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現役大学生(達)の異常な愛情。または我々は如何にして世界からこぼれ、エロゲ―を作るようになったのか(2)

第二回 創作性深海生物の生態(代表兼シナリオライター創士の巻 前編)

さて、第二回では現役大学生(今のところ)創作集団E-createの成り立ちについて説明しようと思う。

世にある多数ある創作サークルというものは、その集団形成と維持において、多数の労力や苦悩を抱えているものである(と思う)
ここにおいて当サークルはその部分をあけすけにさらけ出すことで、少しはそのような方々に参考になるような物語を書き残せればと思っている。

世に跋扈する同人サークル達がそうであるように、E-createもまた、代表であるシナリオライターの双士の一念で発足された。
的に言うと発起人ということである。
ならば双士のことについて綴れば、それはE-createの在り方の大部分を語ることと相違あるまい。
もっとも代表の双士は、現在に至るまで幾度も自我の喪失、模倣、そして再生を繰り返し続けているので、確固たる真実性がそこにあるかどうかはわからないことを、予め記しておこう。深海生物の脳は、ウミウシが如く不定形な軟体性なのだ。

幼少期~

長野県生まれ東京移住、その後ドイツから茨城への帰国を経て福岡に根を置いた。尚現在は東京へ舞い戻り、いまは京都と行ったり来たり。…なにこの経歴。
ともあれ幼少の時分、双士と言う少年はコンテンツが好きであった。
福岡の祖母の本棚に置いてあった、田河水泡の『のらくろ』シリーズから、庄司陽子の『生徒諸君!』シリーズを、マンガであるからと言う理由だけで喜々として読んでいた。

「オマエ今いったい幾つだ!?」
「二十二歳でしゅ」

ともあれ、そのような幼少期を過ごしたのだから、成長と共に数多のコンテンツを吸収していったのも畢竟。
アニメ、マンガ、ゲーム…、数えて行けばキリは無く、また具体的な作品名を挙げながら自身の目下の報酬系を満たしつつ文字数を稼ぐようなマネは本意ではないので、沢山の作品から影響を受けた、に留めよう。

そして入れたモノってのは、吐き出したくなるのが性である。
小学生当時は、最先端携帯ゲーム機であった「ゲームボーイアドバンス」をAボタンが反応しなくなるまで使い尽くし、プレイしたゲームストーリーの脳内二次設定を計算ドリルの隅っこに箇条書きしたり、次代の特撮ヒーローを夢想し、友人に語り聞かせたのが初め。

パソコンの使い方を覚えてからは、口うるさいイルカが漂うワープロソフトに打鍵をし始めた。
ちょっと設定をいじれば、文章を縦書きにできる。自身が小説家になったかのような錯覚に陶酔し、取り止めも無く書き始めたものだ。
それを繰り返していくうち、ひょっとして小説家なれるんじゃね、などと思い込み始めた。何の根拠もない、ただなれそうな気がする、いやむしろならなければならないと強迫観念さえ覚えていた。
さぁやるぞ。一万数千円のアウトレットパソコンとメモ帳で、カタカタと物語を綴り始めた。

なお、十数年経った現在、三万五千円のアウトレットパソコンとエディタの無料版で同じことをやっている。

三万五千円のアウトレットパソコン

打鍵しすぎて欠けたAキー

そう、曲がりなりにもクリエイターらしい事をやっている現在と、方法論さえ知らなかった当時と、根は全く変わっていないのだ。

ノベルゲームを作ってみたいと考えている読者の方。
パソコン一台あれば何とかなります。
深海生物はそんなアナタの味方です。いぇい。

そう、そんな、頑張って創作を始めた、多分、輝かしい時期。
いつかは自分も立派なクリエイターになるのだと信じていた。
E-crateのEはEastのEだ。
福岡の片隅から、いつか東京へ羽ばたくことを夢見ていたのだ。

それがいまは巣鴨駅と後楽園球場間のカフェを、イカれちまった脳でフラフラとさ迷っているのだから、人生ってほんと、わからない。

続く? 続く。多分。

冬コミ最新作『藍のひだりがわ』今週の開発進捗

シナリオ、キャラクター、背景ともに順調に進行中です!
なお、上記はマスコットキャラクターのサメニャン。
妖怪ウ○ッチ? へぇ、そんなのがあるのね、そうなのね。

某大手泣き美少女ゲームメーカーに毎回登場する謎生物が如く、
『藍のひだりがわ』にもマスコット? が登場します。
背景にちょくちょく紛れ込んでたりするので、探してみてね!



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