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「出会い、生まれる、じてんしゃ旅」 世界36カ国90000km を旅してきた自転車冒険家が、今回目指すのは生き 方の冒険。 財布を持たず、見通しを持たず、持つのはコーヒー… もっと読む
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2019年1月の記事一覧

「もうこの世界にいないあなたへ」

「もうこの世界にいないあなたへ」

Paulさんへ

あまりに突然のことで、それも愛知で小学生への講演をまえに一瞬チェックしたメールの表題で、Paulさんが旅立ってしまわれたことを知りました。ごめんなさい、あなたのことが頭に浮かんで自分の世界に入りきることができないまま終わってしまいました。ぼくはまだまだオトナにはなれないようです。

夜の講演会場に向けて、あなたを思いながら走りました。これまでの数々の思い出を振り返りながら、そして

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被災地で僕が見つめていたこと。

被災地で僕が見つめていたこと。

この夏の北海道胆振東部地震。
いまの自分だからできることはなんだろう。
停電のなか、被災地に向かいながら考えた。やっぱりコーヒーだった。

Facebookでの呼びかけに全国からコーヒー豆が集まった。
たくさんのお手紙とともに。
被災地に入ってからのイメージはまだない。
こんなにも空が青くて、日差しがまぶしい。
どこかまだ現実じゃないような、いのちの重みのようなものを想像することもできないまま被災

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地域の人がまじわる場所、映画館。

地域の人がまじわる場所、映画館。

サラブレッドが育つまち、北海道のひし形の右下にあるのが浦河町だ。
この町には前回の南米から帰国したタイミングで講演に呼んでいただいた。そのときの真っ白い世界と道路脇に積もった雪の壁はすっかり無くなり、夏空が広がっている。キラキラと光る波が行ったり来たりする姿は、僕が山あいで生まれたことに関係あるのかないのか知らないけれど、すごく懐かしさを覚える。

本屋さんをしているお友だちのお宅にお世話になる。

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ひとと会わない日のお話。

ひとと会わない日のお話。

ひとと全く会っていないわけじゃないんだけれど、なんだかそんな気持ちになったのでこのタイトルにした。なので写真や本文とは関係ないのかもしれない。

アイヌの家族とともに過ごした阿寒湖をあとにした僕は、今回の北海道地震の被災地に向かってルートをとる。そのあいだの写真たちだ。

どこかのレンガ倉庫。北海道にはこういった古い建物がたいして直されるわけでもなく、そのまま使われていたりして残っているのがどの町

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