フロントウイング、いりません。 〜ロータス81
AIとか、ソフト系が発達することで、外見を見ただけで、中身がなんとなくわかっちゃう、という現象は、どんどん減って行くかもしれませんね。
一方で、少し昔のモノって結構、外見を見ればある程度のことがわかったり、ネジを外してガワを剝ぎ取って中身を覗くと、なんとなく仕組みがわかって、簡単な修理なら出来ちゃうとか。そういうの、ありましたよね。
それとこれと、関係あるのか無いのかわかりませんが、F1界では、
ウイングカー
という形態のマシンがサーキットを席巻した時代がありました。
巨大なウイングが付いている、という意味じゃありません。逆に外見を見ただけでは、フロントウイングがなくなってたりするわけです。
でもその理由は、驚くなかれ、別の部分でダウンフォースを得られるから、フロントウイングが
なしでもよくなった
ってことなんです。見る者からすれば、最初は、「これじゃダウンフォースが足りないのでは?」と思うのですが、実は、「ダウンフォースが他で十分に得られているからフロントウイングがいらないのか」とわかる、という。ややこしいですが、そういうことなんです。
このウイングカー、ロータスが「タイプ78」に導入し、
ひた隠しに隠したエポックメーキングな技術。
つまり、ボディそのものをウイングにした、ということなんです。意味わかりませんよね。見えませんから。
マシンをリフトアップして、ボディを底から見るとヒミツがわかるので、ロータスは絶対、他のチームにロータス78の底を見せなかったらしいです。
英語ですが、原理はこんなことです。↑
グラウンド・エフェクト
ってやつですね。ウイングカーにしろグラウンド・エフェクトにしろ、なんかワクワクするネーミングじゃないですか。
細かいことは書きませんが、左右のタイヤとノーズとの間から来た空気が、↓
サイドポンツーンの下に入る。そのサイドポンツーンの底部がウイングの形状をしてるので、空気がリアに抜ける際に、マシンを路面に吸い付ける効果を出す、ということです。
まあそういうウンチクは置いといても、このクルマ、
直線的でスパッと空気を切り裂くようなイイ形じゃないですか。
カラーリングもイイですよね。
ということで、ウイングカーの説明なら、なんでタイプ78じゃなくて81を取り上げるの?というと、いつもどおり、
こっちの方がカッコイイから。
でした。以上、90年のF1マシン、
ロータス81
のご紹介でした。
それでは、またー!
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