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VRCボードゲーム「公平と平等」 遊んでみたよ!!

VRCで遊べる有料制のボードゲーム「公平と平等」 遊んでみたのでレビュー書きます。お金を払ったのでしっかりと書いていくつもりです。

公平と平等Fairness And Equality ストアページ

公平と平等 - Fairness and Equality by VirtualParty #VRChat #MadeWithVRChat ワールド


売り方は素晴らしい


 まず購入体験は斬新で流れもすごく良かった。ひとりだけ購入していればワールド機能が解放されて遊べるというのも太っ腹でよい。つくったストアのアカウントをVRChatと連携させるだけでいきなり遊べるようになったのも地味にすごい。値段も手ごろ。ここはほめるところしかなかった。

こんな機能あったんだ

ワールドは及第点

 ワールドの出来は有料ゲームワールドにしてはよくできていると思った。商用だからってワールドのクオリティが上がるわけではなく、いろいろなアイテムやAssetが商用利用にひっかかって使えなくなる分むしろ難しくなるみたいなイメージをもってる。
 QvPenがあるのはとくに助かった。

得点をわかりやすく書いて伝える。誰がどれを確認したかもペンで処理できる

QvPenのBoothには「個人利用の範囲でVRChatのワールドに組み込んでアップロード・Public化することができます」しか書いてないのでこれも多分特別に許諾をとったということなのだろう。
 ワールドの音楽は音量が大きすぎたのとこのゲームにEDMではなくない?感があって少し残念。
 トリガーを頭の上にもっていくとメニューで色々なオブジェクトを召喚できる謎のシステムが入っているのだが、このワールドには要らないので容量が重くなってるだけかも。

ゲームのわかりやすさ

 個人的にはジャンケットバンクっぽくてめっちゃ好き!とフレンドと盛り上がってた。ゲーム自体はボードゲームとして間違いなく面白い。ハゲタカとかってラウンドのルールが提示されてからトリックテイキングするけど、このゲームはトリックテイキングしてからラウンドのルール(公平・平等)が提示されるの斬新すぎる。

 ただ公平カードと平等カードの「どっちだっけ?」感は気になる。ここは100回突っ込まれてると思う。リバタリアンとエガリタリアンの対立をゲームにするってちょっとマニアック。

 ゲームの下準備である「ひとりずつ5枚の内どれか1枚をこっそり確認」フェーズが大事なんだけどめんどくさい。Qvペンで確認したいカードの番号を自分の前に書いて、ゲーム中も確認できるよう残しておくのが最善だった。
 見たい番号を各自順番に、もしくは適当に席の前に書いていく→その番号のカードを確認してもらいながら配る。誰も見ない番号はラウンドカード配らずに札を出し合ったあとで箱から取り出してよい。
 これで大分簡略化された。順番に番号を指定していくのがいいとは思うが、ゲームに対する理解度がそんなに高くないうちは、順番を決めずそれぞれが確認したい番号を順不同で書いていってもよかった。

 ちなみにVRチャットで向いていないボドゲの操作みたいなものがあって、筆頭として「いっせいに~する」が駄目(音声、動作の同期ずれのため)。だからVRチャットでじゃんけんとかするとグダる。これは憶えておいて欲しい。

 カード配置リセットボタンがαβルールの箱まで初期位置にリセットしてしまうのが気になった。分けてほしい。αβルール箱のセットとリセットは再考の余地あり。

ルールバリアントについて

 独占のニュアンスが分かりにくい。5 5 3 のとき3の人が独占になるのか問題。①最も高い数字を&②単独で出さなければダメと思っていたが、どうやら違うらしい。たしかに競合はよくないとわかるのだが、5の市場をふたりでシェアするより1の市場を独占するほうがうまみが大きいと果たして言えるのか、低い数字を単独で出した者とボーナスを結びつけるニュアンスがよく分からない。一番大きい数字を単独で占めてこそ独占ではないだろうか。後者を排除できるニュアンスの漢字二文字の熟語を用いて欲しい。それかルールブックの独占の部分にしっかり例示して欲しい。
 012 123を揃えるとスコアに+3+4される、競合せずノーハンドで+5みたいなルールがある。これはめちゃよく考えれられてて、得点バランス的には丁度いいっぽいんだけど直感的には分かりにくいというのがある。つまりは0123を揃えると7点も加算されるけどそれって013を公平ラウンドで通してるわけだから5ポイントカードが通せてないよね、ってところで得点差がいい感じに調整されているのだが、プレイ中ずっとほんとにいいのこれ?みたいな感覚でやってた。あと3枚の組み合わせ2つをそれぞれ揃ってるか確認するのが面倒。

ゲームの戦略面

 5ラウンドで手札5枚からカードを出す、バッティングしすぎると手札にバックして得点にならない。ラウンドのルールはあとから提示される。そういうゲームだ。
 軽くやってみたけど本当におもしろい。こういうゲームの常として5人でやるのが一番面白い。

 改善点として、βルールのノーハンドで+5ボーナスはなくてもいいと思う。ルール上、1ラウンド目からバックするとノーハンドになることは絶対ないのでその時点で萎える。
 また順調にノーハンドしていくと5ラウンド目、こちらが出せる手札はあと1枚になり、かつ何を出すかまで対戦相手全員にバレている(0 1 1 3 5のうち出してないカード)。その上でライバルがバックされまくってると手札3枚とか普通になるわけだが、その状況でノーハンド達成できても相手依存すぎて嬉しい気にならない。
 平等カード残りと仮定するとノーハンド達成で+7、バックして+0の7点差が生じるわけだが、もちろん自分はただカード出すしかないし、対戦相手からしてもこのゲームは5ラウンドしかなく1ラウンドが重すぎるので相手を阻止するためにわざと競合させて相手と自分はこの最終ラウンド0点でもいいやみたいなことはない。競合させたら得点不足で負け、競合させなかったら7点入って負けるキングメーカーだ。
 バックしてるほど(負けてるほど)終盤の選択肢が広い(逆転の芽がある)のは一見グッドデザインだけど、「勝ってる方は終盤に手札1枚」を言い換えれば絶対に譲歩しない(できない)のが勝ってる側ということであり、このパラドックスはラウンド数と手札枚数を考えうるかぎりタイトにしたツケである。

 どれだけ勝って(順調に出して)いても、最終ラウンドで手札2枚から選んで出すデザインならよかったかも。ノーハンドボーナスは勝者への追い風で盛り上がりに欠ける。

 個人的には、00で+3 だけありのα+βルールを今度やってみたい。せっかく購入したので複数回はプレイしたいところ。

さいごに

 プレイした感想をエモーショナルに書くだけのつもりだったのに「本当にフレンドとプレイしたのか?」ってくらいフレンドの顔が見えてこない記事になって笑っちゃった(なぜ?)

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