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仮面ライダーギーツ第23話『乖離T:いざ!推しのためなら』感想

◆アバンの雑記パート

・【朗報】手裏剣戦隊ニンニンジャー8周年

というわけで毎年の恒例行事、手裏剣戦隊ニンニンジャー放送開始記念日のイラスト奉納。手裏剣戦隊ニンニンジャーの記念絵は何かしらのパロディ・ネタを仕込む……と言うのが自分の縛りだったのですが、最近は無くなりつつあるような……?

個人的にパロディなしの記念イラストは6周年以来。
この時は十六夜九衛門がスーパー戦隊MOVIEレンジャー2021内上映の『機界戦隊ゼンカイジャー THE MOVIE 赤い戦い! オール戦隊大集会!!』で復活したためこういう方向になったんですよね。

個人的にオール戦隊大集会のみどころは『カメラに恵まれているバイオハンター・シルバ』だったりする。


◆仮面ライダーギーツ第23話『乖離T:いざ!推しのためなら』感想

脚本:高橋悠也/監督:中澤祥次郎

・ジーン介入!しかしながらデザグラの崩壊は止められない……?

(保存ファイル名がメスガキわからせおじさんだなんて言えない……)

前回、本格的に動き出し『創世の女神』の鍵であるビジョンドライバーをチラミから奪ったベロバ。しかしながらただで奪われるはずもなく仮面ライダージーンに変身したジーンが立ちふさがり……という所から展開される今回のエピソード。この回は物語の中盤にさしかかった事もあり世界の真相に迫る怒涛の展開となっているのだが兎にも角にもジャマ―ガーデンのスポンサーであるベロバの登場が作品のアクセル踏み込みに一役買っているような気がする。

開幕からの戦いで仮面ライダーならば誰でもぶっ潰したいバッファと願いが叶えば誰でもいいナッジスパロウが倒しにかかるも当然ながら敵うはずもなかった。突進したバッファは爪を銃撃で破壊され、ナッジスパロウは重力を無視するかのような超常の力で壁に叩きつけられ打ち抜かれてしまうという状況だ。
ベロバはそんなジーンの実力を褒めるもそもそも目的を果たしたら戦う気は無いという思考だったのかビジョンドライバーを装着すると『創世の女神が居るエリア』へ飛び立ってしまった。
創世の女神に辿り着き、早速願いを叶えようとしたベロバだが女神はうんともすんとも言わない。それもそのはず、創世の女神はゲームマスターとゲームプロデューサー両方の権限が無ければ起動しない仕組みであり、その事をニラムから告げられたベロバは残念がる。
即座にビジョンドライバーを返すよう宣告するもベロバは返そうともしない。ならば実力行使をとニラムは仮面ライダーゲイザーへと変身するのだがベロバは即座に戦線を離脱してしまった。用を済ませば必要最低限外の行動を行わない彼女は戦局を見極める目が頭一つ抜けて高い事である。

ゲームマスターのドライバーが奪われたという事はデザグラは続行不可能。サロンにてツムリから告知がされ、今回のゲームおよびデザスター投票が中止となった。勝負がうやむやになったもののデザスターとして英寿をハメようとした祢音はどこか気まずさを感じている様子。謀略編のようにデザ神が決まらず誰も願いを叶えられないというオチは流石に繰り返されると困る。
ジャマ―ガーデンの狙いは一体何なのか、チラミは『狙いが創世の女神である事』を言うのだが余計な事を言うなとサマスにビンタをされてしまった。そしてニラムに自分は悪くないと泣きつくが勿論許されるはずもなく、やはり外部の人間にゲームマスターとしての資格を奪われる不祥事を起こした者には人権が無いと言う事か。
景和は創世の女神について問いかけるのだがニラムは答えようとしない。しかしながらここまでの慌てようならばデザイアグランプリの根幹にかかわる話のはず。英寿は『創世の女神は世界を作り変える力なのか』『お前らは一体何者なのか』と問いかけるのだがニラムはノーコメントを貫く心つもりの様子だ。
秘密主義、審議拒否……視聴者にも仮面ライダーにも秘密が一切明かされる事が無いのにもかかわらずただひたすらに『戦え』と言われ続ける状況に不信感を抱くしかないのだが、そのフラストレーションを解き放つかのように裏で秘密を暴露するのがジャマ―ガーデンサイドというのだから話がうまい。
ジャマーガーデンは仮面ライダーが全滅してデザイアグランプリによって消されたエリアにあり、アルキメデルがジャマトの開発に使っているという設定は捨てられ、存在をなかった事にされた者たちに対する救済かのようにすら思えるし、秘密主義と一方的に告げられるデザイアグランプリを再開するために奪われたドライバーを取り返せという指令を下すデザイアグランプリよりどことなくマシに思えてしまうのだが最悪と最悪の比べあいなので議論にもならないのだろう。
英寿は運営がジャマトの居場所を知っているのか、何故脱落者は理想の願いを消されるのか。説明もなく進ませようとするデザイアグランプリに疑問を示すのだがニラムはその回答を拒否し、『一切合切引き上げ君たちもこの世界も無かった事にする』と宣言した。

