見出し画像

アメリカ現地校からの帰国高校受験

こんにちは。
約6年過ごしたアメリカ・ミシガン州より本帰国したEDUBALアンバサダーのWakakoです。久しぶりの投稿になりました。

今回はアメリカのハイスクール学期終了を待たずに9年生卒業見込みで日本の高校受験に挑んだそしてギリギリまでアメリカで生活することを選択した長女と家族の奮闘記です。

Wakakoの書いた別の記事を読む


Edu-more plusはオンライン家庭教師のEDUBALが運営しています!

期限の決まらぬ駐在期間


“3年から5年の駐在です”
そんな事を言われて渡米したのは2018年の夏でした。
長女小4、次女年長。
3年後だったら長女が6年生の終わりに日本に戻るかな...それとも中2くらいかな。
受験とかどうしたらいいんだろうなぁ..
そんな事を思いながら過ごした日々の中
気がつけば3年経ち5年が過ぎ…

このままハイスクールに進むの?
それとも日本に帰るの?答えは出ぬまま。
期限のはっきり決まらぬ駐在期間は、
恵まれている反面帰国時期を自分達で決めることは困難でした。

映画で見た事ある…すごい色のカップケーキ …っ
とスーパーに置いてあるもの全てがドラマの世界だった渡米したての頃


そうだ学校見学に行こう


中2の春休み家族皆んなにとって1番良い形はなんなのかそんな話し合いを何度となく重ね始めました。

遡る事その年の夏に、行ける時に行っておこう。そんな思いで実は幾つかの高校を見学に行っていました。その内とても印象に残った高校が1校ありました。
(受験生でなくとも一時帰国中に見学に行く事はその後プラスになると実感しました。また、直接学校へ電話をして、授業風景を見学させてくださる学校さんは多かったです。本帰国をしてしまえば通常の見学会への参加となる為、一時帰国中の見学はお得感がありました。)

そしてなんとなくは決まっていたものの
関東圏への帰国の我が家は想像を上回る数の帰国子女受験校に何をどう調べたらいいのかも、よく分かりませんでした。
そして調べていく中で高校編入などの選択肢もある事も知りました。
何年も帰国生を受け入れされていた高校が、今年から帰国生入試を行いません。そんな事実を4月1日付けの学校ホームページより知った事もありました。毎年同じとは限らない受験は、こまめにホームページも見て自分で情報を集める事の大切さも実感しました。

色々な事に答えの出ぬまま
そうだ京都へいこうならぬ
VISA更新で夏に一時帰国した時に
そうだ学校見学にいこう
そうだ夏期講習に参加しよう
そんな事を決めて帰った中3の夏

楽しみもなくちゃね。日本の夏も余す事なく満喫。
サイダーと花火夏の風物詩。

沢山の学校を訪問した中で
やっぱり第1志望と思っていた学校は1番だった。という確信が持てるのと同時に、ここもいいな。と思える高校が見つかりました。
炎天下の元、見学に行ったのは計8校。
アメリカの気候とはまた違う日本の夏、
そして慣れない電車移動、1校を見学に行くだけでもかなり大変だったのを覚えています。
それでもその苦労の甲斐があり
結果、その中で3校に絞ることができました。

そして通うなら高1の春がいいという本人の希望もありこの時点で高校編入の道は、なくなりました。

見学のその後

ありがたい事に娘が希望した3校全ては9年生卒業見込みで受験ができる学校でした。
そして、「受験はアメリカでしよう。入学ぎりぎり3月までアメリカで過ごそう」という決断をしました。


1校は海外生を沢山取ってくださる高校故、オンライン受験もできました。
そしてもう1校はというと帰国して受験必須。
本命校はオンラインもしてるが、娘は対面で受けたいと。
たまたまこの2校は受験日が2週間違いであった為、2週間一時帰国をして日本で2校受けよう。そんな選択となりました。
スケジュールとしては
11月にオンライン受験。
12月に帰国して2校対面受験。

