しずく

好きなものを好きなだけ。匂いの伝わるような言葉を。

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最近の記事

黄色と紫色 の詩

乾燥はリップクリームでごまかそう 尖った空気をすべて自分に集めるように 覚悟の紅を重ねた 暗黒沈静をまどろんで 白い息のベールを纏う 勿忘草に悠遠を託せば 翠緑の若さは今だけのものになる 蒸気した桃色に温度はなくてもいい 橙のシャドウを目尻に乗せて 仕上げは反対色のアイライン 綾なす目抜き通りは万華鏡 その目印はいつだって

    • アカとアオ の詩

      誰も知らない永遠 見失う一瞬の中 だれかの光を見つけた ふと 手を伸ばしたら 音は弾けて 炎は凍った 巡りゆくはダンスフロア 踊って 踊って 笑って忘れた 声がきこえる わすれないでね 君が僕だったこと 僕が君だったこと 上から読むとアカ 下から読むとアオ

      • みどりときいろ の詩

        濃緑の隙間を走る 眩しい陽が昇る 夜も朝も隣にいたのに 知らない景色みたいだ 灼熱の暑さも、絶え間ない吹雪も ここにいれば 大丈夫 だいじょうぶ 隣で 笑っていられることだけしていたいんだ 単位のない距離 痛みなど知らない間 次の あさは いつだっけ

        • PINK&GREEN の詩

          目線は同じところへ その、交差した線と線は きっとまた屈折して同じところへ 見てきた景色と 見える景色は 微妙に違う色を保ちながら 今日もまた同じ湿度を香らせる 正反対だけど 真正面なんだ 無重力空間は 光を飛ばした どこまででも 果てしない旅 交差した線は 同じ屈折率を 交わった色は めぐる湿度は エントロピー またひとつに 照度を上げよう 同じ景色を見よう

        黄色と紫色 の詩

          エスケープの詩

          受験勉強に向いていないと思ったんだ 椅子のベッドで、赤本の枕で、 私は夢を見たんだ 努力を才能のせいにしたんだ 1人の教室がやけに息苦しかった あの日私は夢を見たんだ シロナガスクジラのように大海原にいる夢を見た いつか私はクジラになる 高校3年生の冬の話。

          エスケープの詩

          一周目 の詩

          1年経つということ。 変わるということ。 変わらぬということ。 光ということ。 暗闇ということ。 側にいるということ。 側にいないということ。 会いたいということ。 会いたくないということ。 会えないということ。 会いたいということ。 1年経つということ。 Photo: Kanagawa /JAPAN

          一周目 の詩

          水深500m の詩

          明日を超える想像をする度に 今日の鮮度は落ちていく。 海の暗く暗く深いところは 怖くて苦しくてもがいても逃げ出せない。 落ちるときはね、どこまででも落ちていけるんだよ。 教えてくれたのは誰だったかな。 でも、そんなところが居心地が良くなる時が、 いつか、 息苦しくて生きづらい場所もいつか、 Photo : TOKYO / JAPAN 2019/10/2 加筆

          水深500m の詩

          大学生の詩

          昨日染めた髪の毛も、 更新した10年のパスポートも、 生きることから逃れられてない私の証だ。 未来を願ってしまう私の愚かな証だ。 運転手さんがどこかに連れてってくれるなんて、 はるかな夢物語だ。 この電車はいつもの駅に、 その足でいつもの家に。 同じ道を同じ足取りで。 寝て、起きたら、朝が来る。 Photo: CHIBA / Japan

          大学生の詩

          白夜のあと の詩

          結晶の鋭角で切った手のひらから零れたんだ 私にも赤い血が通っている あのときから思考回路は凍結されていたのに 酸素を持って体内を巡る物質は生身の温度を保とうとする このまま腐ってしまえばいいのに 心は、体は、痛みを避けて絶対零度へ逃避する どうしたらあの日は戻りますか 問い続けるだけの体は Photo :  HELSINKI / Finland 2019/2/25 twitter   2019/10/1加筆

          白夜のあと の詩

          はじめまして

          こんにちは  はじめまして ゆっくり気が向いたらそろっと更新します。自己満です。誰にも迷惑かけてない自己満って最高だなと思う。 みんなと同じようにできない、上手に暮らせない私を、少しだけここに存在させてください。 現実がどうにもならなくてしんどい時もある。今だってこの時間に座り込みたい。 きっとそういう人もいると思います。 もしそういう人にも届くならば。 でもやっぱり自己満です。またね。 満ちても欠けても月。

          はじめまして