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仮面ライダーギーツ第39話『創世Ⅰ:俺のデザグラ』感想

◆アバンの雑記パート

・色々予約受付開始

資料性博覧会16の新刊でした『キツネガタリⅡ』の委託版の予約受付が開始いたしました。
5月時点では資料性の会場からまんだらけ様の方にに委託するルートも考えておりましたが、第1弾の方が専売期間中なので少々不親切かと思いコミケ合わせでのメロンブックス様への専売委託となりました。

ちなみにBOOTHの方では既に先行通販を行っておりますのでお急ぎの方はBOOTHの方をご利用ください。

語ろう中田ヒーローズ2の委託情報につきましては入稿後またお知らせいたしますので今しばらくお待ちください。


◆仮面ライダーギーツ第39話『創世Ⅰ:俺のデザグラ』感想

脚本:高橋悠也 / 監督:柴﨑貴行

・英寿の世界が始まる

創世神となった英寿は世界を変える為に必要な協力を求める

前回、母との別れとスエルとの激闘を経て誰もが幸せになる世界を誓った英寿。
グランドエンドを阻止し、運営とオーディエンスを引き上げさせる事に成功したのだが英寿はナビゲーターであるツムリを残していた。
俺のデザグラを続けるために、世界を幸福にするために力を尽くしたい。そんな彼の壮大な目標のためにツムリを同伴させる事を決意した英寿は彼女に強い信頼を置いているという事なのだろう。

ナビゲーターとプレイヤー、創られた姉弟、そしてミツメと同じ創世の力を持った二人。そんな二人の関係性が新世界で新たな境地へ向かいつつあった。

新世界で英寿が行った事。その一つは『今まで戦ってきたライダーの記憶を保持させる事』だった。今までの犠牲も理想を願う心も忘れさせてはいけない。運命を決めるのは運営ではなく自分自身である。
世界をより良いものにするための願いの一つ叶えながらも今の英寿には限界があり、流石にジャマトにIDコアを破壊されたライダーの復活は叶わなかった模様。元来の創世の女神ならば『理想を願う心=ギラギラ』をエネルギー源にして願いを循環させていくのだが英寿はそのサイクルを断ったのだ。
その影響で英寿は異様な空腹に見舞われていたのだが、創世の力のエネルギー源が『単純なカロリーのみ』で済んでいるのであればマークⅡの時よりは英寿の肉体に及ぼす影響が軽くなっているように思える。しかしながらそれが意味するものは肉体的には普通の人間だったはずの英寿が『名実共に神と呼べる存在』になりつつあるという事なのだろう。

誰もが幸せになれる世界を叶えたい。しかし自分ひとりの力でやろうとなるとそれはとてつもない牛歩となる。気が遠くなるレベルの戦いではあるが、2000年かけて母に会いに行った堅実派の英寿にとっては長期プランも覚悟の上である。
初期の彼ならばこの長期プランを一人で達成させようとしていたかもしれない。だが、今の彼は共に世界を変える為の仲間を求める事ができている。
その一人目こそが『公正さを愛したナビゲーター』であり自分の『姉』でもあるツムリなのだ。

・街には寄生型のジャマトが

ジャマトは今までにない進化を遂げている様子で

英寿が世界を変える決意を固める中、町ではある異変が。
人間に寄生する新たな生態を持ったジャマトが出現。グランドエンドでジャマトも未来に消えるわけではないようで英寿自身もジャマトが回収対象にされていないことには2000年の経験で気づいていた様子。
戦いに向かおうとする英寿に『タイクーンやバッファにドライバーを届けるか』と問うツムリだがそれに対する回答は『決めるのは俺たちじゃない』だった。
英寿は現場に向かいギーツⅨへと変身。
スケートボードを使いこなし、自らの肉体を変異させ盾にする知性を兼ね備えたジャマトに違和感を覚えすぐに撃破するのだが、小型のジャマトは宿主から逃げ燃えて消滅していった。高い知能指数は人間から学習せず直接的に宿主の知能を拝借していったおかげだろうか。そして戦いを終えた後、英寿の前に現れたのは景和と道長だ。
記憶が戻った理由を問われ、『創世の神として自分がやった』と答えた英寿は自らが運営するデザイアグランプリに景和と道長を誘った。この世界に残っているジャマトを掃討する為に……つまりは英寿なりの『自分の事を手伝ってほしい』という意思表示である。
協力を願い出ながらも相手にメリットが少なく自身の願いもまた壮大であるという自覚を持っている英寿はあくまで『強制はしない、見返りがなきゃ戦う意味がないからな』というスタンスである。

一方の祢音は沙羅と共に新たな自宅を探していた。
鞍馬の居場所を失い、世界中が鞍馬祢音を忘れた世界も叶えられなくなった彼女はこれからも一人で生活しなくてはならないのだ。
不動産屋の説明を聞きながらロクに内見もせずに即決。自らの配信活動による公告収益や投げ銭等もあるため金額については考える必要はなかったのだろう。それでも祢音は孤独だ、家具の買い方一つすらわからない。そんな祢音に対しよき友人として相談を受ける事を願い出た沙羅の存在は自由という名の孤独を得た彼女にとって大きな救いとなっただろう。

新世界となり、理想を叶える為のゲームが終わった。
しかし世界にはジャマトが取り残されている。ジャマト問題を解決するため生態を分析する英寿とツムリの元にウィンが現れた。目的は元デザグラのスタッフとして手を貸したいという申し出である。
『ノーギャラだけど金に換えられない幸せが手に入るかもな』という英寿の冗談めいた言葉に呆れながらも協力を惜しまないウィンは英寿にとってとても頼もしい存在だった。