一つ問題点はというと
帰国中の現地校をどうするか、でした。
それと、次女も一緒にいくのかどうか。
ありがたい事にこちらも事情を話し欠席届を提出、その間毎日学校のアカウントから授業内容を確認して提出物をオンラインで出せば成績にも影響はない、との事でした。
(アメリカの学校のこういう所、とっても素晴らしいー!と声を大にして言いたい。)
日本の一時帰国中も、現地校の課題もチェックをして提出、本命校に向けての勉強、そんな2週間を過ごしました。
次女はというと、2週間の間主人がサポートをしてくれてなんとか現地校も休まずに通常通りの生活を送る事が出来ました。
次女にとっては初めて母親と離れて過ごす2週間でした。安心して受験に挑めたのもサポートしてくれた主人と次女のおかげだと今も感謝の気持ちでいっぱいです。

現地校をあまり休みたくない、という娘の意思も尊重し、
12/4の入試でしたがギリギリの12/1の飛行機に乗り(日本到着12/2)到着二日後に試験に挑みました。
そして12/16の本命受験の翌日、結果発表を見た5時間後には飛行機に乗りアメリカへと戻りました。
戻った後は時差ボケの中毎日4時には起きて登校、夕方6時には電池が切れたようにご飯も食べずに寝てしまう、そんな1週間でした。本人は学校が楽しい、と楽しそうに毎日通っていましたが、休んでいた間のテストも多かっただろうと思いますが黙々とこなし、この間本当によく頑張ったなと思います。

不安と共に


そもそも帰国生の殆どは
日本に本帰国をして塾で対策をしている中
圧倒的に不利なんじゃないかとか
早く日本に帰って塾に行った方がいいのではないかそんな不安は最後までずっと尽きませんでした。
オンライン塾で1人黙々と続ける勉強に、お友達と励まし合いながら勉強したい。と呟いた事もありました。

そこへ加えてハイスクールに上がりさらに難しくなった勉強と土曜日の日本語塾での5教科に加えTOEFL、英語エッセイ、小論文、数学強化..
とどんどん増えた受験勉強。

大変だった数カ月、それでも背中を押し前に進んだのは、この高校に行くんだ、本人のその気持ちが大きかったのだと思います。

また、英語に関してはぎりぎりの所でもう1つ武器になる資格があった方がいいのでは。との考えから、中2で取得した英検準一級に加えTOEFLの勉強も夏休みから始めました。願書提出は11月。少ない時間の中でもどこまで出来るのか。それでもやれるだけやってみる。そう決意した娘の決断を、素晴らしいと思う、と背中を押してくださった塾の先生もいました。
不安な心を救ってくださった事は、今でも言葉では表せない程の感謝の気持ちでいっぱいです。
受験は、1人で出来るものではないんだな。改めてそう実感しました。

ホームカミングパーティーの夜。ハイスクールで過ごした日々はかけがえのない宝物。ドレスアップした子供達の成長した姿に涙。


向き合うという事



最後に。娘が進学を熱望した高校の先生が
学校見学会にて話してくださった言葉


「“95%入ってよかった”
“1%入った事を後悔している”
去年の卒業生のアンケートです。
企業アンケートならば
95%の満足度は最高の製品。
だけれども人間と向き合っている私たちは
200人中1%後悔している生徒がいる事に
ものすごく悲しくて反省しています。

私達はしょせんみんな欠けた器なんです。
1人じゃなんにもできないんですよ。
ですから私達は、みんなでようやく1人前なんです。」

1人1人と向き合う。
言葉にするのは簡単だけれど
それを実践してる先生は、学校は、
果たしてどれくらいあるのかな。
間違いなくこの学校は
心から子供達を未来の宝と思い
育ててくれる場所なんじゃないかな。
そんな事を感じました。

こんな人になりたいなと思う人達は
決して楽をして生きてきたわけでもなく
人知れぬ苦労をして
涙を流して
それでも笑顔で進んできた人達

笑顔の理由は
ただただ真っ直ぐ

“今いる場所を精一杯楽しんだから”

憧れの場所はいつ訪れても
キラキラと輝いていました。
学校見学に行き、その場所の空気を感じる。
それはとても大切な事だなと改めて思いました。

そして念願叶い
自分の手で合格を掴み取った娘は
この春からこの場所へ進学。

つまずく事もあるだろう
それでも自分の手で掴んだ道を堂々と歩んでいってね。と願います。

最後まで読んでくださりありがとうございました。


こちらの記事へのコメントやEdu-more plusへのご意見・お問い合わせは
メール(
info.edubalmore@gmail.com)でお気軽にどうぞ!