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過去の負い目や強い後悔の記憶が、幸せな組織を作る

みなさん、こんにちは。イー・クオーレ代表の犬飼です。

イー・クオーレの本業は、
「深層心理を掘り下げるインタビューを通じて、人の心を動かす隠れたスイッチ(インサイト)を見つけ出す」

という、いわゆる消費者リサーチを専門としている会社ですが、
最近組織研修をご発注頂くことも多く・・・
なんとこの1年で15社もの企業から、講演のご依頼を頂きました!

結構需要があるのかな・・?と思い、
先日ついに研修プログラムとして、商品化させて頂いたのですが、


今日は、そもそもなんでイー・クオーレが組織研修をはじめたの??
という理由について、お話できればと思っています。


それは、私、犬飼自身の過去の負い目というか、強い強い・・後悔の記憶が元になっています。

「誰にも、あんなにつらい想いをしてもらいたくない」
「みんなが、心から、働き続けたいと思う職場を作りたい」
そう私が考えるようになった、とある体験です。



それは、もう10年近く前の話です。

当時私は、20代後半で15名程度のチームのマネージャーとなり、朝から晩まで働いていました。よく徹夜もしていました。

売上を上げたかったので、キャパはいつもギリギリ、とにかく請けるだけ請けて、徹夜と残業で回すというやり方をしていました。

今振り返ると完全にアウトですが、その時はそのやり方が正しいと思い込んでいました。


単身で家族もいなかったし、特に趣味もない。
朝から晩まで、休日も働くことが当たり前だと思っていたので、部下にも、同じ働き方を強いていました。

「納品が終わってないのに、帰れると思ってんの?」
「終わるまでやってってよ」


私は仕事の忙しさから精神的に自分を追い詰めていました。気分のムラが大きく、感情のコントロールも下手くそでした。

部下の納品物の出来が悪かったり、何かトラブルがあった場合は

「なんで、言われたとおりにできないの?」
「なんで、こんなこともできないの?」
「なんでこんなミスしてるの?何がわかんないの?」
「もっとちゃんとやってよ」
「ぜんっぜんできてないよ、ありえないでしょ」

怒ったり、罵ったり、時には怒鳴ったり・・・
それは頻繁に、時は毎日、毎週、続きました。


私に怒られる本人はもちろん、周りのスタッフも聞いていて非常に嫌な思いをしたのではと思います。

でも当時は、そんな不快な状況であることにまったく気づいていませんでした。こんな私でも、部下の事を大切に想っていました。

そんな人間が部下から信頼を得られずはずもないのに、部下からは、信頼されていると勝手に思い込んでいました。
おこがましい話です。


未熟な私は、人が成果を出せないのは、本人のせいだと思っていました。
自分が努力すればなんとかできたという成功体験があったので、他のみんなも努力すればできるものだと思い込んでいました。

そのため、特定の仕事ができないとき、
「お前が悪い」「努力が足りない」と、すべて部下のせいにしていました。

でもそれは、私の仕事内容の伝え方が、悪かったのかもしれません。

できないのではなく、向いていないだけかもしれません。
「その仕事」以外に、もっと得意なことがあるかもしれません。

その人が輝けないのは、本人のせいではなく、仕事を割り振る人、職場の環境のせいかもしれません。

でも、その時の私は、一人一人の適性を理解しようともしませんでした。



そんな日々が長く続くわけもなく、ある日突然転機がおとずれます。

大きな案件のトラブルで、いつものように理不尽に部下を怒鳴りつけた翌日、「もう、犬飼の下では働けない」と2人の部下から告げられます。

彼らは、医師の診断書をもって、私の上司のところへいきました。
私はすぐに上司に呼び出され、「お前、何やったんだ」と言われました。


私は、役職をおろされ、一人部署になりました。
毎日がつらくて、こんな落ちぶれた自分を見られるのが恥ずかしくて、会社に行くのも嫌で嫌で・・・死にたい日々が続きました。

絶望の淵で悟りました。
「私は間違ったことをしてきたんだ」


生まれ変わって、ちゃんとした、まっとうな人間になろうと
もがきました。

もう二度と、部下を、大切な人たちを傷つけないために。

その時から、心理学を、特にセルフマネジメントを学び始めます。
週末はどこかの学校、講座に通いつめ、カウンセラー、コーチングの資格を取りました。心理学、脳科学、人の特性を活かすためのタイプ論、色んな流派を学びました。

数年間、貪欲に、むさぼるように知識を得ました。

すべては、あの日の答えを探すために。

あの時、自分と部下に、どのようなマネジメントをすれば正解だったのか、
どうすれば、大切な仲間を傷つけずにすんだのか。

イー・クオーレでご用意しているプログラムは、あの日の答えあわせです。

一人一人の特性を活かすことができる組織に
一人一人の自分のパフォーマンスを高めることができる組織に
セルフマネジメント力(感情コントロール力)の高い組織に


一つでも多くの企業が、「ずっと働き続けたいと思う職場」になりますように。


・・・


え、なんですか?

「犬飼さん怖いです?」
「研修お願いしたら、なんか怖い人来そう!?」
「怖くて、問い合わせできない」ですって・・・?

す、すみませんっ そうですよね・・(-_-;)
最後に、今の私もちょっとだけご紹介しておきますね。

あの日、大切なことを学んだ犬飼が創ったのは、イークオーレという会社です。私はこの会社で、あの日の失敗を糧に、3つの経営理念を考えました。

1.働きやすさ(環境)を重視する
小さい会社です。柔軟性だけは日本NO.1を目指します!社員のみんながとにかく「ここがイチバン働きやすい!」と日々実感できる職場環境を目指しています。自宅勤務を多めにしたい、フレックスで働きたい・・・働きやすい環境は人それぞれ。あなたがあなたらしく、笑顔で、生き生きと楽しく働ける職場を大切に作り上げていきたいと思っています。

2.一人一人の適性を活かし、「働きがい」を高めていく
みんなの能力を最大限に生かしてもらうために、みんなの人生に対する想い・思考や行動のプロファイルをきちんと把握し、仕事を適材適所に割り振ります。ルーチンワークの仕事をしたい、いつも新しい仕事をしたい、自分の目標を達成したい・・・どうあれば楽しく働けるか?も人それぞれ。ただし、みんなが毎日楽しく働くための仕事を、すべて会社が用意できるわけではありません。一緒に考え、一緒に作っていきましょう。みんながイキイキと働くために、それに合った事業ドメイン、事業内容を考えて、進化させていきます。

3.仲間を大切にし、仲間との絆を深める
人間は一人では幸せになれません。何かを達成できたとしても、1人では物足りません。私は大切な人たちと、絆を深めて、目標を達成して喜びや楽しみを得て、人生を幸せにするために、イー・クオーレを創りました。社員はみんな家族だと思っています。簡単には壊れない絆を作り、困ったときは助け合う、仕事はもちろん、仕事以外の時間も、すべての時間が幸せであることを目指しています。社員みんなの幸せを何より大切に。そして、大切な仲間とより良い人生を送るために。


会社が存在する理由は、売上を拡大するためではありません。社員がひとりひとりが毎日楽しく、輝ける、幸せに働ける会社であり続けること。社員の満足と、社会貢献を結び付けること。私は、そのための努力を惜しみません。

経営者ひとりひとりによって、いろんな考えがあると思いますが、これが私がたどり着いた結論です。

今後ともイー・クオーレをよろしくお願いします(^^)/