情報収集のススメ

宇樹義子さん著「発達系女子の明るい人生計画」(河出書房新社刊)を読んだ。日常生活での「生きづらさ」を重点に置いて書かれていて、メソッドのパートや巻末資料を通じて生活をおくる上で役に立つ情報もしっかりと掲載されている。

新しいパートナーを得て、生活が楽になるかと思ったんだけど、山あり谷ありの波乱だらけの生活。体調悪化、住環境の変化など数々の出来事を著者なりにどう乗り越えていったのかを明るい文体で表現されているが、それのおかげで壮絶でつらい部分もすんなりと読むことができた。

また、詐欺やカルトに引っかからないための方法も書かれているのも、この本の特色。われわれ発達障害当事者は、相手の言うことを安易に鵜呑みにしやすいので、とてもだまされやすい。したがって、詐欺やカルトにも引っかかりやすい。

もちろん、私も親から「怪しい健康法や儲け話になんか手を出したらダメ」と口酸っぱく言われている。実は、私も相手の言うことを鵜呑みにしたために犯罪に巻き込まれたことがあったのだが、それはまた後日。

メソッドの中で一番参考になったのは、情報収集の大切さ。生きづらい日常生活の負担を少しでも軽くするためには、役に立つ情報を本から、支援者から、ネットからひたすらかき集めること。中でもネットでの情報の効率的な集め方が書かれており、インターネットは、発達障害当事者にとって最大の武器なんだと再認識。

PCやスマホでネットをよく検索をしてはいたんだけど、発達障害関連の情報を検索するようになったのは、ここ数年前からだったんだ。こういう検索方法もあったのかと思うと、目からウロコ。どうして今までそれをしなかったんだろうって。もっとネットを使いこなさないといけないなと猛反省。

この本からの生きづらさを軽くするための役に立つ情報量が十分すぎるほどにボリュームがある。この本だけでもほぼ網羅しているくらいだ。巻末資料は、発達障害当事者の日常生活においてハズせない項目がほとんど。私が知らなかったことばかりが載っていて、買って良かったと感じた一冊だった。

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