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◎アリーサ・フランクリン写真展、写真家マシュー・スミスさん


◎アリーサ・フランクリン写真展、写真家マシュー・スミスさん
 
【Matthew Jordan Smith Talks About Aretha On Exhibition】
 
写真展。
 
ニューヨーク出身日本在住の写真家マシュー・ジョーダン・スミスさんが過去十数年撮りためた「クイーン・オブ・ソウル」アリーサ・フランクリンの写真が、現在恵比寿のビアホール跡にできたブルーノート・プレイスで展示されている。ちょうど2023年3月25日(土)から31日(金)まで一週間開催されている。土曜日は『レディオ・ディスコ』があったので、日曜日に出向いた。
 
ちょうど会場の2階のスペースにいくと、スミスさんは友人たちと談笑していたが、なんとそこにユーコ・スミダ・ジャクソンさんが。思わぬところで久々の再会で驚いた。
 
いろいろ雑談をする中で、スミスさんに話を聞いた。
 
写真はこの2階の壁面や、1階入り口のレジのところなどいくつかの場所に17点ほどが額装され展示されている。これらは、だいたいが普通の印画紙にプリントされているが、いくつか和紙にプリントされているものもあるという。それを言われてから、近くで見ると和紙のきめ細かさがわかった。これはニューヨークにいた頃、和紙にプリントしたものを見て、ひじょうによかったので、日本でもそれを探したところ、徳島に和紙を作り、プリントもするところを見つけ、そこに出向いてプリントしたという。


(これが和紙にプリントアウトされているという)
 
 
スミスさんは、2004年頃から2018年に亡くなる前の2017年まで、アリーサから直接ご指名で撮影の依頼が来て、デトロイト、ロス、ニューヨークなど複数回、フォト・セッションを行ってきた。
 
アリーサは、なんでもドタキャンするでしょう、と向けると、「そうなんだよ。何度もドタキャンされた。航空券やスタジオも手配した撮影前日にキャンセルされたりね」と笑った。
 
ただ撮影の仕事に関しては、すべて、マネージメントやオフィースではなく、アリーサ本人から直接の電話がきたという。そして、撮影が終わると、終わったところで、その日の撮影のギャラがたいがいの場合、キャッシュか小切手で支払われたという。「ものすごくオールド・ファッションですね」というと「そう、本当にオールド・ファッションだった」。それは、ヘアスタイリストや、メイクアップ・アーティストも同じだそうだ。では「衣装は?」というと、「ものすごい数の衣装を持ち込んでくるんだが、(衣装の)スタイリストはいないんだよ。全部、自分で選んでくるんだ。ヘアやメイクアップ・アーティストももちろん、雇っているんだが、ときにその前日やその日にクビにして、自分でメイクをしてたりしたこともあった」という。いかにもアリーサらしい。



 
撮影は、まる一日。たくさんの衣装を何度も着替え、撮影するという。自宅のデトロイト、何かの用事で来ていたニューヨークやコンサートのロスなどにも出向き、ライヴのバックステージなどでも撮影した。その結果、1万枚以上の写真があるだろう、という。
 
そこでこれらの写真集を作りたいと考えたが、「一般の出版社では、どうしてもコスト・カット(経費削減)を一番に考えるので、自分はどうしても品質のいいものを作りたいので、クラウド・ファンディングをすることにした」という。
 
彼はこれまでに3冊の本を出版しているが、本人としては「まあまあだが、もっと予算をかければいいものができたと思う」と感じている。
 
アリーサと言えば、2冊の伝記本を書いたデイヴィッド・リッツを知っているかと尋ねると、本人には会ったことはないが、本は2冊とも読んだという。「あの2冊目の本はすごくいい。あそこで書かれているアリーサは、僕が実際に会ったアリーサを描いていると感じた」

アリーサ・フランクリン2冊目の伝記(日本語)

