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天使と悪魔のMBTIタイプ予想(+解説)

この記事はドラマ「グッド・オーメンズ」の天使アジラフェルと悪魔クロウリーのMBTIタイプを個人的に予想・解説したものです。
⚠️S1・S2のネタバレを含むためご注意ください。

一連の解説はえびぬま(@ebikatsumgmg_go)がMBTI関連書籍などを読み個人的に解釈したもので、一般社団法人日本MBTI協会(公式サイト)とは一切関係がありません。ご了承ください。



MBTIとは

・MBTIはユング心理学を元に作られた性格検査
4つの指標から16タイプに分類する
※ネット診断はあくまで簡易的なものなので注意!

4つの指標

【エネルギーの方向】
I:内向 ⇔ E:外向

【情報の受け取り方】
S:感覚 ⇔ N:直感

【判断の仕方】
F:感情(道理) ⇔ T:思考(論理)

【外界への接し方】
J:判断的⇔ P:知覚的

これらを組み合わせてINTP、ESFJのように4文字でタイプを表します。

私の予想としては、2人のタイプは
アジラフェル:ISFJ
クロウリー :ENTP
じゃないかと考えています。
同じ文字が1文字も含まれていませんね…要は正反対のタイプということです。滾りますね(?)

この後は説明を交えて理由を書いていきます!

※各指標の強弱は個人によるので、ここに書いてあることは「その傾向が出やすい」程度に思ってください!


4つの指標

①エネルギーの方向(I/E)

👼:内向型(I型) 😈:外向型(E型)

二つの違いを簡単にいうと
外向型(E型)は外に働きかけ刺激を得ようとする、内向型(I型)は受け取った刺激から内省しようとする
ということです。

もっと雑に言うと…
気晴らしをしたい時に外に遊びに行くのが外向型で、家でゆっくりするのが内向型です。
※ただし、エネルギー・関心がどちらに向くかということなので「外向型は外交的で活発」「内向型は人見知りで大人しい」ではない

外向型は自分の意見や考えを共有することに意味を見出す傾向があります。(会話の中で考えをまとめることも)
内向型の人は求められない限りは意見を表に出さないことも多いです。(意見がないというわけではない)

② 情報の受け取り方(S/N)

👼:感覚型(S型) 😈:直感型(N型)

感覚とか直感とか何?って感じだと思いますが…笑

感覚型(S型)の感覚とは五感のことで、その五感によって情報を具体的・詳細に捉えることが得意です。
目の前の現実や過去の事実を重視します。
出来事をありのまま受け取り、詳細を捉え観察する地に足がついたタイプです。

直感型(N型)は五感で受け取った情報から、可能性や物事の関連性などを求めるタイプです。
未来志向で、ユニークな発想や俯瞰から物事を捉えるのが得意です。
創造性がある反面、仔細を見落としたり足元がお留守になりがちなタイプです。

理想主義で想像力を持つクロウリーはほぼ間違いなく直感型ではないかと思います。(割とうっかりしてるところも含め…笑)
書類作成が得意だったり、古い馴染みのものを使い続ける(=過去重視)アジラフェルは感覚型の傾向が強そうです。

③判断の仕方(F/T)

👼:感情型(F型) 😈:思考型(T型)

思考型(T型)のTはThinkingのことで、論理や理屈・客観性を重視して判断するタイプです。
公平性や正しいか正しくないかを優先する傾向があります。

感情型(F型)のFはFeeling、人の心の調和や協調性を重視し、決断が周囲に与える影響を考慮する、所謂「情が深い」タイプです。

思考型に感情がないわけではなく、感情と判断を切り離して結論を出すというだけです。
また、感情型は「感情的」な傾向を示しているのではなく、判断時に感情に配慮して判断するというだけです。
つまり、めちゃくちゃ冷静な感情型や、感情的な思考型もあり得るのです。

アジラフェルは天使故に人間の機微に疎いところがありますが調和を重視している、無条件でガブリエルを匿うなど情け深い点で感情型(F型)でしょう。

クロウリーも優しさを持ち合わせていますが、調和を重視しているというよりも、クロウリーの持つ倫理観を元に論理的に考えた結果「これが正しい」と判断し行動しているように思います。よって思考型(T型)でしょう。

④ 外界への接し方(J/P)

👼:判断型(J型) 😈:知覚型(P型)

外界への接し方とは…?という感じだと思いますが、他者との関わりの中で決断を下したいのか(判断)、または情報収集をするのか(知覚)という傾向の指標です。

具体的にいうと…
判断型(J型)は計画を立てその通り実行する傾向があります。秩序だった環境(組織やルール)を好み、変化はあまり好みません。
決断力がありますが、融通が利かないことも。
目標に向かってこつこつと行動するのが得意です。

