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意を決して告白。妻と僕のストーリーが始まった8月7日の深夜0時46分

今から4年前の2015年8月7日、僕は妻に告白をした。
時計は0:46を指していた。

妻と出会ったのは、当時住んでいた街にある喫茶店だった。東急東横線「新丸子駅」近くの「シバコーヒー」という店だ。そう、妻と僕はこの喫茶店の常連客同士だった。

たまたま店で会ったとき、お互いの第一印象は最悪だった。僕は妻を「無愛想な人」と思い、妻は僕を「友だちになりたくなりタイプ」と思っていた。接点のない2人、お互いの人生が重なることなどないと思っていたのだが、驚くほど鮮やかにその予想を裏切ってくれた。

お互いの家が徒歩3分の距離であることがわかったり、新丸子の路上で1日に3〜4回すれ違ったりして、意識するようになった。やがて違いの家を行き来して、夜ごはんを食べる間柄になった。

妻からは「近くにいい友達ができた」と言われていたが、僕は密かに恋心を抱いていた。その気持ちを抑えながら、妻とともに過ごす時間を楽しんでいた。僕にとって、関係が進展しなくてよかった。妻といまのままの関係が続けられたらいいと思っていたのだ。

でも、恋心はどんどん強くなって、「この人と毎日一緒にごはんを食べられたら、どんなに幸せだろう」と思うようになった。

8月6日は妻と二子玉川でデートをして、夜ごはんは僕の部屋で食べた。カレーとトマトごはん。忘れもしない、忘れられないメニューだ。

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いつもなら午後10時くらいに妻は帰るのだが、この日の夜はなんだかいいムードになって、体を寄せあいながら胸が高鳴る時間を過ごしていた。

妻は普段強がっていたが、心の中では不安や寂しさを感じていて、僕に打ち明けてくれたのだ。そのとき、僕は無意識に妻の手を握って「大丈夫、大丈夫だから」と言っていた。

「この女性のために、僕はできることをしたい。一緒に生きていきたい!」

「好きです」と妻に伝えたくても、その一言が出てこない。嫌われたどうしよう、この関係がなくなったらどうしよう。そんなことばかり頭に浮かんで、体が動かなくなった。

そんなときだ、妻が思いも寄らない一言を発した。

「気持ちをちゃんと言ってくれないと、わからないよ」

妻のアシストだった。

この言葉を聞き、僕は覚悟を決めた。

「好きです。付き合ってください」

「はい」

近所の友人から恋人になった瞬間だった。

その後は抱き合い、嬉しさを噛み締めた。言葉は必要なかった。

覚悟を決めたとき、自分でも思いもよらない行動力を発揮するもので、告白の1時間後には「結婚してください」とプロポーズしていた。妻はokしてくれた。実を言うと、まだ付き合ってもないうちから「この女性と結婚する!」と決めていたのだ。

交際翌月に同棲、4か月後に入籍。いまでは2歳2か月の息子を一緒に育てている。

2015年8月7日。あのときの勇気がなかったら、いまの妻との人生はなかった。あの日から妻と僕のストーリーは始まった。



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