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Jリーグ開幕1993年、サッカーは、どれほどトレンディだったのか。「気まぐれコンセプト」から探るJリーグブーム。日本のサポーター史の入口

Jリーグは1993年5月15日に開幕。あっという間に日本中の話題を独占し、一大ブームを生み出した・・・と多くの本には書いているのだが、当時を生きていない人にとっては、そのブームがどれほどのものだったのか感じるすべがない。

80年代から若者文化の最先端を取り上げてきたホイチョイプロダクションの漫画「気まぐれコンセプト」を用いて、このブームの凄さを紹介する。

バブル崩壊直後までの「気まぐれコンセプト」は女にモテるための話題が主な題材だった。

広告業界にうごめく人々を狂言回しに、世のトレンドを切り取った4コマ漫画で、サッカーはどのように扱われていたのだろう。サッカーを題材にした漫画の掲載数を調べてみた。

1992年 72作品中 サッカーネタ0作品(ナビスコカップ開催)
1993年 80作品中 サッカーネタ10作品(Jリーグ開幕)
1994年 76作品中 サッカーネタ0作品
2002年 84作品中 サッカーネタ1作品(日韓W杯開催)

1993年は毎週掲載される「気まぐれコンセプト」の1/8がサッカーネタだった。

まさにトレンディ。Jリーグ開幕戦の視聴率は32.4%。1993年10月28日のドーハの悲劇の視聴率は48.1%。Jリーグのチケットを持って女の子をデートに誘えば、どんな女性でもついてくるといわれた時代だった。 スキーブームをはじめとする、数々の流行を生み出してきたホイチョイプロダクションは、やはりサッカーネタを中心に置いていた。

トレンディだったのは1年間だけだった。

しかし、驚くべきことに、1994年に入ると「気まぐれコンセプト」にはサッカーネタが皆無となる。関東地区のJリーグ中継番組数は1993年に60番組(うち33番組がゴールデンタイム)。1994年には1993年を上回る76番組(うち45番組がゴールデンタイム)となったが、流行の旬は、すでに失っていたようだ。

テレビ中継の実況の喋り方を聞くだけでもトレンディですね。



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