知覚型(P型)は計画はあまり重視せず、臨機応変に対応する傾向があります。自由や変化を好み、ルールや縛りは苦手です。
柔軟性がありますが、優柔不断になりやすいです。
適応力があり予期せぬ事態にも強いです。

お金を貯めて本屋を開いたり(とってもえらい)、内心疑問を感じながらも天使という立場・組織の一員でいることにアイデンティティを持つアジラフェルは判断型(J型)と予想されます。
逆に、組織に縛られず臨機応変な対応が得意なクロウリーは知覚型(P型)でしょう。


心理機能

(心理機能については複雑なので、細かいことはすっとばすことをご了承ください)

解説してきた4文字のタイプには、それぞれ付随した心理機能というものがあります。

16タイプの性格の特徴を把握する上でのヒントが「心理機能」です。
心理機能とは、ユングが著書「タイプ論」で定義した心の働き方のことであり、ユングはこの心理機能の得意不得意に基づいて人間の性格を8つに分類しました。

8つの心理機能 - キャラクター性格診断スレまとめ Wiki

各タイプはそれぞれ4つの心理機能を意識的に利用し、さらにその中で優先して使用される順番があります。

※補足
厳密にいうと、どんな人でも8つの心理機能全てを持っています。
第五機能以降は本人が知覚できない無意識下で働くのでMBTIではあまり扱いません。

  1. 主機能(第一機能)

    • 一番よく使う、得意な機能

  2. 補助機能(第二機能)

    • 主機能を補助する、2番目によく使う

  3. 代替機能(第三機能)

    • 補助機能がうまく働かないとき、代わりに主機能を補助する

  4. 劣等機能(第四機能)

    • 一番苦手な機能、他人がこの機能を使っていると嫌悪感を持つことも

心理機能がわかると心の動き方の"クセ"がわかるので、「こういう場面ではこういう行動をとるのではないか」とか「こう言ったのはこの心理機能が働いてこういうふうに考えたのだろう」とか、行動の予想や推測の解像度が上がります!
創作にもめちゃくちゃ役立つと思います。

それを踏まえて、クロウリーとアジラフェルそれぞれのタイプが持つ心理機能について解説していきます。

※👼😈が持ってない心理機能については説明を省くので、気になる人は「MBTI 心理機能」とかで検索してください。

👼アジラフェル:ISFJ

  1. 主機能 :Si(内向的感覚)

  2. 補助機能:Fe(外向的感情)

  3. 代替機能:Ti (内向的思考)

  4. 劣等機能:Ne (外向的直感)

①主機能:Si(内向的感覚)
過去に焦点がある心理機能です。
自身の過去の事実や経験に加えて、伝統や規範を重視し、古くからの手法や習慣を好みます。
過去に興味が向くため、本や歴史を好む傾向も。
細部によく気がつき、正確さを求められる作業が得意です。
感覚が鋭く、自身の体調・周囲の人の髪型や香水・レストランの味等、細かい変化に敏感です。
この機能が強い人は、記憶力がよく知識と経験が頭の中にきちんと整理されています。安定感があり、誠実で粘り強いです。

クラシカルなものや本を好み、天使としての規範を守ろうとするアジラフェルによく当てはまります。
書類作成も得意なのでやはりSiが強そうです。

②補助機能:Fe(外向的感情)
周囲の感情を重視する心理機能です。
共感性が高く調和を重視し、思いやりがあって感情表現が豊かです。
他人を助けることに喜びを感じ、相手を受け入れ気にかけます。
社会的な道徳観を受け入れ、礼儀正しくモラルやマナーを大切にします。
和を乱すのも乱されるのも苦手で、意見を伝える際は相手を傷つけないよう配慮します。

こちらもすごくアジラフェルらしいですね。
いつも笑顔で人当たりが良いところや、子供の腫瘍を抱きしめてショックを受ける共感性の高さとか。
(社会的道徳観は天使故ちょっと微妙なところがありますがそれは天使故仕方ない…)

③代替機能:Ti(内向的思考)
論理的に物事を判断する心理機能です。
客観性を重視し、原理や原則に基づいて仮説を立て推論し、物事の矛盾を見抜きます。

補助機能が働きにくい場面で主機能を補助する機能ですが、要するにいつも通りじゃ対応できない時(問題解決が必要な時)に使われる機能です。
ガブリエルに「計り知れない計画なんだから誰にもわからないはず」と主張した場面なんかはこの機能が働いてたように思います。
相手に調和してる場合じゃないので矛盾点を突いてます。笑

