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冒険家について小学生から受けたインタビュー後に、起こった展開に未来を感じたお話。

メッセージ: 西川 昌徳様
こんにちは。僕は、‪目黒区◯◯小学校6年‬の、中野◯◯です。今、総合的な学習の時間で、憧れの職業について調べています。そこで、西川さんにメールでインタビューさせていただきたいと思っています。自転車での冒険やお仕事に対する思いについて聞かせていただけたら、とても嬉しいです。もし可能でしたら、お返事をください。大切なお時間をいただくことになりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
二月十七日 中野◯◯

というメッセージが届いたのが2月の話。

ぼくを見つけてくれてありがとう!
君のために、僕にできることならなんでも教えてあげるよ!
いつでも連絡しといで!

ここから僕と中野くんのやりとりがはじまった。彼が僕に職業インタビューをしてくれた内容と解答はこちらでまとめてある。彼とやりとりしながら担任の先生もSNSを通して「よろしくお願いします」とご挨拶をしてくださった。

先週、中野くんからまたメッセージが届いた。
職業インタビューのまとめができたそうだ。

西川さん
先日はアンケートへのお返事ありがとうございました。西川さんのおかげで自慢の新聞ができました。新聞の写真を一緒に送ろうと思っていてメールが遅くなってすみません。まだ返されていませんが、先生が送ってくださったそうなので、僕が考えたことについてメールを送ります。
僕は、西川さんに「やってみる」ことが大切だと学びました。僕は将来漁師になりたいと思っています。一つの失敗は大きな失敗になるかもしれませんが、それを恐れて何もしなければ生きていけません。だから、何事もまずはやってみることが大事なのだと思いました。僕は今日まで勇気がなくて自分が思うような行動をとることができませんでした。これからは、「やってみる」という西川さんの言葉を力に変えて行動していきたいです。
冒険家という仕事について調べた時は命の危険もありとても怖そうな仕事だと思いました。でもそんな中で人々と出会い、またその人たちのために尽くす西川さんを知り、僕が漁師になってやりたいのはこういうことだと思いました。
僕は、ネパールに住んでいました。それもちょうどネパールの大地震のときです。西川さんが復興支援をしてくださったことを知って、びっくりしました。大好きなネパールを助けていただきありがとうございました。
近いうちに会いに行きます!
中野◯◯

これと同じ日に担任の先生からも写真とともにメッセージが届いた。
どうもクラスで中野くんだけが1枚ではまとめきれずにサグラダファミリアのように紙をつなぎ合わせて提出したらしい。


まずおもしろかったのは「僕は将来漁師になりたい!」と中野くんが書いていたことだった!てっきり冒険家になりたいんだと思っていたのでそこのところが意外だったなぁと思っていたのだけれど、担任の先生からいただいた彼の漁師をとおしてやりたいことのお話を聞いて納得した。

西川さん
ついに完成したので写真を送ります。
ひとりだけ増築に継ぐ増築で、サグラダファミリアのような仕上がりになりましたが、達成感いっぱいの顔をしていました。本当にありがとうございました !

(中略)
まもなく迎える卒業式の門出の誓いでは「食料問題を解決します!」と宣言します。乱獲の問題をクリアし、養殖技術を進歩させ、食品会社を作って世界中のみんなを幸せにするんだと大きく夢を語っていました。

そういう上昇志向、私も大好きなので彼の夢が現実になるように背中を押していきます。こういう子がもっと増えて、自信をもって夢を叶えられる社会になるよう私も頑張ります。西川さんもフィールドは違いますが、お互いそれぞれのやり方でよりよい未来を子供に見せてあげられるよう頑張りましょう!

中野くんの漁師の夢の先には世界に生きる人の姿があったのだ。
これを見て僕はあらためて感じる。

なにも子どもたちに僕らが教えることだけが必要なんじゃない。
彼が思い描く世界を、行動をカタチにするためのお手伝いこそが、ぼくたち大人が持っている経験やつながりを利用してできることなのではないかということ。

それをこの中野くんとのやりとりで感じることができた。
ぼくはこの中野くんと会えたなら乾杯しようと思う。彼がひとつのことをカタチにしたことに、そして彼の夢がぼくの想像をこえていてとても感動したということを伝えるために。

自分の人生を実験台にして生きているので、いただいたお金はさらなる人生の実験に使わせていただきます!