時代は急速に変化しているのだから

今回は、とてもストレートなタイトルにしてみた。

テレビを観ていて、コメンテーターがみんな同じようなことを言っているようにしか聞こえない時がある。

「こんなん、私にでも言えるわ」と言いながら、お腹をバリボリ掻くどこかのおばさんの声が聞こえてくるようだ。

そんななか、最近、この人の発言は聞いてみたいなと思う人ができた。

私は、洗濯物を畳みながら観ているような、ただの一視聴者に過ぎないが、
その人のコメントは、周囲が騒ぎ立てていることの上澄みしか見ていない自分を痛感させるものがある。

この痛みを受け、「自分は腐っていないな」と確認するのだ。

聞いていると、時々、話ている内容から論点がズレていることを言ったりもする。

しかし、真髄をついているのだ。

他の出演者がザワッとなる瞬間もあるのだが、本人はお構いなしに「そもそもこれってぇ...」と斬り込んでいく。

司会者が振った質問や話題にきちんと応えはする。そのあとが彼の真骨頂。生身の人間としての意見や見解にまでぐんぐん風呂敷を広げる。

だから、とても感情的に見えることもある。感情的なのだが、同時に、テレビの良さと、また逆に、テレビというメディアを冷静に見つめているような気配があって好きなのだ。

今、世の中の中堅はこういう人が担っているのではないか、そして、こういう人がリーダーになっていくのではないか、
いや、もうなっているんじゃないか。
そう思う。

そして、私は、そんな時代を生きている。

今更ながら、「組織」としてではなく「個」の時代になったことを、その人から感じずにはいられない。

時代は、急速に変化しているのだから、自分の物の捉え方を柔軟に変えつつ、変える必要のないものは、そのままで。


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