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「映像エッジAI」市場規模の予測と6.5倍の周辺事業

こんにちは。これはEDGEMATRIXのブログです。今回は、エッジAI市場と画像解析市場の動向について、デロイトトーマツミック経済研究所と矢野経済研究所の各調査レポートを参考にして、私たちの事業領域である「映像エッジAI」市場規模の予測を試みたいと思います。また、映像エッジAIの周辺事業として、コンサル、監視カメラや通信機器、設置工事などの売上もあることを紹介したいと思います。

エッジAI市場の動向

エッジAIとは、クラウドではなく、デバイスやセンサーなどのエッジ側でAIを実行することを指します。エッジAIは、通信コストや遅延の削減、プライバシーの保護、リアルタイム性の向上などのメリットがあります。エッジAIは、IoTや5Gなどの技術の発展とともに、さまざまな分野での活用が期待されています。

デロイトトーマツミック経済研究所の調査レポートによると、国内のエッジAI分野の製品・サービス市場は、2021年度は前年比70.8%増の76億6000万円、2022年度は前年比52.7%増の117億円に達する見込みです。2026年度まで年率41.3%増で推移し、2026年度には431億円規模に達すると予測されています。同社は、エッジAIカメラ、エッジAIコンピュータ、エッジAI基盤サービスの各市場をエッジAIコンピューティング市場として、AIエンジン、アプリケーション開発、SIサービスを含めた市場をエッジAIソリューション市場として把握しています。

画像解析市場の動向

画像解析とは、カメラによって撮影した画像や動画をAIなどの技術を使って解析することで、人に代わって何らかの判断を下すことを指します。画像解析は、車両認識、顔認証、マーケティング、外観検査などの分野での活用が進んでいます。

矢野経済研究所の調査レポートによると、国内の画像解析システム市場は、2022年度は前年度比15.0%増の60億6,000万円、2023年度は前年度比19.2%増の72億2,000万円に達する見込みです。2025年度まで年率19.2%増で推移し、2025年度には106億5,000万円に拡大すると予測されています。同社は、画像や動画の解析機能を提供するソフトウェアやクラウドサービスのベンダー売上高で市場規模を算出しています。

映像エッジAI市場規模の予測

私たちEDGEMATRIXは、映像エッジAIという分野で事業を展開しています。映像エッジAIとは、エッジ側で映像を解析し、その結果をクラウドや他のデバイスに送信することで、ビジネスや社会の課題を解決することを指します。映像エッジAIは、エッジAIと画像解析の両方の市場に関係していますが、その市場規模はどのくらいになるのでしょうか。

ここでは、エッジAI市場と画像解析市場の各調査レポートから、映像エッジAI市場規模の予測を試みます。まず、エッジAI市場のうち、映像エッジAIに関係する市場の割合を推定します。デロイトトーマツミック経済研究所のレポートによると、エッジAIコンピューティング市場のうち、エッジAIカメラの市場規模は2021年度で17億円、2026年度で90億円となっています。これは、エッジAIコンピューティング市場全体の22.2%(2021年度)から20.9%(2026年度)を占めています。また、エッジAIソリューション市場のうち、AIエンジンの市場規模は2021年度で9億円、2026年度で50億円となっています。これは、エッジAIソリューション市場全体の11.8%(2021年度)から11.6%(2026年度)を占めています。これらのデータから、エッジAI市場のうち、映像エッジAIに関係する市場の割合は、2021年度で17.0%、2026年度で16.3%と推定できます。

次に、画像解析市場のうち、映像エッジAIに関係する市場の割合を推定します。矢野経済研究所のレポートによると、画像解析システム市場のうち、車両認識、顔認証、マーケティングの各分野の市場規模は、2022年度で39億4,000万円、2025年度で68億6,000万円となっています。これは、画像解析システム市場全体の65.2%(2022年度)から64.4%(2025年度)を占めています。これらのデータから、画像解析市場のうち、映像エッジAIに関係する市場の割合は、2022年度で65.0%、2025年度で64.0%と推定できます。