また内向機能であるため、1人の時や内省したり考えをまとめる時などにも働くことがあります。
予言書の解読の際などにもこの機能を使っていたのではと思います。

④劣等機能:Ne(外向的直感)
未来に焦点がある心理機能です。
現実や事実より物事の可能性に目を向け、物事を俯瞰的・多角的に捉えて沢山のアイディアやインスピレーションをひらめきます。

ただし、この機能はアジラフェルにとって一番苦手な機能になります。
通常は主機能のSiにより抑圧されていて意識されることはあまりない機能です。
実証されていない未知のビジョン(Ne)よりも、実証済みの過去の経験や習慣(Si)を信頼するためです。
そのため、他者の斬新なアイディアや未知の発想には困惑や不快感を覚えます。
クロウリーの投げかけた疑問に動揺する場面が何度も出てきますね〜。

また、ストレス下ではこの機能が暴走して物事に対して悲観的な結末ばかり予想してしまうようになります。

👼まとめ
ISFJは真面目で組織の中に安心感を覚えます。
ルールや上下関係などの社会的規範を重視し、変化は好まず保守的で、頑固でもあります。
優しく献身的で人の期待に応えたいと思うタイプで、他者と対立するのが苦手です。そのため本音を押し殺したりストレスを溜めやすいです。
控えめで誰にでも人当たりはいいですが、心を開くのはごく少数です。親しい人の前では開放的になることもあります。
また、「大人しそうだけど芯は強い」というのがバッチリ当てはまるタイプです。
普段は周囲に合わせることが多いですが、内側では自分考えをしっかり持っており、譲れない大事な場面ではきちんと主張します。
また、自分の身内は特に大切にするので、愛する人を守るためには驚くべき強さを発揮し、必要ならば変化も受け入れます。

😈クロウリー:ENTP

  1. 主機能 :Ne(外向的直感)

  2. 補助機能:Ti(内向的思考)

  3. 代替機能:Fe(外向的感情)

  4. 劣等機能:Si(内向的感覚)

①主機能:Ne(外向的直感)
未来に焦点がある心理機能です。
「もしも」「もしかしたら」という可能性に目を向け、物事を俯瞰的・多角的に捉えて沢山のアイディアやインスピレーションをひらめきます。
好奇心旺盛で、すでに実証済みの物事より未知の新しい何かに挑戦・発見することに興味を持ちます。
既存の概念に縛られない斬新な発想が得意です。
新しい発想や方法を柔軟に受け入れ、変化を楽しみます。
この機能が強い人は知的好奇心とチャレンジ精神に富み、創造的で発想力に優れます。

新しい物好きで斬新な発想と想像力を持ったクロウリーにとても当てはまっていると思います。
また、ニルゲ先生曰く「クロウリーは物事を体験するのが好き」※とのことですが、好奇心旺盛で刺激を求めるこの機能を感じるお話ですね〜

※ソース
元記事リンク切れのため、せりさん(@cerriiee)のX(旧Twitter)のポストを記載します:引用ポスト

②補助機能:Ti(内向的思考)
論理的に物事を判断する心理機能です。
感情に左右されず客観性を重視し、原理や原則に基づいて仮説を立て推論し、物事の矛盾を見抜きます。
懐疑的で、物事の意味や理由を追求し、常識・定説・社会的規範などに対しても疑問を持ちます。
肩書きや地位・権威などにも関心がなく、独自の信念と思考プロセスを持って知を探求します。
議論を好み、批評や批判も自身の意見の正確性を高めるものとして歓迎します。

神の考えにさえ懐疑的なクロウリーは間違いなくこの心理機能が働いていますね。 
「(知恵の実が)月とか山の上にあれば食べたりしない」
「地球を(宇宙の)中心にしろ 星が見やすくなる」
「俺が神なら喜んで質問を受け付けるよ」
うーん、すっごくTi…!!

③代替機能:Fe(外向的感情)
周囲の感情を重視する心理機能です。
共感性が高く調和を重視し、思いやりがあって感情表現が豊かです。

補助機能が働きにくい場面に使われる機能です。
例えばいくら画期的なアイディアを考えても、他人から合意を得られない場合もあるでしょう。その時Feで感情的な面を補えればより多くの人の賛同を得ることができます。

ウツの地で牛肉勧めた場面、アジラフェルの「神聖な体に汚してはいけない、それに悪魔の誘惑に屈したことになるのでは…?」という戸惑いの気持ち察知して「肉は酩酊しない」「天使は誘惑されないだろ?」と不安を和らげます。
要するに共感能力を使って人を誘導するのです!笑

