見出し画像

海外一人旅、最初の難関。

今年こそは、海外一人旅に挑戦すると決めている。

去年は人生初の一人旅を紀伊半島でやった。一人行動が苦手で、外食すら一人では億劫なこの私が、実に3日間も一人で行動したのだ。一人で名物を食べ、一人で居酒屋の暖簾をくぐり、一人で観光地を歩き回った。最初は「こんなことしていいのか?」とさえ思ったものだが、今では本当に素晴らしい旅だったと振り返ることができる。

いずれ結婚して家庭を持てば、一人で過ごせる時間は激減するはず。仕事でもないのに一人で何日も家を空けるなど、まず許されないだろう。

現在24歳。平均初婚年齢に到達するまであと6年くらい。完全に自由に、全くの一人で過ごすことのできる季節は、それぞれ6回ずつしかやってこない。人生はあと60年以上、下手をすれば80年以上も続く可能性があるというのに、気力と体力に満ちていて、好奇心旺盛で、その好奇心に従って自由に行動ができる時間は、この先何十年も続かないのだ。

今年はさらに飛躍の年にしたい。もっと一人旅を味わい尽くしたい、人生を謳歌したい。海外一人旅、これしかない。

行先は決めたし予算もある。日程は、ゴールデンウィークを拡張して10連休にしてしまおう。その間は他の人の仕事も進まないので、業務都合がつかないなんてことはないはずだ。

航空券をチェックすると、往復で20万円弱。かなり遠くまで飛ぶが、この程度の価格に抑えられそうだ。LCCは本当にありがたい。航空券の比較サイト、予約サイトも本当に便利で分かりやすい。

あとは、航空券代を支払うだけだ。登録しているクレジットカードでサクッと決済できる。

だが、中々支払いボタンを押すことができない。何せ、これまでの人生で20万円もの買い物をした記憶がなく、しかも購入するのは目に見えるモノではなく、ある特定の日の特定の飛行機に乗れる権利なのだ。

当たり前じゃないか、と思うかもしれない。私とて年に数回は飛行機を使うので、航空券の予約も、搭乗手続きも、ある程度慣れている方だ。

だが、LCCは一度予約すると、もうキャンセルできないのが一般的だ。決済が完了した瞬間から、行先も、日程も、一切変更することができない。もし万が一、万が一にも、日程を変えざるを得ない事態が生じたらどうする?事件や事故、病気やケガ、災害…それならキャンセル保険でカバーできるだろう。でも、キャンセル保険ではカバーできないけど、どうしても旅行をキャンセルしなきゃならない事情ができたらどうする?

1,2万程度なら、「運が悪かった」と少し落ち込むぐらいで済むだろうが、20万を無為にしてしまったら…どうしても躊躇してしまう。

結局、まだ航空券は買えていない。この大胆な決断を実行に移すには、大金を多少のリスクに晒す覚悟が必要なのだ。海外一人旅の試練が、出発前に、いやもはや予約前に、早速訪れている。これも自分を成長させてくれる機会なのかもしれない、そういうことにしたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?