をした「社会彫刻」はそれから気になる言葉としてずっと心に居続けました。そしてインターネットやpodcastでそれっぽく情報収集をし、少しわかった事があります。

それはボイス自身が「社会彫刻」の概念をはっきり示さず生命を終えたこと。この「社会彫刻」の概念はそのほとんどがボイスの口伝で伝えられ、受け手によって解釈が分かれる事が多々あります。

そもそも全ての人間の活動とはなんぞや、という疑問が生まれます。本当に全てというならば堕落した生活も犯罪行為もその範疇に含まれます。

※参考ですが、その人間の活動の定義についてはPodcast超相対性理論でも、学びデザイン 荒木博行さん、COTEN 深井龍之介さん、Takram 渡邉康太郎さんが述べていました。

このように「社会彫刻」への捉え方が様々であり、私の中の定義も常に揺れ動いています。

来年は気の赴くまま社会彫刻家に出会いたい

アート×サーキュラーエコノミーのツアーに参加

「社会彫刻」に関して、この秋また素敵な経験をしたのでこちらも触れない訳にはいきません。

IDEAS FOR GOOD が運営するソーシャルグッドな体験プログラム、「Experience for Good」へ参加しました。ツアーの行き先は、穏やかな海と気候、美しい自然、豊かな食と文化に恵まれ、今も伝統的なモノづくりの文化が根付く場所、「瀬戸内」です。

本ツアーでは「モノづくり」「廃棄物」「アート」を切り口に瀬戸内で「サーキュラーエコノミー」の在り方を見つめると言った目的です。

「アート」と「サーキュラーエコノミー」を掛け合わせる際に大切な観点として「社会彫刻」が上がりました。

ここでも「社会彫刻」の定義の曖昧さはさることながら、参加者から様々な声があがり、そして全てが正しい答えで。その言葉の幅の広さをまた感じる機会でした。

また今回は様々な瀬戸内のサーキュラーエコノミーを叶える様々業界の事業者へ視察に行きました。彼らは「社会彫刻」の観点から見ると「芸術」ではなく「社会課題解決」に勤しむ者です。彼らは直接的に「社会彫刻」という言葉は使いませんが、その言葉はその真髄を捉えるようでした。


貴方も私も社会彫刻家なのかもしれない

この「社会彫刻」という言葉に出会う前から私のここ数年の動きは「社会彫刻家に出会う活動」の様でした。

少し前の私は「社会課題解決」というと高いスキルが求められ、到底私には不可能な事であると認識していました。しかし、様々な人々に出会い、「社会彫刻」という概念を知り、改めて出会ってきた人々の在り方を考え直した時、

みんな社会を彫刻してるかも知れない

という感覚に至りました。

堕落した生活や犯罪行為もこの範疇に含めるかは検討の余地がありますが、それ以外の人間活動を「社会彫刻」と捉え、もう一度出会い直すことを来年のワクワクにしたいと思っています。

そしてその時は

私も社会彫刻家なんです!

なんて言ってもいいかも知れませんね。


高松港から豊島へ向かう船の中より

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?