1.関西国際空港

2月24日朝5時過ぎ、起床。
日本からベトナムへと飛び立つ日。

神戸に住む僕は出発の関西国際空港まで、三宮からの直通バスを利用することにした。

2月のまだ日が登ってない朝は寒い。
一方で、東南アジアは気温30度以上らしい。
荷物も増やしたくないし、関空までの服装をどうするべきか。

無理して薄着で風邪なんて引こうものなら後悔してもやりきれない。
迷った末、ヒートテックの上にロンT、下は長ズボンのジャージというギリギリ寒さに耐えられる服装をチョイスして、直通バス乗り場のある三宮に向かうための阪急電車に乗り込む。
UNIQLOのウルトラライトダウンベストは迷ったが置いていった。

5分ほど電車に乗ると三宮に到着した。まだ外は薄暗い。バス停に向かうと、意外と旅行客の人が多くいて安心した。

キャリーケースを転がす人、僕と同じように我慢した服装の人。それぞれの見た目でどこあたりに旅行しに行くのか、何となく分かる気がする。

バスに乗り込んだ。中は暖房で暖かい。
もしかしたら、それ以上にアドレナリンが出ていたのかもしれない。この服装で余裕を感じた。
座席の隣には美人エロ女子大生が座って欲しかったけれども、そんな上手くはいかず、清楚茶髪ロング美人女子大生が座ってきた。

僕以外の3人も、最初はバスに乗って行くだとか言っていたが、前日くらいに「やっぱ乗り合いタクシーで行くわ」と。

なんやねんそれ俺も乗り合わせんかいと思ったが、その乗り合わせタクシーとやらの仕組みもよく分からなかったからバスで良かった。

三宮から関空まで1時間ほど、音楽を聴きながら、時々、位置情報アプリZenlyで他の3人の動きを確認しながらバスに揺られる。

3人の位置情報マークは、Zenlyアプリの中で一緒になって燃え上がりながらバスの後ろを少し離れて追いかけてきた。なに3人で乗り合ってんねん。

国際線のターミナルに着き、寒かったので空港の中に入る。しばらくして、3人の姿が建物の中の遠くに見えて走り寄る。
なに3人で乗り合あわせして旅行の始まりを共にしてんねん。
こっちは隣に清楚茶髪美人女子大生ぞ。

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