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a little more・・・

もう少しの辛抱・・・だと思う。
諸事情により、noteに時間を割けない状態が続いているが、
それも年明けには終わる・・・と思いたい。

続きや、書きたい事をおっとり刀で書いてはみたが、焼刃
どころか、まぶたに貼りついた付けまつげみたいな内容に、
とても投稿できたもんじゃないと、紙屑が山盛りになった
ゴミ箱のイメージが脳内にあふれ返る今日この頃。

しれっとこれを投稿させてもらうのは、どうしても有馬記念
の ”前” に書き残しておきたいと思ったのだ。

いつも通り、馬券は買わずに観戦だけするつもりが、一頭
気になる馬が・・・。
(外枠だけどこいつもヒモに入れておくべきかなぁ)
と、調べていくうちに
(もしかしたらコイツ・・・化け物に近いのでは?)
となった。

スルーセブンシーズ、である。

ここで競馬を知ってる方であれば、半笑いで「は?」と言う方も
いるかも知れない。

(G1未勝利の5歳牝馬だぞ?何言ってんの?こいつ)
(枠を見ろよ、頭大丈夫か?)
(重賞勝ちが中山牝馬ステークスだけだってわかってる?)
(凱旋門帰り有馬で良績あげれた馬が何頭いるか知ってる?)

という声もあがっているかも知れない。
ただ、”うん、わかる”という方もいると思う。

ただし、わかるという方も”わかる・・・んだけど、枠がなぁ”
と言う人は多いのではないだろうか。

トップ画像が、今年の有馬記念の枠なのだが、見ての通り、
一番外、枠の色はピンクである。

有馬記念というレースで、自分が最も買いたい馬の枠の色がピンク
という事は、その不運に見舞われたおのれのあまりの不幸さに、
頭の中がピンク一色に染まりきるぐらい、衝撃的な事だ。
(例えがあまりよく伝わらないかも知れないが)

以下は、ここ10年の有馬記念の枠別成績の概算表である。

”競馬はビジネスである”さんのブログより、借用

有馬記念は、中山という小回りコースのRのきついカーブを6回回る芝2500mのレースなわけだが、そのスタート地点がカーブの途中に位置する事に
なり、スタートしてから最初の直線まで約190mほどしかない。

カーブの途中に設置されたゲートは、外側に向かっていくに従い、斜め後ろ
にそっていく為、内側の馬よりもやや後ろからスタートする事になる。
逃げるにしろ、取りたいポジションを取りにいくにしろ、後ろ寄りのスタートから曲がりながらの190mの間に馬が殺到する中、外から内側に切りこむには相当脚を使わなければ(というか使っても多分大体)無理だ。

それでも脚を使って強引に切り込むか、もしくはあきらめて外、外を周る
しか(6回も!その距離ロスたるや・・・)ない。

だから有馬の外枠は勝てないと言われるし、現にそれが如実に数字に
表れている。

だが。

スルーセブンシーズは後ろからいく馬だ。
後ろからいくとはいえ、少しでも前のポジションにつけられるに
こした事はないが、いっそ腹をくくって一番後ろからいっても
いいのではないか。

中山はどちらかというと、先行差しに有利な傾向のあるコースだ。
後ろからいくスルーセブンシーズの脚質にはあまり合ってない
ようにも思えるが、この馬の素晴らしい所は抜群のコーナリング
性能にある、と私は思っている。

中山の3角から4角にかけて、魚が泳ぐように曲がりながら加速
していく様は、見ていてスカッとする気持ち良さがある。
昔テスト走行の映像を見た、ディノ246GTみたいな。
(例えが古くて、申し訳ない)

ディノ246GT。
そのハンドリング性能の高さからコーナリング世界一と言われた時期も。
多分、漫画”サーキットの狼”の影響が大きかったと思うのだが。
ディノの名は若くして亡くなった、フェラーリの創始者エンツォの息子の愛称に由来するという。

スルーセブンシーズは、これまでに中山を7回走っている。
成績は、(4-1-2-0)である。

その7回のうちの1つ、今年初めの初富士ステークスを勝った頃は、まだ
一介のオープン馬で終わるんだろうなぁ、という感じだった。
それが今年2走目の中山牝馬ステークスで、化け始めた。
(化け始めていた事に私は気づいていなかった。気づいたのは
この馬の事を調べ始めてから、である)

初富士ステークスと中山牝馬ステークス(両方とも勝っているのだが)で、
調教タイムが全く違う。
6F86.5秒だったのが、82.5秒になっている。
おまけにラスト1ハロンは11.3秒。

2000mの稍重と1800mの良という違いはあるが、同じ中山のコースで
初富士の上がり3ハロンは35.1秒だが、中山牝馬では33.8秒である。
そして全出走馬中、唯一の33秒台。

次走、宝塚記念。
あのイクイノックスをクビ差まで追い詰めた、といえば聞こえはいいが、
この時のイクイノックスは、秋の天皇賞、ジャパンカップを圧勝した時
よりも1枚落ちる、と私は見ている。
あまり調子は良くなかった、と見受けられる。

