会話で大切な客観性
会話においては「自ら語りかける」という主体的な姿勢が大切なのですが「問いかけ方」には、どのようなポイントがあるのでしょうか?
当然様々なポイントがありますが、敢えて1つあげるとすれば、それは「相手の目線に合わせる」ということです。
詳しくはこちら「伝える技術の基本(言葉遣い編)」をご覧ください。
そんな会話における「相手の目線に合わせる問いかけ方」のポイントが分かる事例がありますので、ここでご紹介します。
ある人が本を読んで「健康のためには◯◯がいい」と実感をして、その後それを他の人に伝えたいという気持ちになり、それを周りの人に話していました。
本人は良い情報を周りの人に伝えたいという相手のことを思っての行動であり、これが「自ら問いかける」という主体的な姿勢であり、とても大切なことなのです。
しかし周りの人に伝えていくうちに、ついつい「相手の目線に合わせる」ことを忘れてしまったのです。
具体的には、次のような感じです。
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「この前、ある本を読んだのだけど、健康のために◯◯が大切だということが分かったのよ〜。これは凄く大切なことだよ〜」
この時の相手の反応は「へ〜そうなんだ〜」という感じです。
さらに◯◯の良さを説明していき、最終的には「◯◯をやるべきだ」というあるべき論にまで発展してしまいました。
この時も相手の反応は「へ〜そうなんだ〜」という感じでしたが、心ここにあらずという感じで「伝わった」という状況ではなかったのです。
そして大切だということは分かったけど、ちょっとこの人とは距離を置きたいなという気持ちさえ芽生えてしまったのです。
・・・・・・・
なぜ「伝わった」という状況にならなかったのかというと「相手の目線に合わせる」ことができていなかったからです。
だから会話において「問いかける」時には「自ら問いかける」という主体性と共に「相手の目線に合わせる」という客観性も大切なのです。
会話において「問いかける」ことはとても大切ですが「問いかける」時の3つのステップを正しく理解することが重要です。
その3つのステップとは、こちらになります。
①注意を引くこと
②興味を持ってもらうこと
③情報を正しく伝えること
この3つのステップを理解した上で、このステップに沿って「問いかける」という行為が大切になります。
この順番に沿っていくと、まずは「注意を引くこと」であり、その次に「興味を持ってもらうこと」が必要なのですが、興味を持っていない人に対して情報を伝えようと先走っても、残念ながらなかなか伝わらないのです。
逆の立場に立って考えればすぐに分かることですが、自分が興味を持っていないのに、あれこれと色々と説明されてもなかなか聞こうとはならないですよね。
ということは結果的に、問いかけても伝わらないという結果が待っているのです。
このように、多くの人は①や②のステップを大切にせずに、③のステップに進んでしまい、失敗することが多いのです。
会話が続かない人にならないためにも「問いかける」時の3つのステップを正しく理解し、それに沿った実践が大切なのです。
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