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【絵本紹介】「あいちゃんのひみつ」

「あいちゃんのひみつ」作・竹山美奈子 絵・えがしらみちこ 岩崎書店

小さい頃、障がいを持った叔父さんと一緒に住んでいました。
でも、私は障がいについては何も知りませんでした。
近くにいたのに。
大人になりその時に関わりを持ったり知ろうとしなかったことを少し後悔していました。
そして「知りたい」とは思うようになったものの、
知りたい気持ちは「ただの興味本位?」「自分に何ができる?」「聞かれたらどんな気持ちになるのだろう?」
いろいろ考えるとわからなくなって、障がいを持ったお子さんがいる友達にも、
詳しくは何も聞けないままでした。

いつか子どもに「障がい」について聞かれたとき、自分は何を伝えられるだろう、、。
何か答え(のようなもの)を持たなくてはいけないのに、、
そう思っていました。

そんな中、静岡県三島市の絵本専門店「えほんやさん」での
「『あいちゃんのひみつ』ができるまで」のトークイベントを知り、
アーカイブの配信で参加させていただきました。
イベントの中で「あいちゃんのひみつ」を読み聞かせをしてくださいました。
とってもわかりやすく、ダウン症についての大事なことが書かれています。
とってもわかりやすく、そしてかわいくてあたたかい絵が描かれています。
たとえわたしがダウン症について勉強して知ったとしても、こんな風には伝えられない!
「この本を子どもと一緒に読まなくては!」そう思いました。

そして、子どもと一緒に読むと、
「あいちゃんはどこにいるの?」
「これはあいちゃんが通っている学校?」
「これはあいちゃんのママ?」
あいちゃんについての質問がいっぱい出てきました。
普段読んでいる絵本の登場人物とは違って、実在するあいちゃんのことを知りたい様子。

読んだ後も、一人で「あいちゃんのひみつ」を手に取り、
黙って眺めていることもありました。
「何を感じているのかな?」ちょっと気になって質問してみました。

すると、言葉の使い方がちぐはぐで、よくわからなかったのですが、
「ここが好き」と教えてくれた2つのページはあいちゃんが頑張っているシーンでした。
「あいちゃんがんばって」「できるようになってよかったね」と思うそう。

説明してくれたことを要約していますし、言葉に表せないような細かなことも含めて、
感じたことはきっともっとたくさんあるように思います。
もちろんわたしが感じたこととは違うものだろうと思います。

子どもの心の中に、そっと置かれた絵本が
どんな広がりを見せるのかわたしにはわかりませんが、
これから障がいを持ったお友だちに出会った時に、
優しい気持ちが生まれるきっかけになるんだろうな。
そんな風に思いました。

子どもにとってもわたしにとっても大切な絵本。
ぜひお子さんと一緒に読んでほしい絵本です。

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