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【絵本紹介】子どもの心に強い味方を「ラチとライオン」

ラチとライオン

子どもの心に強い味方を
「ラチとライオン」文・絵 マレーク・ベロニカ 訳・とくながやすとも

「ラチは、せかいじゅうで いちばん よわむしでした。」

最初のベージに書かれている一文。インパクトあります。
なんて大雑把な、、と一瞬思いますが、伝わる。
絵本の言葉の威力を感じさせる一文。
子どもにも大人にもぐっとささります。

そして
「よわむしなラチがどうなるのだろう?」
ワクワクした気持ちで絵本ががスタートします。

ある日突然出会うライオン。
どこから来たのか、生まれたのか、なぜ現れたのか、
具体的な説明はありません。
背景がないページにぽこっと現れます。
とってもキュートなポーズで。

突如現れた不思議ならいおんと一緒に、よわむしなラチが成長していく姿は
読んでいる子どもにとって、まるで自分のことのように感じるのではないでしょうか。

「ラチとらいおん」は背景はほとんどなく、想像に委ねているところが大きいです。
細かな情景まで描き込まれた世界観がはっきりと見て取れる絵本とは対照的です。
おはなしの主軸は「ラチとらいおん」の関係性にあることが強調され、
読む人の心に問いかけているような気持ちになります。

多分、このおはなしに出てくる「らいおん」のような存在は
どんな子どもの心の中にも存在し得るもの。
この本を読むことで、そんな存在が心の中に生まれやすくなるように思います。

本の裏を見ると
「読み聞かせには4歳から
自分で読むなら小学校初級むき」
保育園や学校で友達との関係性が大きくなってくる年頃ですね。
なるほど。

我が子にも「ラチとらいおん」を通して、
心の中に強い味方をつけながら、成長していってほしいな、と思いました。

これから新しい世界に飛び出す子どもに
ぜひ読んであげてほしい絵本です。

ラチとライオン2


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