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吉原と制服

こんにちは。モエコです。

今回書く内容は、デザイン部会の時にたまごボーロとラムネを食しながら出たお話のうちの一つです。
題して、
「吉原と制服」。

現在20代前半の私ですが、高校生の頃に吉原へ行った時の話です。
気が向いたらのぞいてみてください。


■きっかけ

少し前の記事にゴンドウさんが「飛田新地」に興味がある社員がいる。
と書いてましたが、なにを隠そう、私です。

ですが卑しい気持ちがあって興味があるわけではありません。

元々中学生の頃から舞妓さん・芸妓さんなどが好きでした。
なので昔の舞妓さんはどういう経緯で舞妓になったのか、どういうことをしていたのか、など隅々まで調べてたいた結果、遊女や遊郭にも興味を持つようになりました。

興味を持つと同時に、好きなものは徹底的に調べたい性なのでひたすら調べました。どこまでが本当かは分かりませんが、WEB、本、動画等で知ったことは沢山あります。

遊女の掟、流行、達引、システムの仕組み、地形、着物、髪型、言葉、教養など何もかもが独特な世界観で、本当に存在していただなんて信じられませんでした。
ドロドロの内容もあれば、面白い内容もあったり、ファンタジー小説なんじゃないの?と言いたくなるような。
自分の目で見ないと信じきれない自分に気づきました。


こうしてはいられない、
せめてこの場所が本当に存在していたのかこの目で確かめに行こうじゃないか!



当時高校生だった私は、急遽自転車で向かいました。
選んだ場所は江戸幕府が公認していた遊郭、「吉原遊郭」です。


■吉原到着


放課後、全力ダッシュしながら吉原へ向かう女子高生。
怪しさ極まりないですね。

吉原は浅草から少し外れたところにあります。
分かりにくいですが、着くとすぐに分かります。
「見返り柳」があるからです。


「見返り柳」は吉原を楽しんだ男性が吉原大門を出た後、名残惜しくて
柳の辺りで後ろを振り返ってしまうということから名付けられたそうです。

事前にある程度は調べていたので知っていたのですが、実際に見てみるとなんだか感動してしまいました。震災などで焼かれてしまい当時の柳ではないようですが、それでも何も問題ありません。
"本当に見返り柳というものが存在した"
ということが重要なのです。


柳を通り過ぎるとくねくねした道があります。
吉原遊郭があった名残で、くねくねした道は外から吉原遊郭の中を見渡せないようにするためです。色々と理由はあるみたいですが、別世界に入る感覚がより一層強まりそうですね。
遊女側からしたら、閉じ込められている気持ちでいっぱいになりそうです。
今でも名残があるというのが何故か嬉しくて自転車で3往復はしました。



くねくねした道を曲がると、吉原大門があった場所に柱が2本立っています。
この先が吉原遊廓だということです。
ここは本当に吉原だ。
そう思いそれはそれは興奮しました。



ですが、その興奮は一瞬にして無くなります。


少し進むと怖そうなおじさんが沢山道に立っているのです。
正確に言えば、女の人が入れないようなお店の前に立っているのです。
お父さんぐらいの年齢のスーツ姿の人が。

興奮してすっかり忘れていました。
いまの吉原は遊郭ではなく、「ムフフな場所」でした。

まだ17時にもなってないから大丈夫だろうと思い、普通に辺りを見渡しながら通り過ぎようとしました。ですが、全員に「ガン見」されています。
中には睨んでくる人もいました。
とてもとても居心地が悪い。

それもそのはずです。
私、制服を着たJKだったので。

行き交う人が皆私の方を見てきます。怖そうなおじさんだけではなく、一般の方まで見てきます。しかもその時は女性が誰1人いませんでした。
異様な雰囲気と一気に注目された事にビビってしまい、吉原どころじゃなくなってしまった私は全力で吉原をあとにしました。
あの時よりも早く自転車を漕げたことはないでしょう。



今思えば、制服を来た人が見学しにきて物珍しいなと見ていただけだと思います。とくになにされる訳でもないでしょう。
ですが、JKの私はスモールハートでした。まだ少し早い探検だったようです。


もう大人だからいけるかな?
お昼の時間なら行けるのでは?
当時よりも今の方が観光地化しつつあって人が多いかも?
という考えが最近よく浮かびます。
ですが少し躊躇してしまうのはあの時の記憶が鮮明に残っているからかもしれません。


「吉原にいる人はプライドがある」
という文章をよく目にします。
それも一種の吉原遊廓の名残なのでしょうか。

いま大人になって吉原に行ったらもっと違う目線で見れるかも知れません。


■最後に


こんな話を部会で話したところ、ゴンドウさんとヤナギさんが興味をもってくれました。
それで企画してくれたものがこれです。

■日本限定のガイドアプリを企画した話 #1
https://note.mu/eastdesign/n/ne634ec256ace


こんなマッチングアプリみたいなものが出たら嬉しいかも。
飛田新地に詳しい人から色々教えてもらいながら建物とかを見てみたいです。



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