「働くママ3.0」なんて、やめようよ〜

ある朝、新聞を開くと「働くママ3.0」という連載の見出しが目に飛び込んできて、「3.0って意味わからないけど、働くママとして読んでみよう」と目を通してみることに。

以下は、同じ新聞の電子版に掲載されているリード文。新聞記者さんたちの定義した「働くママ3.0」の姿が見えてきます。

働くママがバージョンアップしている。働き始めた1.0。ママかキャリアかで揺らいだ2.0。今や働くことは当たり前、ママであることを楽しみながら、キャリアも大切にする3.0世代だ。起業、カリスマ、シングルマザー。「こうあるべき」に縛られず、周囲の変化は待ち切れず、自分流で突っ走る。「わたしを勝手に決めないで」。そんな彼女らの姿を描く。

このリード文を読んで、正直「うーーん。。。」と思ってしまいました。そもそも人ってゲームみたいに簡単にバージョンアップするもんだっけ? そもそも働くパパに「1.0」も「2.0」もないし、仮に「働くパパ3.0」にしたところで、そんな企画はつまらなそう。通らないだろう。

といいつつ、第一回の連載はおもしろかったです。ワーママのバイブル(!?)『VERY』編集長の今尾朝子さん。編集長業務といわれる「夜の付き合いやパーティ」の多くをお断りして、午後5時退社を習慣にしているとか。

昔、出版社でサラリーマン編集者をしていた身としては、これがどんなに大変なことかわかります。雑誌不況のなか好調といわれる、あの『VERY』の編集長が5時退社なんて、かっこいい! これで「ダラダラ仕事を続けている(続けざるをえない)会社の意識」が少しでも変わっていくといいよなぁと感じさせてくれました。

「働くママ3.0」=カリスマ?

翌日、第二回連載で登場したのは、イガリメイクで有名なイガリシノブさん。開発したメイクの売上は20億にのぼるそう。シングルマザーのイガリさんの姿も紹介されていました。

一躍有名になったカリスマにも悩みはあるそうで、そのひとつが、「フリーランス=将来不安」というもの…。

ここまで読んで、「売上20億のカリスマでさえ『将来不安』と描かれるなら、年商1000万いかないしがないフリーランスの私はどうなるんだ〜(笑)もっと不安になるべきだな、私」と自嘲気味に笑うしかないのでした。

「普通の働くママ」のリアルが見たい

何が言いたいのかというと、こちらの連載が「キャリア女性」を特集するのであれば、「一般的な女性に、もう少し身近な存在のキャリアママ」のリアルを見てみたいなと思うのです。

例えば、私の「ママ友」。育休中に仲良くなった彼女。子連れランチを重ねる中で、「知的な人だな」とは薄々感じていましたが、のちに「難関私大を卒業後、大手企業で総合職につきキャリアを重ねている」と知ったときは、「なるほど」と腹落ちしました。

彼女は今、2人目の子どもの育休明けで、キャリア復帰したばかり。「1人目と2人目の保育園が違う。しかも2人目の保育園は毎日お弁当&お菓子持参」というワーママにとっては大打撃の状況の中で、日々仕事をこなしているようです…。

彼女みたいな存在(子ども2人を育てながら、男性にひけをとらない、いやむしろ多くの男性より高収入)も、もちろん私にとっては「雲の上の存在、憧れ」です。しかし、カリスマメークアップアーティストに比べたら身近かも…。もちろんイガリさんの功績は本当にすばらしいし、その過程で想像できないほどの努力と苦労を重ねられているはず。でもそれは「成功者のお仕事ドキュメンタリー」で知りたい類のもので、一般人ワーママ向けの「働くママ3.0」とは違うのではないかと…(イガリさん、「情熱大陸」で特集されていましたね)。

先に、キャリア系ワーママのお話を出しましたが、そもそも「働くママ3.0」でなくていいし、極論、キャリア追わなくてもいい。私はそう思います。

それこそ、キャリアに興味がないけど「生活のために働く」ワーママだって多いだろうし。むしろそっちのほうがマジョリティではないでしょうか。

メディアは往々にして「極端」が好きなので(編集者として自戒を込めて言います)、いいニュースも悪いニュースも「極端」がネタになりやすいはず。

「起業」「カリスマ」「シングル」…そんな「極端」なパワーワードをちりばめた記事ではなくて、もっと身近な仕事感に触れてみたい…。「普通のワーママ」たちを取材してネットに記事をアップしていこうかな…。


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tsubame

フリーランス編集者&ライター 仕事しつつ育児しつつ、頭の中はマーブル状態。 マーブルのアウトプットをすることにしました。 https://twitter.com/tsubame71620504

仕事とか育児とか、満身創痍の頭のなか

息子(2歳)、愛猫(オス、4歳)を1人で育てる超ワンオペ育児の日々や考察。息子を保育園に預けながら、書籍編集とライターの仕事をフリーランスでしています。 夫は、単身赴任中。
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