外向機能なので人と接する時に働きやすいです。
意外と人当たりが良かったり、ひょうきんなところがあるのもこの機能の働きでしょう。

④劣等機能:Si(内向的感覚)
過去に焦点がある心理機能です。
過去の事実や経験・伝統・規範を重視します。記憶力や感覚が鋭く、細部によく気がつきます。

この機能はクロウリーにとって一番苦手な機能で、通常は主機能のNeにより抑圧されていて意識されません。
👼ISFJとは逆に、実証済みの物事や日常の仔細等の目の前の現実よりも、未検証の仮説や新しい体験などを優先します。
そのため、昔からのやり方や規則を守ることを強制されると不快感を覚えます。
また、この機能が弱いと興味のないことや物事の詳細を見落としがちで、うっかりミスをしやすいです。
(S1の赤子間違いなんてまさにコレですね)
(フルフルやサラカエルを全然覚えてなかったり)

ストレス下ではこの機能が暴走して過去のトラウマに囚われたり、無気力になります。
また、少しの体の異常を大袈裟に捉えたりもしますが、人間ではないクロウリーにはあまり関係ないですね。

👿まとめ
ENTPは知的好奇心が旺盛で、独自の革新的なアイディアを生み出します
チャレンジ精神に溢れオープンマインドです。頭の回転が速く、変化を楽しみ臨機応変に対応します。
その反面、気分屋で飽き性になりがちでもあります。
また、社会的規範やルール等の縛りを嫌い我が道をいくタイプです。
偏見や固定観念にとらわれず、冷静かつ客観的に物事を分析します
社交的で相手の興味や意欲を引き出すような会話が得意です。
議論好きで弁が立ち、あえて悪魔の代弁者※になり場を掻き回すことを楽しんだり、考えを率直に口に出しすぎて不興を買うことも。
頭がよく解決策を考えるのが得意なため、トラブルや困難があるとやる気を出します
活動的・社交的で愛嬌もありますが、冷静でクレバーな一匹狼の顔も持った2面性のあるタイプです。

※悪魔の代弁者
多数派に対してあえて批判や反論をする人、またその役割。(引用:Wikipedia)


総括

お気づきかと思いますが、👼と😈の持っている心理機能は種類は同じで順番が真逆です。

👼ISFJ:  Si-Fe-Ti-Ne
😈ENTP:Ne-Ti-Fe-Si

実は16タイプにおける相性論は色々ありまして…
(MBTI公式的には相性論はないとしていますが)
個人的には真逆タイプ(各指標が全部逆)同士は

  • 強烈に惹かれ合うし、強烈に反発し合う

  • 諦めずに長期的に関係を築ければ最強

なのではないかと思っています。

なんせ自分の苦手(な心理機能)が相手の強みで、自分の強みが相手の苦手です。
めちゃくちゃ魅力的な反面、相手の欠点もはっきり見えます。イライラすることもあるでしょう。

しかし、お互い持っている心理機能は同じなので、思考プロセスは真逆ながら芯の部分は似ているところもあると思います。
(劣等機能も苦手ではありますが、無意識に弱く働いてはいるんですよ)

しかし、そのことを理解し合うにはたくさんの時間と努力が必要になると思います。
そして理解し合えた時には欠点を補い合う最強のパートナーになれるのではないでしょうか。

アジラフェルとクロウリーも時に反発しあいながらも6000年かけて関係を築きます。
普段はクロウリーがアジラフェルを助けることが多いですが、土壇場ではアジラフェルの意志の強さに助けられたり、本当にいいパートナーになっていると思います。

ただ、アジラフェルとクロウリーの両方にまだ課題が残っているためS2のラストに繋がってしまったんだと思います。

アジラフェルは人間や地球を愛し、クロウリーという悪魔を愛してなお、天国が絶対で天使が善、悪魔は下等という固定観念を捨てきれません。
クロウリーは質問しただけで堕天したトラウマにより、天国や地獄を動かすことに対してはいつもの革新性を発揮できません。(何をやっても無意味と考えている)

クロウリーは逃げの一手しかないと思っていますが、私的には夢見がちに思えるアジラフェルの「天国を変える」という提案の方が余程地に足がついていると思います。(提案の中身には大いに問題がありますが…)
2人で逃げてもその先に未来はありません。追われる恐怖は付きまといますし、必ずどこかで破綻します。
真に2人でいるためには根本からの変化が必要です。

ということで波乱の予感がするS3ですが、2人の愛には確信を持っているのでうまくいくと信じています💪

最後まで読んでいただきありがとうございました!

えびぬま(@ebikatsumgmg_go)

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