残すは英寿に判断を委ねられた景和と道長である。
二人とも判断しかねてる様子で景和については『創世の女神に罪を償わせる事ができなくなった』という理由で乗り気になれない様子だった。罪を償わせたい存在が居なくなっただけでやる気を失ってしまった彼は自覚なく『自分の姉を一人の戦いに追いやった災禍を許したくない』という私情が彼の正義に大きくかかわっている可能性が高くなってきた。
そんな彼を見て道長は『ギーツが一人で戦っているのはあいつなりの償いかもしれない』と言う。
復讐の矛先を失い、加害者の息子が世界の災厄を取り除くために戦い続けている姿を見て被害者の景和がどうやって向き合うのか。この関係性については犯罪被害者と加害者遺族の問題に近い風に思えるのだ。
景和は様々な思いを抱きながらも次の就職活動に向けて履歴書を記入していたのだが中々身に入らない。そんな中、町にジャマトが現れ景和は生身で人々を助けに向かうことに。

・そしてベロバとケケラが

ジットは創世神抹殺と創世の女神の擁立に動く

デザイアグランプリが撤収したからにはジャマトの存在を隠蔽する人間は存在しない。騒動はメディアが大きく報じる事態になり、デザイアグランプリに大きく関与していた鞍馬財閥は家宅捜索を受ける事に。
その一報は祢音の耳にも入り、祢音は動揺するのだが目の前でもジャマトに寄生された人間が発生し、それでも彼女は人々を助けるために立ち向かった。だが変身しないままジャマトを倒せるはずもなく、なすすべもない祢音。その時英寿が現れギーツⅨに変身しジャマトを凍結の後に撃ち抜き撃破。宿主となっていた女性に差し伸べる手が紳士的で良い。

――――今までに無い形でジャマトになった可能性がある。

そんな寄生ジャマトと戦っていた景和だが、そんな彼の前にケケラが現れた。意外や意外、人型で二人は初対面。
何故この世界に残っているのか、その疑問に対しケケラはこの世界のビザを手に入れたと『理想の笑いを得るまでこの世界に存在できる権利』と書かれたデザイアカードを提示した。
『このままただの一般人にはさせない、お前は本物の仮面ライダーになるんだ』と言われたからには流石の景和もケケラが自分に見出している個人的な企みを察知せざるを得ない。だが『誰かがジャマトに襲われても見て見ぬふりできるのか』と言われてしまえば景和自身も行動せざるを得ず、黙ってジャマトへと立ち向かった。
ケケラが動き出せばベロバも動き出す、道長のもとに現れたベロバは『理想の不幸を見るまでこの世界に存在できる権利』を叶えてもらった様子。ベロバは道長に『ギーツだけに任せておいていいの?』と言いジャマトは着々と進化を遂げているという事を告げた。
ギーツに対するライバル意識と根底にある善性を刺激されてしまえば道長も行動せざるを得ず、彼もしぶとく世界に生き残ったサポーターの意図に乗せられる羽目に。

そして裏側では五十鈴大智と思われる男がジャマトの育成に励んでいた。
彼は本物の大智なのか、はたまたベロバが利用した果てに生まれた別の存在なのかは分からない。町では更に寄生型ジャマトが発生しており大智が『パラサイトゲーム』と称したもので危機的な状況に陥っていた。
これだけでも相当にひどい状況ではあるが、ただでは終わらない未来からの視覚が新たに現れた。スエルから『ギーツを亡き者にしグランドエンドを完了させよ』という指令を受けたジットはサマスに向かい『ツムリを第二の女神にする』と告げた。

やはりそうなるか、創世の力を手に入れた存在が二人できたからにはもう一つを擁立しようとする勢力が出てくる。そしてそれを行うのは初期からその野望を持っていた未来の存在たちなのだ。
次回予告ではジットたちがケケラとベロバに接触している様子でこれからの戦いが混迷を極めるのは間違いないだろう。


◆ギーツ39話コラム

・2000年を経た英寿の成長

神になった彼は孤独を選ぶわけではない

さて、今回より『創世編』が開幕して創世神となった英寿だがそんな彼についてそこまで杞憂しなくても良い可能性が高まってきた。

初参戦時より幾度となく目的のついでに世界を救ってきた彼だが初期の方ではその業や罪を背負うばかりだったのだが、今の彼はデザグラ参加者だったツムリやウィンだけではなく景和など他の参加者たちを頼る姿勢を見せているのだ。
協力してもらっても返せるものは少ないかもしれない、だからこそ世界をより良いものにするための戦いに参加するかどうかは相手に任せたい。

これが2000年を経た彼の成長であり、果てしないプランの責任を背負うだけではない彼の今なのだ。人を信じ、理想を信じる事をするようになった彼が叩き折られるパターンはこれからあり得るのか。恐らく4人のライダーとツムリのうち誰かが裏切らない限り無いと思うのだが……どうなのだろうか。


◆巻末宣伝コーナー

・語ろう中田ヒーローズ2の追加エントリー募集は6月末まで。

さて、巻末は宣伝コーナーとなっております。
現在C102合わせ特撮アクション評論企画語ろう中田ヒーローズ2の参加者を募集しております。
6月末まで評論部門限定で追加エントリーの受け付けをしております!是非ともご応募ください!

※追加エントリー枠は完成済原稿を用意している方のみです※

【企画概要】

【追加エントリーについて】

【応募窓口】

追加エントリー枠の申し込みは運営TwitterのDMより受け付けております。

参加者一覧はこちらになっております。

・アンケート企画ももちろん実施中!

そしてそして、語ろう中田ヒーローズ2では誌上アンケートも実施中!中田裕士キャラの頂点を決めろ!
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