説明もされずデザイアグランプリから強制的に戦わされる英寿たち、そしてベロバからジャマーガーデンの正体を明かされそれでも利用しようとする道長、この運命の交差は果たしてどうなるか。

・サポーターの存在からバディ色が強くなる戦い

乖離編からバディ色が強くなってきた

サポーターエリアにて景和に対して『とんだ事態になっちまったな』と言うケケラ。厄介指示厨かとおもいきや戦うしかない状況に迷う景和の話を親身に聴きお前なら世界を変えられるというエールと共にバックルを与える姿は推しに対して強い信頼があると言うことか。

一方の祢音は祢音は初めてサポーターの部屋に来ていた。
エリア内は真っ白な花で包まれており、それはさながら舞台でオタクが推しに捧げる祝い花のようだった。そして部屋の机には祢音に向けた手紙が置かれていた。
内容はデザスターだと見破られた事を悔しがり、祢音の気持ちに寄り添い、世界が敵になっても味方であり続けるという決意を限界湿度で書き上げた物だった。差出人はキューン、本編ではまだ名前を出していないものの前回祢音に忠告を行った謎の男であり、クールな物腰でナイト気質文豪赤スパの文章を書きあげてきたのかと考えるとビックリしてしまう。そして読み終えた祢音の元にキューンからフィーバースロットバックルが届き、祢音は応援してくれる存在を改めて認識し戦う事を決意するのだった。
ところで相性のいいビートではなくフィーバースロットバックルというチョイスはキューンの祢音の運命を切り開く力を信じているというクソデカ解釈を感じさせて良い。流石はナイト気質文豪スパチャニキである。

突然のジャマーガーデンの襲来、バックルの強奪、疑問を抱き映像から本来なら居ないはずの参加者・ナッジスパロウを発見したツムリはチラミに問い詰めるのだが、チラミはショーは盛り上げないとと一蹴されてしまった。
選択肢が少ない中の暗黙の肯定により内通者はチラミである事が確定してしまいガバガバデザイアグランプリのガバガバセキュリティが極まってきた。

秘密主義、サポーター、そしてマッチポンプのために横流しを行う内通者……それでも彼らは戦うしかない。
ジャマ―ガーデンに向かう英寿の元にジャマ―ガーデンはこの先さとジーンが言った。そんなジーンにプレゼントでも持ってきたのかと言う英寿だが、ジーンは不敵に笑うと『プレゼントは俺自身だ』と言うとドライバーを装備した。仮面ライダーなのかと問われ君たちとはちょっと違うと答えるジーンに英寿は正体を明かすように言うのだが次元を旅する観光客だという事以上の回答は明かされなかった。
乖離編にてオーディエンスとサポーターの存在が明かされてから仮面ライダーギーツの戦いはバディものとしての様相を見せている。ライダー同士が争うこの戦いで支える仲間という物は存在しない。なれ合いは許されず、芽生える絆も運命に翻弄され破壊される。故に得体のしれない存在ながらもサポーターこそが唯一の仲間であり腹心であると言える。
ジャマトの襲来に対し、変身する英寿とジーン。推しと戦える事実に満足げなジーンは嬉しそうである。
ギーツとジーンのタッグバトルは推しをリスペクトしたジーンの銃撃戦で決める場面ではしっかりとギーツを立てる戦い方であった。しっかり手の届かない雑魚を掃討してからサポートモードの盾で相手を補助する。このあたりは己の戦闘より推しの戦いを優先させるジーンらしさという物を感じる。二人は『息がぴったり』というよりは『ジーンがギーツを熟知している』からこそ合わせやすいのだろう。

「英寿、君の因縁の相手だ。素晴らしい戦いを見せてくれよ。」

道長が現れ、ジーンはそっと身を退いた。
『お前のくだらない願いは叶わない』『お前だけじゃないくだらないライダーどもが願いを叶える世界はもう終わりだ』そういう道長にギーツは『それがお前の復讐』かと言う。復讐ではなく願いだと答え、道長が変身。

・衝撃の世界の真相、そして終末が訪れる。

デザイアグランプリは四次元の来訪者による遊びだった?