そのイクイノックスと道中、仲良く後ろからいっていたが、上り3ハロン
はイクイノックス34.8秒に対し、34.6秒。
だがこのレース、スルーセブンシーズは上がりだけでなく、多分レース
そのものにも勝てたのでは、と思う。
直線の不利が無ければ。

直線追い出したところで内側と外側から挟まれ、行き場を失くし、一旦
追い出しを抑え後ろに下がってから、もう一度追い出しているのである。
これが無ければ、脚勢からいってもまず勝っていたと思われる。

そして前走、10月1日フランス、ロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞。
GⅢを1勝しただけの馬が凱旋門、というのも奇異な感じがするが、宝塚
記念の走りを知っていれば十分納得できるものだった。

陣営がインタビューで言っていた通り、確かにフランスの馬場にステイ
ゴールドの血がどこまで合うのか?というのを確かめる意図はあったに
せよ、それだけでエリザベス女王杯はじめ、賞金の高い日本のレースを
蹴り、高い渡航費を払い、馬に負担をかけてまでフランスに遠征する
だろうか?

敗けた所でいくらでも言い訳のしようがある、という条件の中、本気の
勝算があって、凱旋門に踏み切ったのではないだろうか。

結果は0.4秒差の4着。
ロンシャンの直線を、馬郡をぬって前へ前へと一完歩づつ順位を上げて
いったスルーセブンシーズだが、この時彼女の背負っていた斤量は58キロ
なのだ。450キロそこそこの馬体で、である。

そこまで激走したのなら、疲れが残っているのではないか、とも思える。
現に、凱旋門賞帰りの有馬で好走した馬は、ディープインパクト、オル
フェーブル、ディープボンドなど数頭しかいない。

有馬どころか、凱旋門後、全てのレースで以前ほど走れなくなった馬
さえいる。
疲れだけではなく、走る気力が失われるそれほどの過酷さをもったレ
ースなのだが、以下は12月13日のスルーセブンシーズの調教タイムだ。

南W 81.2 64.1 49.8 35.9 23.1 11.4 直強

自己ベストを更新している。

ちなみに、有馬記念でスルーセブンシーズが背負う斤量は56キロ
である。

話は変わるが、有馬記念には有馬記念男と言われる騎手が存在する。
ルメールよりも、武豊よりも多く有馬記念に勝っている男だ。
ルメール、武が3勝なのに対し、彼は4勝している。

その為、現役時代のオールスターの時、”お祭り男”などと言われ、ホー
ムランを打ちまくったついでに違う物も打ちまくって逮捕された何とか
いう男よろしく、”グランプリ男”、”有馬記念男”と呼ばれ、有馬記念に
なると普段以上に注目を浴びているが、多分薬はやってはいないだろう
男、名を池添謙一という。

私が今悩んでいるのは、スルーセブンシーズをヒモに入れるかどうか
ではなく、軸にするか、それとも外枠である事を割り引いてヒモにと
どめるべきか、という事である。

もし、ヒモに留めるとするなら、では軸は別のどの馬にするのか、と
いう事だが、それがドウデユースである。

もはや3000文字を越えているので簡潔に書くが、この馬はどれだけ
激走しようが、食が細くなる事はなく、よく食べるそうだ。
走らなくても食べるそうだが、走ればより多く食べるそうだ。

従って、回復も早いが体重が増えるのも早い。
さぞ調教のしがいのある馬だろうと思える。

そのかいあっての叩き3走目、天皇賞の時は近鉄在籍末期頃の野茂
英雄かよ、と言いたくなるようだった体つきは、26日に行われる
4団体統一戦に自分の2つのベルトを賭けるボクサーみたいな体つ
きに変わっている。

天皇賞、ジャパンカップと出走して7着、4着だったこの秋。
陣営は決して口にしないが、この2走、体を絞る為の叩き台
だったと思える。

その2走とも主戦である武豊はケガで乗れていないが、今回、
その復活が間に合っての3戦目である有馬記念、狙いは最初
からこのレースだったのではないか、と私は見ている。

調教も申し分なく、枠は文句無しの3枠5番。

だが、懸念がある。
復活した武豊騎手、どうやらまだ本調子になく、復活度合い
は8分といったところなのではないか。

12月20日、園田競馬場で行われた兵庫ゴールドトロフィー。
ダートの1,400mを武豊騎乗の一番人気、セキフウは後ろからレースを
進めていたが、3コーナー手前あたりから進出を開始、ぐんぐん順位を
上げつつ直線に入り、この調子で行けば、直線半ばで2番手に上がり、
最後の1ハロンで差せるのでは?と思いながら観ていると、直線半ばに
差し掛かってもセキフウの順位は4番手のまま上がらない。

だけでなく、何か走り方が変だ。
武は必死に追ってるが・・・あれ?・・・手前替えてへん・・。

追いながら手前を替えさせるなど、本調子の武豊なら芸当ですら
なく、やれて当たり前の事だったのだが。
武豊では、初めて見た気がする。

セキフウは6着で終わった。

どうしよう?

スルーセブンシーズか、ドウデユースか。
もしくは点数絞ってボックスにするか。
悩んだあげく、買うのやめよう、というのも十分あり得る。

結論はまだ出ていない。

この週末は眠れなくなりそうだ。



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