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【母の日】ヨイトマケの唄

3人の母がいる枝瀬です。

1人は実母。
1人は義理の母。
1人は妻(子供3人目線で母)です。

いつも感謝。

実母を思うとき、
客観的に自分がダメダメでも、

いつでも、
絶対的味方でいてくれたよなあ、

そんなことを思っております。


クロサキナオの'2024 May Muses!

今回は、ナオさん企画に便乗✨

🍀この記事はクロサキナオさんの企画参加記事です🍀
#クロサキナオの2024MayMuses

※参加期間は15日(水)までになっています。

理解に苦しむ生き物はみなバケモノ

先日、
毎日新聞を読んでいて
感動した記事がありました。

新聞記事で
僕も初めて井手上漠さんの存在を
知ったのですが、

15歳のとき、コンテストで受賞。
「可愛すぎるジュノンボーイ」
呼ばれ話題になったそうです。

また、中学3年時には
「少年の主張全国大会」で
文部科学大臣賞を受賞しました。

ジェンダーレスモデル・・・
というくくりもまた、
井手上さんを「言葉で縛る」ようで
気が引けますが、

彼女の発言で
感心する箇所があったので紹介させてください。

歌手の美輪明宏さんって、
いらっしゃるでしょ。

あの方が
『あなたが何者なの』って聞かれて
どう答えたか、ご存じですか?

毎日新聞4月25日付記事より

美輪明宏さんのことだから、
きっと含蓄のある言葉だろう。

自分ならどう答えるかな?

元高校教師
3児の父親

とかかなあ。

『バケモノです』
て答えるんです。

(中略)

その理由がスゴイんです。

理解に苦しむ生き物は
みなバケモノ扱いされるから

って美輪さんは言うんです。

私なら、何物でもありません、
って答えてしまいそう。

言葉の重みが、
私なんかと全然違う。

どうやったら、
私も内側から美しさを出すことが
できるのかなって考えてしまうんです。

毎日新聞4月25日付記事より

僕自身、
美輪明宏さんという存在は大好きで

学生時代、
講演会にも参加したことがあります。

引用したい言葉はたくさんあるのですが、
最近特に、刺さったのがこの記事。

今で言うLGBTへの偏見とは、
ずっと闘ってきました。

(中略)

「オカマか。吐き気がする」と
罵声を浴びました。
雑誌で「恋愛の対象は男性」と話すと、
石を投げつけられました。

でも、戦前に歴史を遡れば、
LGBTが社会的に認められてきた事例は
枚挙にいとまがありません。

人間が人間を愛しているだけなのです。

自分を基準に異質な人間を
まともじゃないと中傷する人は、
自らの劣等感に蓋をして
安心したいだけなのです。

読売新聞オンラインより

人間が人間を愛して何が悪い!

そういう言い回しもありました。

すごく重い言葉でもあります。

LGBTについては
だいぶ、社会の中に理解が根付いてきて、

正直、高校生くらいにとっては
「あったりまえじゃん!
そんなの気にしないよ」レベルで
浸透しています。

偏見があるとしたら
僕らアラフォー以上かも、ですね。

ただ、
(LGBTは置いておいて、
 それ以外にも)

多様性社会は、
理解に苦しむような価値観と
共存していくことを余儀なくされるわけで、

そういうものを
積極的に肯定はできないまでも、

「否定はするまい」という姿勢は
心がけておきたいな。
そう思います。

ヨイトマケの唄

そんな美輪明宏さんには
素晴らしい作品がたくさんあって、
母の日といえば、これ。

『ヨイトマケの唄』です。

歌詞のどの部分を切り取っても、
宝石のように輝く意匠です。

何度か僕もグレかけたけど
やくざな道は踏まずに済んだ
どんなきれいな唄よりも
どんなきれいな声よりも
僕をはげまし 慰めた
母ちゃんの唄こそ世界一
母ちゃんの唄こそ世界一

『ヨイトマケの唄』

美輪さんが、小学校低学年の時。

今でいう授業参観日。
着飾った服を着ている母親たちの中に、
野良着にモンペ姿、頭に手ぬぐいをかぶって
1人遅れてきた母親がいました 。

背が小さくて痩せて顔が黒く
足が不自由な女性でした。

その母親は、
学校で一番出来の悪い男の子の
母親だったそうです。

鼻を垂らしている息子を見た母親は、
鼻を自分の口ですすって、
窓からペッとはき、

それを見た他の母子が、
汚いものを見るような目で見ていた中、
美輪さんは、深い母性を感じ、
この「ヨイトマケの唄」の着想に
つながったといいます。

ちなみに、
この歌は、歌詞に
「土方(どかた)」
「ヨイトマケ」という差別用語を含むため、
長くメディアで放送されなかったという
経緯があることでも有名です。

なんていうんだろうな・・・。

実態のない偏見や
思い込みの呪縛から、

わたしたちは
本当にキレイなものとか、
本当に純粋なものが、
見られなくなっているときがあります。

フラットに、

その人そのものを。
そのもの自体を。

正しく見れる審美眼を持ち合わせている
人生のお手本の一人として
僕は、美輪明宏さんのファンです。

母性は人を「無敵」にする

冒頭に引用した
井手上漠さんの話に戻ります。

性別の壁にぶつかったのは、
小学校5年の時。

身体的な性差が目立つようになる頃、
学校生活で男女の区別がはっきり出てきました。

たとえば、
体育の着替えで
男女で別々の教室を使う、
といったように。

それまでウエディングドレスが好きで、
友達は女の子で、
リカちゃん人形で遊んでいたのに、
いきなり男子の世界に迷い込んだんです。
男の子なのに、気持ち悪くない?
周りの視線が突き刺さりました。

追い詰められた井手上さんは、
肩まで伸ばしていた髪を切り、
スポーツ刈りにします。

男の子も女の子も、
好きな異性ができる年ごろなのに、
私は恋愛対象さえわからない。
そんな自分が怖いと思うし、
キモイとも思ってました。

自分の、
自然な、
ありのままの感情を
素直に認めることができず、
否定せざるをえなくなるとき、

自分で自分が怖かったり、
自分がキモイと感じられてしまう。

これは、本当にツラいなあ。
そう思います。

「漠って、男の子が好きなの?」

学校から帰宅後、
母親からそう質問されたのは
中学2年の時だったそうです。

私の世界がひっくり返る瞬間が来た

と漠さんはおもったそうです。

「わからない」

漠さんは答えます。

「そっか」

母親はポツリつぶやいた後、

「漠は漠のままでいいんだよ。
 本当の漠がわかって安心した」

それまで

自分の感情を打ち明けたいという思いと、
絶対に気づかれたくないという思いが

交錯していた漠さんは、
笑顔の母親を見て、
声をあげて泣いたそうです。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
私が一番好きなお母さんが、
私のことを認めてくれて、
わかろうとしてくれた。
それで私は無敵になれたんです。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

新聞記事なんだけど、
ちょっと涙出ましたね。

力強い母性は人を「無敵」にするんだ。

それだけの力があるんだってことを、
「母の日」に、ぜひ書きたい。
ずっと温めておりました(笑)


最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

#66日ライラン  参加11日目。

【追記1】「だい@初担任のサポーター」と同一人物です。

原則、平日(月・水・金)3回で教育系の発信をしています。

【追記2】
共同運営マガジンはじめました。
ぜひご参加ください!

【追記3】
ついでにkindle本出版してます!
こちらも是非、お読みいただけたら嬉しいです。


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