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キニナル豆腐ーー男前豆腐の「京の石畳」を食べて…

豆腐マイスターになってからというものの、本当に色んな豆腐を食べるようになりました。私の周りはその珍しさを面白がったり、応援してくれる人に声をかけていただけるように…。なんて恵まれている! その幸運に感謝しかない今日この頃、私は事あるごとに豆腐について語るようになったのですが、そんな私の豆腐人生の前に立ちはだかる豆腐があります…そう、あれです、あいつ。そう、男前豆腐です。

その名称のインパクトもさながら、商品ランナップがカオスなことでおなじみですね。「やさしくとろけるケンちゃん」「信吾港町」「男の3連チャン」などなど…。演歌のタイトルかと思うくらいのTHE・漢。もちろんパッケージも圧力強めで目力強めでおなじみですよね。

言い合わせたの? 頻出する男前豆腐

豆腐業界以外の方々と豆腐の話をすると「男前豆腐食べているよー」「男前豆腐とかあるよねー」というようなやりとりをすることがとても多いです。そう、それまではそこまで意識していなかったので、気付いていませんでしたが、男前豆腐はめちゃくちゃ世間に浸透している。これって、冷静になって考えるとすごいことです。

そういうわけで、今までぼんやりと薄目で男前豆腐を食べていましたが、ここらでちゃんと向き合って、男前豆腐を知っておきたいと思いました。

なぜに薄目?と思うでしょう。

はい、私のことを知っている人なら分かると思いますが、私は大学の時から徹底的に地産地消の精神を叩きこまれてきた人間だからです。多分、大学の教授たちもそんなつもりはなかったと思いますが、農学を勉強し始めたばかりの脳味噌スポンジ状態の都会っ子の私には、地域で生産されたものをその地域で消費することで地域を活性化させて、みんな元気にハッピー! という考え方に深く共感したのです。だって、自分の住んでいるところが大好きなんですよ、私。自分のいるところが元気だと嬉しくないですか? 私は嬉しい!(後半部分は自分の都合のいいように解釈していると思います。大事なのは前半部分です。よろしくお願いします)

なので、男前豆腐に冷たい態度を取っておりましたが、豆腐を語る人間としてそれでいいのでしょうか?

よくない!

まだ勉強の身の上であるので、知らないことばかりではありますが、普通の人よりは豆腐を語れます。なのに男前豆腐を知らないって…。

いかん、いかん。

世間と距離を作りすぎている自分に気づかされました。

さて、前置きが長くなりましたが、こんな動機で男前豆腐を食べ始めることにしました。ただし、張り切ると続かないタイプなので、気が向いたときに目についた豆腐を買うことにしています。そのため登場する順番に意味はありません。しかも、これは私個人の豆腐食後記録メモです。そこのところを踏まえて、読んでいただけたら幸いです。

「京の石畳」レポート

内容量:50g×9
参考価格:192円 ( ※価格は2019.6月現時点でのイオンネットスーパーの価格を表記しています。)
商品HP「京の石畳」

私が最初にきちんと向き合って食べたのはこの豆腐です。商品名が石畳とあるのは、3×3の計9パックが連なっている様子が、京都を象徴する石畳に似ているからなのでしょうね。(男前豆腐は京都のメーカーさんです)

商品名もマイルドで、「男前」色は薄め。というか、パッケージには艶やかな舞子さんの後ろ姿。「男前」感なし。

ですが、この豆腐を最初に選んだのは、私が大好きな北海道ユキホマレ大豆を100%使っている豆腐だったから。
間違いなくおいしいだろう! そう思って、手にしました。

しかも50gが9パックって…。450gあるんですよ!
1丁がだいたい300gだから、1丁半で、このお値段。
理解していただけるかどうか分かりませんし、理解していただかなくてもいいと思いますが、率直な感想を述べさせていただきますと、こんな感じです。

すっごい!すっごーーーい。

ちなみに男前豆腐さんは、パッケージに豆腐の濃さと柔らかさの指標が表示されていますが、こちらの豆腐にはありません。
なのでHPを確認してみましょう。
(ちなみに特濃で、柔らかさが普通です)

まずそのまま一口食べました。
特濃でやわらかさ:普通の豆腐は、ユキホマレの甘くてこっくりとした味がよく分かる豆腐でした。
絹ごし豆腐らしい、絵に描いたような豆腐の柔らかさ。(褒めてます)
この何にでも使える味と柔らかさ、イイね!と思いました。

そうそう、小分けの充てん豆腐って本当に重宝するんですよね。
食べたい量だけ切り取ればいいですし、日持ちもします。
豆腐1丁は300gで構成していることが多いのですが、家族4人分の味噌汁には1丁って多すぎます。
使いかけで保存も可能ですが、豆腐は生もの。
開封したらおいしいうちに食べきりたい! 
なので小分け豆腐は、味噌汁の具要員として、我が家の冷蔵庫内にスタンバイしています。

さて、次は味噌汁に。
これが豆腐が味わい深くておいしい出来に。
満足。
豆腐を小さなさいの目にして具にすれば、見栄えもいいです。
しかも柔らかすぎないので、箸でもつまみやすい。
豆腐盛り沢山にしたいなら、2パック投入すればいいですし、豆腐+具材がいいなら1パックでいい量になります。あと、豚汁! 私は豚汁が好きです。

あと、小分けなので、1人分の冷奴にするときも便利です。
水入りの生豆腐は、パックから取り出して、切る手間が必要ですが、小分け充てん豆腐なので、パックから直接皿へ。そして薬味を乗せれば、あっという間に1品完成。なんなら、蓋をはがしてスプーン添えて、パックごとでもいいくらい。
究極の時短に拍手喝采です。

そういうわけで、小分けでユキホマレを450gも楽しめる、超絶お得な豆腐だということを理解しました。
あえてデメリットを言うのなら、大量に使いたい場合でしょうか…。
切り離して、9回に渡って蓋を開け、パックから豆腐を取り出す必要があるのですが、多分そういう使い方をしたい人は、この豆腐を選ばないのでしょうね。

それでは、こんな感じでまだまだ続くと思います。どうぞ次回もよろしくお願いします。

(HP「まいにちの野菜と豆腐」より転載)

※今回、説明が必要なワード「豆腐マイスター」「ユキホマレ」「充てん豆腐」などの豆腐専門用語を説明せずに書かせていただきました。おいおい、大豆の種類や、豆腐の種類なども説明していこうと思います。


野菜と豆腐の料理家 豆腐をきっかけに知っていただけたらありがたいかぎりです。