足を満たすと書いて「満足」という
私は、極度の冷え性だ。
『満足』とは、足を満たすと書く。
「ゆりちゃんは冷え性だから、満たされにくいの」
こう人から言われ、はっとしたことを覚えている。
そう、冷えは足からじわじわと押し寄せてくる。
だから、冷え性の人は冷えて足が満たされていないから、満足(幸福感)を得られにくい。
その人の言葉を要約すると、そういうことなのだろうと思う。
冬。私は注意していないと、容易に自分の心がカスカスになっていってしまう。
カップ麺にお湯を注いで目安時間を大幅にオーバーして蓋をあけたときに、汁がまったくなくなっている状態のように、寒さが私の心の潤いを奪っていく。
具体的にいうと、寒さで頭がいっぱいになり、物事にたいする興味や探究心が湧いてくるまでとても時間を要してしまう。
こういうとき、頭に浮かべる光景がある。
スタジオジブリ作品の「耳をすませば」のなかで、主人公・雫が地球屋の主人がつくった鍋焼きうどんを鼻をすすりながら食べるシーンだ。
自分の将来に悩む雫と、冷え性で悩む私。
まったく状況も立場も違いすぎるのだが、このシーンを思い浮かべるだけで、自分の頭をよしよしと誰かが撫でてくれているような感覚になる。
これまで冷え性を改善しようとヨガや漢方を試してきたが、どれも持続することが大事だということがわかった。
私にとってとりあえず即効性があるものは、耳をすませばを観ながら鍋焼きうどんを食べることだという結論に落ち着いている。
実践的な対策を考えるのは、それからでも遅くはない。
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