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ルーティン喪失

朝ベッドから降りるときは必ず両足で、とか。
電車に乗るときは前から何番目の車両の何番目の入口から、とか。
仕事にかかるのは瞑想して集中力をあげてから、とか。

ルーティン、お決まり、というものを持つ人は多い。
そんなものはないよ、という人もいるだろうが、それも自分で気づいていないだけだったりする。あの人いつもトイレの入口で気合い入れてから入るよね? とか(笑

そういう自分も、意識しているルーティンはあまりない。
無意識下でやっていることは多そうだが、あくまでも無意識下なので認識できていない。
ただ最近のお決まりは、出かけるときに左の小指にピンキーリングをつけていくこと。

昨年12月、万博公園の蚤の市にて、真鍮指輪作りのワークショップで手に入れたもの(記事には書いてなかったが)。

これまで圧迫感などが苦手であまり身につけていなかったのだが、ワークショップで手作り(輪になっているものをトンカン叩いて平打ちしただけだが)したことで愛着が湧いた。
小指ならばなにか作業していても邪魔になりにくいこともあって、外出の際のお守りのように嵌めるのがルーティンと言えば、ルーティンであった。

……のだが、その指輪を数日前に失くしてしまったのである。
いつものように身に着けて、電車に乗って、降りて、改札を出てからしばらく後に失くしたことに気づいた。
もちろん多少探しはしたが、その場で落としたのではないことは明白。電車の中であるなら見つかるわけもない。

大した金額のものではない。
でも折角気に入っていたのに。
お守り代わりだったのに。不吉な気すらする。

なんにせよ、がっかりしている。
お守りだったというなら落としたことでなにか厄から逃れたのか、なんて考えもしたが慰めにもならない。
生まれつつあったルーティンを失って、しばらく外出前に身支度するときに凹んでしまう。それまで意識もしていなかったのに、である。一度認識してしまったから、これはもう仕方のないことなのかもしれない。
高くなくて良いから代わりの、いい感じのものを購入しようかなと思う。
しかしまた失くしてしまうことを考えると二の足を踏んでしまう。
如何したものか。あーあ。


そう言えば正月早々、よりにもよってピアスも落としたことも思い出してしまった。
なんなんだ、今年は。
失せ物注意なんておみくじは引いてなかったはずだぞ。


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