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〇「ブラック・レイディオ」の歴史(パート1)

〇「ブラック・レイディオ」の歴史(パート1)

【History Of Black Radio】


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〇「ブラック・レイディオ」の歴史 (パート1)

【History Of Black Radio (Part 1)】

チャレンジ。

もうずいぶん前から、いちど「ブラック・レイディオ」「ソウル・レイディオ」の歴史のようなものをまとめてみたいと思っていた。ちょうど、ロバート・グラスパーが『ブラック・レディオ3』を出したのを機に、ちょっと本腰をいれてみようと思ったはいいが…。

その前説として、ブラック・レイディオとは何かを簡単にまとめてみたい。

まず、なにを「ブラック・レイディオ」というか。大まかな説明は、ブラック・ミュージック、ソウル・ミュージック、R&B、ジャズ、ゴスペル、ブルーズなどをかけるラジオ局だ。

アメリカのラジオ業界は、ジャンルごとに細分化されている。まず、「トーク・レイディオ」。これはニューズやさまざまなコメンタリーなどを放送する、基本的に音楽はほとんどかからない、トークばかりのラジオ。

「宗教レイディオ」もある。牧師のスピーチとゴスペルを流すラジオ。土・日だけ24時間ゴスペルや説教などを流し、ほかの時間帯は普通のブラック・ミュージックをかけたりする。

そして、音楽ラジオがさまざまなジャンルごとに別れる。日本はあらゆるタイプの音楽をまんべんなくかける。日本ではブラック・レイディオといっても、そういうものがないので、なかなか理解がむずかしい。

日本でブラック・レイディオに触れられる機会といえば、FEN(今のアメリカ軍放送・AFRTS)の「ソウル番組」だろう。その昔だったら、「ドン・トレイシー・ショー」、「ローランド・バイナム・ショー」などがあった。一時間(正確には55分)、ソウル・チャートにはいるようなソウル・ヒットばかりが、新旧織り交ぜてかけられる。

アメリカの音楽業界において、ラジオとラジオDJは、もっとも重要なものだった。特に1940年代以降、現在に至るまでだ。ただ、2000年代に入り、インターネットが爆発的に広がって、その様子も変わっているのだが。

アーティストやレコード会社は、いかに自分のレコードを放送してもらえるか、必死に考える。その結果、1960年代から70年代初期にかけては、いわゆる「ぺイオラ(買収)」が行われ、問題となり、逮捕者や罰則が強化された。

音楽のジャンルもいわゆる「トップ40」、「ロック」、「ソウル、R&B」、「ジャズ」、「カントリー」、地域によっては「ラテン」などもある。

そして、「ブラック・レイディオ」といえば、さまざまなブラック・ミュージックをかけるラジオ局だ。

たとえば、ニューヨークで言えば、WBLS,一時期のWKTU(すぐにディスコ専門に)、フィラデルフィアではWDAI、ロスだとKDAY、ヒューストンだとKMJQなどなどだ。

今ではブラック・レイディオの中でも、さらにフォーマットが細分化され、一般のひと昔前で言うところの「アーバン」、「R&B」、「ソウル」などのほか、「ブルーズ」、「ゴスペル」、「クワイエット・ストーム」、「ジャズ」、「スムース・ジャズ」など多岐にわたる。

ひとつもっとも重要なことは、こうしたラジオ局でかけてもらうことが、ヒットへの最短の道だということ。もちろん、かなり人気のアーティストは、テレビ出演がオファーされ、テレビで歌やパフォーマンスが披露されることもあるが、それはかなり稀。基本はラジオと、もうひとつレコード店だ。レコード店に関してはまた別の機会に紹介しよう。

ブラック・レイディオでかかるブラック・ミュージックはブラック・ミュージックの過去現在、そして未来を結ぶものが多い。なので、ブラック・ミュージックのヒットを出すためにブラック・レイディオは決して無視できない。

コモンが今回の『ブラック・レディオ3』の「エヴリバディー・ウォンツ・トゥ・ルール・ザ・ワールド」の中で、we needed Black Radio for pure Black music とラップする。俺達には、ピュアなブラック・ミュージックを聴くためのブラック・レイディオが必要なんだ、と。

ブラック・レイディオがブラック・ミュージックの過去100年近くの隆盛に果たした役割の大きさは計り知れない。

(この項続く)

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