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「出会い、生まれる、じてんしゃ旅」 世界36カ国90000km を旅してきた自転車冒険家が、今回目指すのは生き 方の冒険。 財布を持たず、見通しを持たず、持つのはコーヒー… もっと読む
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#出会い

ニセコへGO!GO NISEKO!

ニセコへGO!GO NISEKO!

前回の記事で嘘をついた。いま気づいた。
続きを書きながら、あ!そやった!と間違って記憶していることを思い出したのだけれど、いまさら書き直すのもかっこ悪いと思っているからそのままにしておくことにした。開き直ったのだ!後悔はない。

(こんなことしてたら一生本は書けんか?いやそろそろ書かねばと思いはじめている。素敵な編集者さん!見つけて!)

というわけで続き。友達がニセコに住んでいたのを思い出したの

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「わずか1杯のコーヒーのために」

「わずか1杯のコーヒーのために」

さむい。。。(ほんとは、さむい!!!)
35℃の関東地方から降り立った北海道は苫小牧港のキャンプ明けの朝。
「ちょうどいいなぁ!」と言いたかった!そんな自分の気持ちなんてそっちのけの天気は風も雨もビュービュー、ジャバジャバ。
予報では、台風の影響で大雨なようだ。

こんな日は走るどころではない。コーヒーも淹れるところではない。
いさぎよさが大事!決めた!今日は休養日!
なるべく近いファーストフード

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最北の地でコーヒーを淹れる。

最北の地でコーヒーを淹れる。

7月に入って、おい!だいじょぶか?と不安になるほどの暑さがやってきた。朝起きたら、すでに暑い。日が高くなったら、もうあかんくらい暑い。「外でコーヒーを淹れて飲んでもらう」ことが目的である(だったっけな、朦朧としている!暑さか!?)今回の旅で、この天気はちょっとよくない。いや、だいぶか!?

控えめに予想しても、街を行き交う人が
「30うん℃の暑いまちなかでコーヒーを飲もう!」
という気分になるはず

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「いまどきの子」たちの男意気。

「いまどきの子」たちの男意気。

茨城県といえば!とおすすめされたサザコーヒー。僕はコーヒーは淹れるのも飲むのも好きなのだけど、銘柄や有名な焙煎所についてはあんまり知らない。だから少しでも勉強できたらと行ってみた。

思ったよりもしっかりした店構え、そしてデカイ。物販とカフェコーナーと分かれていて、そのカフェコーナーがおおきなガラス戸を開けて中庭までオープンテラスとして広がってる。もちろん僕はビビる。

どーしよ。どーしよ。と物販

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「出会うこと。また出会い直すこと。」

「出会うこと。また出会い直すこと。」

友人のオフィスの屋上で野宿させてもらった朝。思い立って茨城県の友人宅を目指すことにした。

「あのぉ、自転車で旅してらっしゃるんですよね?」
と吉野家で隣の席から、声がかかったらぎょっとする。コーヒーのお返しでいただいた商品券。それを使って牛丼だ!とお店に入った途端に、僕のあとに来たカップルから声がかかったのだ。

「え、えぇ!どうして知っておられるんですか?」いつもは出ないよそよそしい対応になっ

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きみがぼくらの心を照らしてくれたんだ。

きみがぼくらの心を照らしてくれたんだ。

「あの、、、コーヒーのめるの?」
この言葉からこの日の歯車は動きはじめた。

清澄白河。ブルーボトルコーヒーすぐ近くにあるNois BIKEの軒先をお借りしてカフェをOPENさせてもらえることになった。自転車の前にひょっこりやってきたのはお隣さんの男の子だった。こうせいくん。

「いいよ。君が飲みたいなら。」と返した僕に、彼は「ちょっとまってね!ママにきいてくるから!」とダッシュで消えていった。大

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完全アウェイから生まれる(2)

完全アウェイから生まれる(2)

最初にコーヒーを飲みに来てくれたのは、数年ぶりの再会となる友人だった。彼とは中国・四川省での災害ボランティア活動をともにした。今はもう立派な会社に勤めて、奥さんも子どももいるお父さんだ。

たぶんお互いに少し照れながら友人と、当時のこと、今のことを話しているあいだにまた次のお客さんがやってきた。テントの下のベンチが埋まってくるにつれて、通りを歩くお客さんの目にも止まるようになってきた。ここからはひ

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完全アウェイから生まれる(1)

完全アウェイから生まれる(1)

昨日お世話になった友人宅からpatagonia渋谷店に向けて自転車を走らせる。少し慣れてきたものの、後ろが長く、カフェのための荷物を満載した自転車はふらつく。それも縦や横ではなく、グネグネねじれるように。

今日は念願だったpatagoniaでのOPEN。一昨年だったろうか、この会社が取り組む長崎県川棚町に建設されようとしているダム運動の話を日本支社長の辻井さんからうかがった。40年以上の前に計画

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「わたし、こういう場所が欲しかったんだ。」

「わたし、こういう場所が欲しかったんだ。」

「今、家にいるのだけど…どこ通る予定かな?」
お友達のあつこさんからメッセージが入った。今日ぼくが走るルートに仙川というところがあって、そこならお家から近いらしい。おけ!じゃあそこでOPENします!と返事を打って、真っ青に抜けた空のもと国道を走る。週末なのでサイクリストの姿も多く、声かけてくれるかなぁという気持ちと、なんだか居心地のちょっと悪いような違和感と半分半分の気持ちで走る。

仙川に到着し

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八王子で初OPEN

八王子で初OPEN

片野家で泊めていただいた翌朝、仕事に出かけるケンタくんに合わせて家を出た。さあ今日は八王子に向かう。次の日に小学校での講演会に呼ばれている。dailylifeの見通しなんてまだなく、職業旅人としてのお仕事に助けられる。今日は、なんにも考えることなくそちらに向かえばいいんだもの。一緒に駅まで歩きながらひととおおり不安を聞いてもらってお別れした。

八王子に向かう。明日は朝から講演だけれど、早く着きす

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日本がこれほどまで「よそよそしい」なんて

日本がこれほどまで「よそよそしい」なんて

徳島からのフェリーが東京の晴海ふ頭に到着する。
夜は眠れたようで、どちらかというとバッテリーが切れたように眠りに落ち、そこから20%くらいまで充電した時点で目が覚めた感じ。外は明るくなってきていて、向こうに怪獣のような、なんだっけ、あの橋が見えた。

港に到着し、車の流れに沿ってビルのようなフェリーからつながるスロープを降りた。なんとか雨はやんでくれたようだ。フェリー待合室にてとりあえずパッキング

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daily lifeはじまりました。

daily lifeはじまりました。

ちょっくらちょっくら。もう少しもう少し。
旅の出発を先延ばしにしてきたのは、本音ではどうしてよいのか分からなかったのかもしれない。現にいま旅がはじまって、東京へもうすぐ到着するフェリーに乗っているのだけれど、到着してからどうしたらいいのか分からない。

こんなことっていつ以来だろう。たぶん11年前に大阪港から上海に渡って、向こうの港に到着したとき以来なんじゃないだろうか。あのときもほんとにどうした

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