編集のがっこう<Vol.9>SNSの仕掛け方を学ぶ

現役東大生の顔と、5軒ものホテルや旅館をプロデュースするホテルプロデューサーとしての顔をもつ龍崎翔子さん。「ソーシャルホテル」をコンセプトに掲げ、SNSを巧みに使いこなし、若者をホテルカルチャーに誘い込む仕掛け人。“編集のがっこう”なのに、なぜホテルプロデューサーがゲストスピーカー? という疑問の声が聞こえてきそうだが、最近の編集者に求められる能力は、2Dの世界である紙やウェブだけにとどまらない。リアルを絡めながらSNSで仕掛け、立体的に編集していく目線こそ、生き残りの秘訣とも言える。

そこで今回の“編集のがっこう”は、

目次
−ホテルとはメディアである
−なぜSNSの活用が必要なのか?

信用もコンテンツも一挙両得なUGCってなんだ?
誘い文句をデザインする
赤字2000万から黒字2000万へのV字回復ヒストリーの裏で
龍崎流・心に刺さる企画の4原則

ホテルとはメディアである

L&G GLOBAL BUSINESS, Inc. 代表であり、ホテルプロデューサーの龍崎翔子さんは、いきなり刺激的なキャッチコピーから講義をスタートさせた。
ホテルという宿泊施設が、なぜメディアとなりうるのか?
その理由はこうだ。

①ホテルはゲストと街をつなぐメディアである
旅という限られた時間の中で、ゲストが一番最初に訪れ、かつ長く滞在する場所がホテル。ということは、ホテルの印象が街の印象を左右する。つまりその街を一番プレゼンできる場所もまたホテルである

②ホテルはゲストと人をつなぐメディアである
ホテルは多様な客層が一つの空間に混在する数少ない商業施設。地元民もいれば、地球の裏側から来た人もいて、リベラルもいれば、コンサバもいる。異なる世界観を生きる人たちが出会い、つなぐホテルは、3D or 4Dのメディアに近い

③ホテルはゲストと文化をつなぐメディアである
ホテルとは衣食住の一角を占める、いわば「ライフスタイルを試着する場所」。長時間滞在する空間に新しい文化やライフスタイルへの扉を仕込むことで、ゲストに新しい価値観や生活のあり方を提案可能。このスタンスはまさにメディアと同義

この3つを核にしたL&G GLOBAL BUSINESS,Inc.が提案するホテルは、ただの箱、寝る場所を超えた空間として人を引き寄せている。

例えば、大阪・弁天町にあるHOTEL SHE, OSAKAは元は港町。工業的な魅力と様々な客層のゲストが混ざり合う空間として、1階は大きなリビングルームや、シームレスなレセプションカウンターとカフェカウンターを設置。

北海道・層雲峡のHOTEL KUMOIは、鄙びた温泉場で、立ち上がる湯気、山あいに漂う霧、崖にかかる雲をイメージし、ホテル内でシーシャサービス(水タバコ)が体験できたり、館内のいたるところで水蒸気や街の雰囲気が体感できる。

小さなホテルだからこそSNSの活用は不可欠

とはいえ、小さなホテル。事業をスケールアップするには、利益をいかに出すかが大きな課題。そこで、龍崎さんは数式に落とし込んで考えた。

すると利益を大きく左右するポイントは、新規顧客と離脱者と経費。そこで利益を増やすためには
–いかに広告費をかけずに新規流入をとってくるか
−リピーターをどのように獲得するか
−経費をどうやって下げるか
(旅行サイトからの予約は手数料を払うので経費が圧迫される)
の3つが変化させられるパラメーター。これらの実現には、SNSでのPRとD2C(Direct to Consumer=消費者に商品をどのように届けるか)が重要になってくる。

そこに、新しいサービスが発表された際に、どのような人が、どんなタイミングでそれを受け入れるのか? を理論化したイノベーター理論を当てはめると
「ほとんどの消費者は他者の選択を模倣する」という事実

だから、特定のコミュニティの中でファンを増やしていけば、そのコミュニティ全体のマインドシェア獲得が可能に。それを叶えるのがSNS。

加えてPRの手法を当てはめると ↓

PRでも④のSNSという結果。とはいえ、信用される口コミやSNSの発信で拡散していくためには、人に伝える価値あるコンテンツづくりが重要に。

では、実際にどのようにSNS運営をしたらよいか? 龍崎さんは、SNS運用を”ハレ”と”ケ”、つまり“大規模な認知獲得をする特別な場合”と”日常の場合”の2つに分けた。

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「編集のがっこう」校長 兼 Pomalo株式会社コンテンツスペシャリストの澄川恭子のnote。これからのコンテンツ時代に編集力を磨こう!をスローガンに、若い才能を発掘や育成、編集力の生かし方を日々考え続けています。
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