アレサ・フランクリン リスペクト 単行本 – 2016/1/29
デイヴィッド・リッツ (著), 新井 崇嗣 (翻訳)
5つ星のうち4.6 8個の評価
単行本
¥3,300

 
アリーサは、撮影された写真の選択についてうるさかったかきくと、「ひじょうにピッキー(よく選ぶ)で、好きな写真とそうでない写真がはっきりしていた。ダメになった写真は僕の手元に残っている」という。
 
今回のキックスターター(クラウド・ファンディング)は、募集金額が目標額に達しないと1セントももらえない「オール・オア・ナッシング」タイプのもの。現在、目標の半分くらいなので、あと数日で目標をクリアできるか微妙なところだ。もし目標に達しなかったら、「ゼロからやりなおしだ」と言っている。目標額は、僕は5万ドルかと思ったら、4万7千ドルに設定していたという。(3月26日現在、約614万円の目標に対し、約270万が集まっている) 
 

https://www.kickstarter.com/projects/arethacool/arethacool

 
10ドルから支援できるが、リターンとしては、75ドル以上の支援を行うと、アリーサのクール・ブック(写真集)(スタンダード版)、撮影中にかけていた音楽のリスト、フォトセッション時のオーディオ・ファイルなどが送られる。ほかに、いくつもあるが、上は3000ドル、5000ドル、1万ドルなどもある。(詳細は上記キックスターターのサイト)
 
スミスさんは、基本的には月曜日(3月27日)以外、11時半から3時まで在廊しているという。



 
 
▢関連記事
 
アリーサ・フランクリン写真展~2023年3月25日(土)~3月31日(金)まで、恵比寿ブルーノート・プレイスで
2023年3月21日

 


 
▢写真展概要
 
Aretha Cool Photo Exhibition
場所:恵比寿 BLUE NOTE PLACE /
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4丁目20−4 (恵比寿ガーデンプレイス内)
03-5789-8818
店内各所に展示
会期:2023 3.25 sat. – 3.31 fri.
入場料:11:30am-3:00pm Free / 5:30pm-11:00pm(sun.&hol/5:30pm-10:30pm)¥1,100 tax in
 
午後3時で一度店がクローズするので、写真展を見る場合、11時半から午後3時まで。また、夜の部も写真はそのまま展示されているが、ライヴがあるために、テーブルチャージがかかる。
 
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左からデレク、ユーコ、マシュー、チャス


 
この日は、スミスさんの友人でもあるやはり写真家のデレク・マキシマさん、音楽コーディネーターのパトリック・カニンガムさん、自身アーティストであり写真家でもあるチャス・ゲストさん、そして、ユーコ・スミダ・ジャクソンさんらと談笑できた。


左から吉岡、マシュー、チャス、デレク、(隠れているがパトリック)、ユーコ


 
ユーコさんから、こんど娘のコナさんがここ(ブルーノート・プレイス)でジャズ・トリオをバックにライヴをやると教わった。
 
▢ライヴ概要
 
2023/04/24,25
Mon,Tue
David Bryant Trio introducing with Kona Rose
https://www.bluenoteplace.jp/live/david-bryant-230424/#
 
Date & Showtimes
2023 4.24 mon. , 4.25 tue.
Open 17:30
Start DJ : 18:00
LIVE 1st set :19:00
– intermission –
LIVE 2nd set : 20:00
Start DJ : 20:45
End DJ : 22:00
Close : 23:00 (ドリンク L.O : 22:30)
 
MEMBERS
 
David Bryant (p, keys)
Riku Takahashi(b)
Kazuhiro Odagiri(d)
Kona Rose (vo)
 
David Bryant (ピアノ、キーボード)
高橋陸 (ベース)
小田桐和寛 (ドラムス)
コナ・ローズ(ヴォーカル)
 
予約 Reservation
 

 
ここで、カレンダーから日にち、時間、人数ほか必要事項などをいれる。テーブル・チャージ1100円、そのほか、3000円以上の飲食が必要。
 
 
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ENT>PHOTO>Jordan, Matthew Smith

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