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必死の通院、長女の発言

躁転して一カ月以上たち、いかんせん、母親一人ではたちゆかなくなり、クリニックに電話して主治医の指示を仰ぐこと、2回。
2回目の電話診療で、さらに薬の量を増やすことになりました。
さて、そうなると、長女に服薬の時、薬の量が増えたことを、どうやって納得させたらいいか。
これが最大のポイントになります。

「おかあさんと、おうちで一緒に暮らすために、気持ちを落ち着かせようね。だから、お薬の量を増やしてみよう。」だとか
「電話で、先生とお話してね。お薬の量が少し増えました。」だとか。
なんだかんだ説明しようが、診察室で先生と話したわけでない長女は、
「いやだ。みっつです。」と言ってなかなか承知しません。

今まで、一回3錠飲んでいたピンクの薬を4錠にするということの困難さ。
しかし、このくらいではへこたれません。
いままでも、何とか、薬を飲ませてきた母です。
どうにかこうにか、4錠飲んでもらいました。

そしてやってきました。
11月の通院予約の日。
「わたしはいかない。おかあさんひとりでいってね。」と最初は言っていたのですが、
「はい、わかりました。お母さん一人で行ってきますね。」と答えたら、
「いやだいやだ、いっしょにいきます。」となんなく一緒に行くことになりました。

電車の中でも声は大きく、多弁です。
やっとクリニックに着いて、いよいよ呼ばれて、診察室へ入りました。
診察室に入ったとたん、椅子にも座らないうちに
「みっつにしてください。おちついたから、みっつにしてください。」
と必死に主治医に訴える長女。

しばし、沈黙。
「薬の量を、3錠に戻してほしいと言ってます。」と私が説明しました。
続いて医師が、母親に最近の様子を確認し、ピークが済んだことを告げました。すると、
「はい、一回3錠に戻しましょうね。」と言ってくれました。
長女はすっかり力が抜けて、その後の血液検査も難なくクリア。
よほど、必死だったのですね。

長女は、自分が納得しないことは、
「いやなものはいやだ。」と言って、受け付けません。
電話診療だと自分がその場にいないので、勝手に母親と主治医が自分のこと話しているというのが嫌なのでしょう。

それにしても、長女はえらい。
自分の主治医に、薬の量を減らしてくださいと頼むのだから。
思っていても言えない患者さんが多いのではないかな。

クリニックが終わってから、登園するため、バスと電車に乗って、通所の生活介護の最寄り駅へ向かいます。

電車に乗って、
「どこにすわるの」と、長女が聞くので、
「ここに坐ろうか。」と言ったら、
「わたしはろうじんほーむのせきにはすわりません。」と言って、中ほどへ行って坐ってました。
その席は優先席だったのです。
老人ホームの席、と長女は言うのですね。
そこはお年寄りだけではなく、病気の人や、、、、などなど説明しようとしたけど、わからないだろうからやめました。

そもそも、優先席なんてものがあることがおかしい。
どこの席だって、体が丈夫な人や疲れてない人は、さっと席を変わればいいんです。
若くたって、体の都合で座っててもいいんです。
でも、心配りができない人が多いので、優先席があるのですね。

老人ホームという施設があるのだから、老人ホームの席もあるのだろうな。
長女の世界では。


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