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「出会い、生まれる、じてんしゃ旅」 世界36カ国90000km を旅してきた自転車冒険家が、今回目指すのは生き 方の冒険。 財布を持たず、見通しを持たず、持つのはコーヒー… もっと読む
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2018年7月の記事一覧

きみがぼくらの心を照らしてくれたんだ。

きみがぼくらの心を照らしてくれたんだ。

「あの、、、コーヒーのめるの?」
この言葉からこの日の歯車は動きはじめた。

清澄白河。ブルーボトルコーヒーすぐ近くにあるNois BIKEの軒先をお借りしてカフェをOPENさせてもらえることになった。自転車の前にひょっこりやってきたのはお隣さんの男の子だった。こうせいくん。

「いいよ。君が飲みたいなら。」と返した僕に、彼は「ちょっとまってね!ママにきいてくるから!」とダッシュで消えていった。大

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完全アウェイから生まれる(2)

完全アウェイから生まれる(2)

最初にコーヒーを飲みに来てくれたのは、数年ぶりの再会となる友人だった。彼とは中国・四川省での災害ボランティア活動をともにした。今はもう立派な会社に勤めて、奥さんも子どももいるお父さんだ。

たぶんお互いに少し照れながら友人と、当時のこと、今のことを話しているあいだにまた次のお客さんがやってきた。テントの下のベンチが埋まってくるにつれて、通りを歩くお客さんの目にも止まるようになってきた。ここからはひ

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完全アウェイから生まれる(1)

完全アウェイから生まれる(1)

昨日お世話になった友人宅からpatagonia渋谷店に向けて自転車を走らせる。少し慣れてきたものの、後ろが長く、カフェのための荷物を満載した自転車はふらつく。それも縦や横ではなく、グネグネねじれるように。

今日は念願だったpatagoniaでのOPEN。一昨年だったろうか、この会社が取り組む長崎県川棚町に建設されようとしているダム運動の話を日本支社長の辻井さんからうかがった。40年以上の前に計画

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「わたし、こういう場所が欲しかったんだ。」

「わたし、こういう場所が欲しかったんだ。」

「今、家にいるのだけど…どこ通る予定かな?」
お友達のあつこさんからメッセージが入った。今日ぼくが走るルートに仙川というところがあって、そこならお家から近いらしい。おけ!じゃあそこでOPENします!と返事を打って、真っ青に抜けた空のもと国道を走る。週末なのでサイクリストの姿も多く、声かけてくれるかなぁという気持ちと、なんだか居心地のちょっと悪いような違和感と半分半分の気持ちで走る。

仙川に到着し

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