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2%で「とんとん」で

 話を聞いていると、結構今の若い人達はNISAやイデコの口座を作っている事に驚いた。みんな いい子だ。小生が30年以上前の学生時代に株の話をする学生や新社会人とかは皆無だった。株は怖いもの。そんなイメージで皆いるような感じ。リスクがある為まだ「怪しいもの」だったのだ。

 小生自体は学生時代株というモノに興味を持ち、親から新日鉄の株を一単位もらったのが株の始まりだった。当時は一単位で15万円くらいだったと思う。
 当時はバブルだった。15万円の新日鉄の株を売っては次の銘柄に乗り換え・・・を繰り返して「買えば上がる。上がれば乗り換える」を単純に繰り返していても株価はどんどん上がって行った。15万円は1~2年で120万円くらいになった。それくらいの狂奔急騰だったのだ。

 ところが1990年、年初から突然バブルは崩壊した。バブルの暴落は三連発で来た記憶がある。小生は一単位しか持てない資金力だったので一回目の暴落で株を資金に変えた状態で「次は何を買おうかな」と思っていたら二回目、三回目の暴落に見舞われた。
 結果、元々の15万円は80万円になって小生のバブルは終わった。

 その後、株の事を自分で色々と考えた。自分で弾き出した数字と未だに堅持しているであろう政府の経済成長率(インフレ率)、金利の利回りは同じ2%だった。通貨価値は年2%くらいで目減りしていくのだ。
 複雑な計算は省くけど、100万円を銀行に預けておけば2%かける50年で倍の200万円にならないといけない。

 つまり、100万円持っていても来年にはそれは102万円になっていなければ資産は目減りしているという事になる。ならば株式の配当利回りも2%以上あるやつじゃないといけない。健全正常な経済成長率。それが2%程度だとこれは今でもそうなんじゃないかな。

 小生が株を始めた頃には定期預金でも年利5%というモノもあったと思う。定期預金ならペイオフでもない限りリスクはゼロだ。当時の宮沢蔵相は金利を下げまくったし借金もしまくった。現在の預金金利はスズメどころか蟻の涙。全てはバブル崩壊と共に止まったのだ。

 ってな計算で小生は現在でも株を見る時に「投資ではなく貯金の」つもりで配当利回りが安定して2%以上ある株式を見ている。2%あって「とんとんである」という原則で。

 就職し仕事で体調を崩し現在に至るのだけど、体調を崩したのは社会人早々の3年目だった。途中あれこれ細かい仕事はしたものの引き篭もるようになってもうじき30年になる。

 2%の配当利回りと時々CG(キャピタルゲイン)。積算をしている訳では無いけど、年平均にして30万円~100万円程度の利益を30年続けている。MAXなら3000万円。ミニマムでも900万円。但しこれは「30年かかって」という金額だし、勿論浪費もしているので出費もあるけど引き篭もりには原則生活費はかからない。
 あくまで30年かかってこれだけ儲かりましたというだけの金額だ。

 失われた20年とか30年とか言われているけど、この間日本は実質ゼロ成長の値下げ競争、こっちは2%以上で資金を回していた。カネ持ちになった気分だった。ここのところの物価上昇で今はそんな気分ではないけど。

 安倍首相になって「どうするんだろう」と思って見ていたら、安倍さんは禁じ手に手を出してしまった。政府日銀年金機構総動員で株を買い支えたのだ。カネも刷ったし国債も買いまくっただろうし、それは先日の日銀総裁の会見で現在も継続しているようだ。YCCは止めそうな気配だけど、依然としてトータルで金融緩和を続けるとマーケットは受け止め、為替の円安はどこまで行くのやら。

 3.11とアベノミクス以来、相場が全く読めなくなったので小生はデイトレに手を出して火傷した。電力株を結構買っていたので小生の資金は実質壊滅状態になったわけで。現在は配当収入が少々あるが実質放置状態。

 で、今為替が深刻な状況になっているけど、これは日銀が金利を上げるスピードとタイミングの勝負になる。為替介入や口先介入は対処療法で根本的な解決方法ではない。

 中小企業が大変だし国債の金利が上がっても利払いが大変なので金利を無闇に上げる事は出来ないし、だからと言って下げる事をしたくなければ現状維持という結論になる。金利を下げるのは景気が悪い事を認める事につながるからだ。
 金利上昇で中小企業が沢山潰れるより物価高で国民全員で我慢しましょうというのが政府日銀の判断なんだろう。

 スタグフレーションって言っちゃえば?格差ってのは歴史的に今に始まった事ではない。どこから統計の数字を持って来るかが問題だと思う。

 日銀はアメリカの金利が下がるのを待っているようだけど。。。

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