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福岡〜風は強くやさしく…

【私の音楽履歴書】 #26  特別編 福岡

4月29〜30日に開催された櫻坂46 3rdTOUR福岡公演のため、久々に福岡へ行ってきた。
折角の来福なのでこの機会に市内各地を巡ってみようとも思っていた。

そして私にとっての「福岡と言えば〜」の楽曲を数曲選んでみた。私のご当地ソングシリーズは、神戸・横浜についでこの福岡が3か所目となる。

それでは〜


博多っ子純情』 チューリップ

男達はとても見栄っ張りで気が強い
海の風に吹かれるから

長谷川法世作画の「博多っ子純情」が、今やバイプレーヤーとして活躍中の光石研の少年時代のデビュー作として映画制作された。これは映画とは直接の関連はないものの、同名タイトルを楽曲とした同じ福岡出身のバンド、チューリップの作品。安部〜姫野作品のこの曲は財津和夫とはまた違うバンドのカラーを創っていた。

『能古島の片想い』 井上陽水

僕の声が君にとどいたら
ステキなのに

アルバム「陽水Ⅱ センチメンタル」収録曲。「氷の世界」より前の彼の歌声はまだ若く蒼い。


『正しい街』 The ウラシマ's

スピッツ等のプロデューサー亀田誠治プロデュースによるバンド。
そのスピッツからはボーカルとして草野マサムネが参加している。
椎名林檎のデビュー20周年を祝したトリビュートアルバム『アダムとイヴの林檎』にバンドとして参画し、この楽曲を採り上げた。
椎名林檎は福岡で育ち、草野マサムネは福岡生まれで共に福岡の地を音楽活動のルーツとしている。


『3号線を左に折れ』 風

3号線を左に折れ
海に向う道に吹く風
今はもう冷たく右うでなでる

この「3号線」のモデルはどこなのだろうか?とずっと思っていた。東京をテーマにした作品が多い伊勢正三だから、当初は第三京浜のことだろうと思いこんでいた。
しかしある時期に、国道3号線から海の中道へ続く福岡の道のりを唄ったものだと知る。
左にハンドルを切りながら右うでに風を受ける…
伊勢ならではの表現だ。
九州(大分)出身の伊勢が選んだとされるこの光景は、例え行ったことはなくとも、博多湾を挟んでの福岡の街並みが、蜃気楼の様に脳裏に浮かんでくるかの名曲だ。


『夕陽を追いかけて』 TULIP

この曲も直接的に「福岡」或いは「博多」という文言は出てこない。
しかし、福岡出身の財津和夫が故郷福岡を思い描いて作った作品〜と考えることに無理はないだろう。
もちろん聴き手が自分の故郷に置き換えて、この曲をとらえるというのも、財津は想定していることだろう。
人は帰郷をした際の感傷もそれぞれの胸に去来するものであろうと。
ビートルズマニア、ポール信者の財津の奏でるメロディは、特に初期はその影響をもろに受けたものが多いが、この作品は例外なのかも知れない…
強いて言えば「Let it be」といったところか。
バンド名表記はカタカナ・アルファベットが併用・混在しており、バンド自体もメンバーの離合集散が激しいグループだった。



先頃お亡くなりになったシーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠さんが、かつて出演していた“はかたんもんラーメン”のCMの一節…
「博多ん者んな横道もん。青竹割ってへこにかく」
福岡に来て、ふと思い出した遥か昔の一コマであった。

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