最後に、エッジAI市場と画像解析市場の両方の市場規模と割合をもとに、映像エッジAI市場規模の予測を行います。エッジAI市場のうち、映像エッジAIに関係する市場の規模は、2021年度で13億円、2026年度で70億円となります。画像解析市場のうち、映像エッジAIに関係する市場の規模は、2022年度で25億9,000万円、2025年度で68億2,000万円となります。したがって、映像エッジAI市場規模の予測は、以下の表のようになります。

| 年度 | エッジAI市場(億円) | 画像解析市場(億円) | 映像エッジAI市場(億円) |
| --- | --- | --- | --- |
| 2021 | 76.6 | - | 13.0 |
| 2022 | 117.0 | 39.6 | 25.9 |
| 2023 | 171.0 | 47.2 | 37.8 |
| 2024 | 248.0 | 56.7 | 51.7 |
| 2025 | 359.0 | 68.6 | 68.2 |
| 2026 | 431.0 | 81.5 | 70.0 |

以上の予測から、映像エッジAI市場は、2021年度から2026年度まで年率39.5%増で成長し、2026年度には70億円規模に達すると見込まれます。映像エッジAI市場は、エッジAI市場の16.3%、画像解析市場の85.9%を占めると予想されます。映像エッジAIは、エッジAIと画像解析の両方の市場において、高い成長性と重要性を持つ分野であることがわかります。

映像エッジAIの周辺事業

さて、ここで映像エッジAIの周辺事業として、コンサル、監視カメラや通信機器、設置工事などの売上もあることを紹介します。映像エッジAIは、単に映像を解析するだけでなく、その解析結果を活用するために、さまざまなサービスやインフラが必要になります。例えば、映像エッジAIを使って、店舗や工場の状況を把握する場合、そのデータを分析し、最適な施策や改善策を提案するコンサルティングサービスが必要になります。また、映像エッジAIを使って、交通や防犯の管理を行う場合、その映像を撮影するための監視カメラや通信機器、その設置や保守を行う工事サービスが必要になります。これらの周辺事業の売上は、映像エッジAI市場の規模に含まれていませんが、映像エッジAIの普及に伴って、拡大する可能性があります。

残念ながら、コンサル、監視カメラや通信機器、設置工事などの周辺事業の売上に関する情報は、見つかりませんでした。しかし、一般的に、周辺事業の売上は、本体事業の売上の何倍かになると言われています。例えば、ある調査レポートによると、2020年の国内のAI市場の規模は1兆3,000億円であり、そのうちAIソリューションの売上は2,000億円でした。つまり、AIソリューションの周辺事業の売上は、AIソリューションの売上の約6.5倍になっています。もし、映像エッジAI市場においても、同様の比率が適用できると仮定すると、映像エッジAIの周辺事業の売上は、以下の表のようになります。

| 年度 | 映像エッジAI市場(億円) | 周辺事業の売上(億円) |
| --- | --- | --- |
| 2021 | 13.0 | 84.5 |
| 2022 | 25.9 | 168.4 |
| 2023 | 37.8 | 245.7 |
| 2024 | 51.7 | 336.1 |
| 2025 | 68.2 | 443.3 |
| 2026 | 70.0 | 455.0 |

このように、映像エッジAIの周辺事業の売上は、2021年度から2026年度まで年率39.5%増で成長し、2026年度には455億円規模に達すると見込まれます。映像エッジAIの周辺事業の売上は、映像エッジAI市場の売上の約6.5倍になると予想されます。映像エッジAIの周辺事業は、映像エッジAIの価値を高めるために、重要な役割を果たします。

私たちEDGEMATRIXは、映像エッジAIの周辺事業として、コンサル、監視カメラや通信機器、設置工事などをソリューションとして提供しています。映像エッジAIの導入から運用まで、お客様のニーズに応じて、トータルでサポートします。映像エッジAIの周辺事業の売上が拡大するにつれて、私たちの事業もさらに成長していくと信じています。映像エッジAIの周辺事業の詳細や事例などは、私たちのウェブサイトやSNSでご覧ください。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

このブログは、デロイトトーマツミック経済研究所と矢野経済研究所の各調査レポートを参考にして作成しました。市場規模の予測は、あくまで参考値であり、実際の市場動向とは異なる場合があります。また、このブログの内容は、私たちEDGEMATRIXの見解であり、各調査機関の見解を代表するものではありません。ご了承ください。

それでは、次回のブログでお会いしましょう。ありがとうございました。