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産後の女性がゆっくり眠ったり、休んだりできる施設「ママランド」をつくりたい

2019.2.28追記

ママランドよりも先に、理想の保育園設立をする方向性に変更しました。

出産は、命がけ。

子どもを産み、その後元気に子育てできるのは、当たり前のことじゃない。妻の産後うつを経て、僕はそのことを思い知った。

待ちに待った我が子の誕生。家族が増え、その後は幸せに包まれた日々しかないと思っていたものの、実際には僕の予想の真逆を進んだ。妻は「子どもが可愛くない」「ひとりになりたい」「死にたい」といった発言を繰り返し、明らかに様子がおかしくなっていった。息子と僕を置いて、ひとりで出かけてしまったことも。

夫婦ふたりで子育てすることを決め、なんとか乗り切っていまの生活が送れている。いたずらばかりの1歳7か月の息子には手を焼いているが、総じて幸せな毎日だ。

産後うつの影響は深刻だ。妊産婦の死亡原因のトップが「自殺」というショッキングなデータもある。虐待や、最悪のケースでは我が子の命を奪うまでに発展しまうリスクもあるのだ。

虐待は人間として許されない行為ではあるが、親になってみて、我が子に手をあげてしまった人を強く責められない気持ちも抱いている。子育ての苦しさや悩みを経験したからだ。一日中赤ちゃんと接して社会から切り離される孤独感、思うように仕事ができない焦りなど、いろんな負担がのしかかり精神的に相当疲弊した。

しかし、最も辛かったのは寝不足だった。子どもを持つ前、子育て中はまともに寝られないと聞いたことがあったが、その通りだ。夜中の授乳で何回も起こされ、昼間ヘトヘトになっても子どもが昼寝から目覚めれば対応しないといけない。子どもが鼻水を詰まらせているときは、息子を膝に乗せ、僕は壁に寄りかかって一晩過ごしたこともある。1歳を迎える頃には毎晩のように夜泣きし、3時間連続で眠れたらラッキー、というありさまだった。とにかく、眠かった。

寝不足は悪魔だ。人の心を蝕み、希望を奪い、正常な判断ができなくなる。そして、気持ちはかなりネガティブになり、イライラもしやすくなる。子育ての過程で多少寝不足するのは仕方ないと思うが、僕が違和感を抱いたのは「育児していたら細切れ睡眠になった当然よ」というふうに、寝不足をデフォルトにする風潮だった。

いやいや、寝不足状態で毎日を過ごすなんてきつすぎる。ボケーとして過ごせるならまだしも、一瞬たりとも気を抜けない育児を睡眠不足状態でやるなって、無理すぎるからだ。寝不足が辛いと周りに訴えても、

親だから頑張って当たり前
我慢するのが普通

などと一蹴されるリスクもある。

親になっても、自分の時間は必要だし、ちゃんと睡眠をとるのは大切なはず。いや、絶対に大切だと僕は強く思っている。そこで、僕はこんなことを思った。

産後の女性が、ぐっすり休めて、リラックスできる施設をつくりたい、と。

施設名は、ママランド。

イメージはこうだ。施設に託児機能をつけ、利用者は子どもと別々に過ごせる。ベッドを置いた小部屋をつくり、そこでぐっすりとお昼寝ができ、目覚めた時には頭がすっきり、心も体もラクだー!と思ってもらうことを狙う。アロマをたき、薄暗い証明で気持ちを落ち着かせる。ほんの数時間のお昼寝でも、まったく眠らないとでは体の負担に大きな差がある。

上の説明は初期型だ。発展型としは、お昼寝施設に加えて、漫画やシアタールームをつくり、昼寝+レジャーの機能をもたせたい。ママランドを利用者した人には、自分は親であることを忘れ、リラックスしてもらいたいのだ。

子どもを持っても、ちゃんと休める、自分の時間が持てることが当たり前にすれば、笑っている親が増える。そうしたら、育児はもっとハッピーになると思うのだ。

これが妻が産後うつになった夫として、世の中に対してできることではないかとふと思ったのだ。僕の頭の中にはイメージがあるが、これをどうやって具現化すればいいのはわからない。でも、まずはつくりたいものをイメージし、つくりたい!と欲することがスタートだと思い、noteに気持ちを綴った。

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