一方のナーゴとタイクーンもジャマ―ガーデンに向かうべく変身して戦いへ挑んでいた。フィーバースロットバックルでビートを引き当てノリに乗るナーゴとブーストとニンジャで戦いに食らいつくタイクーン。
祢音ちゃん強くなったね、そう言うタイクーンにナーゴは『私一人の力じゃないよ』と答えた。応援してくれる人たちがいるから強くなれる。同じくオーディエンスの愛を知り、戦う事を決意したタイクーンは頷いた。
『初めはただの一般人だったけど仮面ライダーになれてるのかな?』とういうタイクーンに『なろうよ!お互い理想の世界を目指して!』と言うナーゴはやはり少しだけ彼に甘い。
殺伐とした世界で行われる青春パートは続くはずもなく二人の前にナッジスパロウが現れた。驚愕し、何故ここに居るのかと問いかける二人に『君たちの敵だから』と答えるナッジスパロウはジャマト達を引き連れていた。

そしてギーツとバッファの戦いも過酷を極めており、ジャマトバックルで人外の力を手に入れたバッファの力はギーツにも食らいつける程のものだった。その闘いに対しジーンはひたすら感動するのだが、バッファのサポーターだったベロバが現れ、ジーンはため息をつきビジョンドライバーを運営に返却するように言い『本来なら俺たちは傍観者だったはずだ』と言うのだが、ベロバはそんな彼の言葉に『いいじゃない既に終わっている大昔の世界なのだから』と返すのだった。
衝撃のキーワードを受け愕然とするギーツにバッファの攻撃が炸裂する。隙をみせてしまったがばかりに脇腹にゾンビブレイカーの攻撃を受けてしまったギーツは変身解除され地面を転がる。
傍観者、既に終わってる大昔の世界、そして世界を作り変える女神……英寿はデザイアグランプリとオーディエンスの正体が『遥か未来の存在である』と結論付けるとジーンはそれを肯定した。
現代人がギリシャ神話や戦国時代をエンターテインメントとして楽しむように自分たちもこの『3.5次元の世界』を楽しんでいるのだと。
見た目が普通の人間ながら『時間』という物を軸に加えた彼らは空間に存在する3次元を超越した4次元の人種であるという事になる。

真相がばれてしまったからにはこの世界とはさよならをしなくてはならない。ニラムもツムリも最終判断の準備を行う段階に入っていく。そしてベロバも『このジャマ―ガーデンも使い捨てね』と言い変身。
仮面ライダーベロバ、その姿はまさかの巨大ライダーであり天高く舞い上がる。破壊をやめるよう懇願するアルキメデルを無視するベロバはいらなくなったらまた作り変えればいい、そうやってこの世界を遊び場所にしてきたのだからと言うとこの世界を全て破壊したのだった。

まさかの全員滅亡エンド、次週から一体どうなる!?


◆ギーツ23話コラム

・高橋悠也脚本は劇薬ポジがくると進化する

イラストは同人版で差し替えます……

いやはや仮面ライダーギーツ、面白くなってきた。高橋作品は個人的に序盤が作業ゲー感があるのだがやはり世界を破壊するポジションが降臨すると劇的に話が進化するのだ。
ベロバ、彼女の存在は世界を破壊するものだ。そんな彼女がある意味でデザイアグランプリに順応した存在の代表でもあり、運命に翻弄され続けている男・吾妻道長に目をつけたのはとても興味深い話であり、世界の極端な秘密主義を破壊するかのように振舞い続ける彼女の存在は今後のストーリーに大きな影響を及ぼすだろう。

今回、ゲームプロデューサーニラムの判断を待たずして世界を滅ぼした彼女だが破壊した後の世界はどうなっているのだろうか。英寿も景和も祢音も道長もみんなただ事じゃ済んでいないだろう。下手したら全員死亡エンドで次々回あたりから新しい世界が強制的に始まってる可能性すらあるのでやはり今後の展開が色々な意味で分からなくなってきたので面白すぎるのだ。


◆巻末雑記

・コミックマーケット102およびこみっくトレジャー42に申し込みをさせていただきました。

というわけでお知らせ。
8月12日開催コミックマーケット102および9月10日開催こみっくトレジャー42屋上わーくす+αとして申し込みをさせていただきました。

コミケサクカのギーツくん(文字情報はカタログにて)

C102の方は特撮(評論・情報)こみトレ42は中田裕士さんでの申し込みとなっております。
C102では中田裕士さんアクション評論アンソロ『語ろう中田ヒーローズ第2弾を新刊として頒布させていただく予定です。勿論noteで連載中の仮面ライダーギーツ感想シリーズ『キツネガタリ』も新しいまとめ本を頒布したいなぁと考えているのですが、もしかしたらこみっくトレジャー42の方に後ろ倒しになる可能性もあります。

こみトレ42用サークルカット

とりあえずコミケもこみトレも参加出来たら最高だなぁ……
これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします。

・語ろう中田ヒーローズ2はまだまだ参加者募集中!

というわけでコミックマーケット102合わせで企画している特撮アクション評論アンソロジー『語ろう中田ヒーローズ2』の参加者はまだまだ募集中です!

今回から評論部門に加えてイラスト部門も開設させていただきました。
サイズの予定がA5なのですが、イラスト部門についてもスマートフォンで塗り足し込みでこのサイズが描ける方であればパソコン環境が無くても恐らく参加可能だと思われます。(もちろん解像度を300dipにするのをわすれずに!)

歴は問わない!ギーツからハマった方でも大歓迎!
運営上のやり取りは専用Discordで行わせていただきますのでよろしくお願いいたします。

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