フランス、2019年から2023年にかけて癌が二倍に増加

フランスでは2019年から2023年にかけて、癌が男性は98%、女性は104%増えている。約二倍である。高齢人口の増加、癌検診の進歩改善などの外部的要因を考慮してもすごい増えっぷりである。

しかもとくに若い世代の癌が増えているという。また女性の肺がんが増え続けこのままではいずれ乳がんの数を超えそうなほどであるという。早期発見が難しい膵臓がんも増加傾向。膵臓がんは従来比較的少ない癌だったものの、今やフランスでも世界でも増え続けてこのままでは2030年には肺がんの次に多い癌になりそうな計算だという。

なにが原因なのか。
肥満の増加、 引きこもり生活、アルコールやタバコは癌の腫瘍な原因であることにはかわりないが、男性においてはこれらの要因は減少傾向にある。増えているのは乳がんや前立腺などホルモン関係の癌。これらの癌の環境要因との関係について2023年のSanté Publique Franceの調査によると近からずとも遠からずといっている。農薬(つまりは私達が口にする食物)やプラスチックなどに入っている内分泌撹乱物質(perturbateurs endocriniensって言葉おぼえてこ)の癌への影響は小さいという科学的コンセンサスが今日ではすでに成立しているにもかかわらず、である。

ということで記事は現場の臨床医も環境医学をもっと考慮しようよ!という話をしてます。環境医学というのは、大気汚染、化学物質や農薬、水道、放射能、患者個人の習慣、気候変動、騒音、職場のストレスなどを健康の問題の要因として考慮することです。

日本人にはぴんと来ない話だけど、確かにフランスでは医者は患者に生活習慣を見直せとか環境をかえろとかあまり言わず、言うとしてもせいぜい「運動不足はよくないから毎日適宜運動しろ」ぐらいで、ほかは全部「医療で解決!」なところがあります。医者に「説教」されることがないので私は好きなんですけどね。経済的に豊かだったり教育がある層はそれぞれ勝手にやっており、そういう層がスポーツやオーガニック食品の消費市場はかなりのものだと思いますが、一方で、各自の自主的な情報収集や行動力にまかされているために、呪術師とかへんな民間療法に手を出すオーガニック・スピリチュアル系の人たちも多いのも事実です。

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