(前の話はこちらから、1番最初の話:発覚の経緯から読まれる方はこちらからどうぞ!)
浮気相手はどんな人?
前回詳細を書いたGoogleフォームに書き込みをすると何が起こるのか、実際の夫と不倫相手のやり取りをもとに見ていきたい。さあ今回も何の役にも立たないのに無駄に事件の解像度が上がっていきますよ!
まず浮気相手がGoogleフォームに書き込んだプロフィールがこんな感じ。
まさに「お前も変態じゃねえかパターン」。
A子のTwitterアカウントを見てみると、自分の下着姿や際どいコスプレの写真をアップしている。驚くことに、公開アカウントに関わらず顔もモザイクなしで公開されている。(もちろん加工はされている)
面長で顎がシュッとしていて、大きめカラーコンタクトで目がちょっと怖いA子は、本当に申し訳ないんだけど映画「かぐや姫の物語」の「帝(みかど)」に似ていた。(ジブリファンのみなさま大変申し訳ありません。見たことない人は検索してください。)
そんなA子のツイートだが、セクシー系の写真ツイートには「やばいです!!」「女神!!」などと貧相な語彙力で称賛する常連のクソジジイ達がおり、謎の盛り上がりを見せている。
セクシー系以外のメディア欄は大体「夜空に浮かぶ月」「ストロングゼロ」「飲んだ薬のゴミ」みたいな感じで、「まじで仕事病む辞めよかな」「人生つらすぎてウケる」みたいな文章が添えられている。日常の現実逃避にセクシーに走り、承認欲求を満たしているタイプの変態なのかなと冷静に分析した。
TwitterDMでどのようにやりとりが始まるのか
A子がGoogleFormに応募した数日後、夫からA子のTwitterへDMで連絡をするところからやりとりはスタートする。
以下、やりとり内の浮気相手は「A子」夫は「裏夫」と私が書き換えている。その他個人情報に関わる部分についても私が省いたり内容を変えたりしているものの、大体実録です。特に壊滅的な絵文字のセンスは私とは無関係なのでその旨ご了承ください。
ファーストコンタクトから、相手の顔を確認し、予定を取り付けるまでを約1日の間に完了させているあたりこの夫、変態ではあるがかなりの仕事人である。しかも、このようなやりとりを何人もと並行して行っているのだ。すごい!尊敬は全くできない!
なお、細かい日程調整をしている件について調べたしたところ、14日にも別の浮気相手と会う予定をしていたのをずらし、急遽調整したようだった。
1人でも多い人数と会いたいという執念である。
なお、A子との不貞行為が確認された月、夫は仕事の合間を縫って(というかサボって)1カ月間に8人と会っていたことが分かっている。夫の会社、マジでこいつ解雇した方がいいですよ。
アポイント前の確認~当日まで
だんだんやりとりが混沌としてきたが、みなさん着いて来れているだろうか?
まず夫は会う可能性がある程度固まったところで、相手に音声を送らせて性別を確認しているようであった。これについて本人に聞いたところ、「過去に別の裏垢男子がやっかみで申し込みをしてきたことがあり、以降確認している」と言っていたが、未だ意味がよく分からない。なんとなく、相手の従順性をスクリーニングする効果はありそうである。
前日に丁寧にリマインドを行う几帳面さがなんかキモい。
ちょっと待ってくれ「見つけた😉」はあまりにキモい、破壊力がありすぎる。
もう一生何も見つけないで欲しい。車の鍵が毎朝見つからない呪いをかけたい。
そして大事なポイントが「当日は自分の服装を知らせず、相手の服装を聞いている」ことだ。これによって声を掛けるかどうか、つまり実際に会うかどうかの最後の決定権は夫が持つことになる。おそらく、あまりにストライクゾーンから逸れていたら声をかけずに帰ったのではないかと思われる。
「見つけた😉」で合流して解散したあと感想を送る、というのが一連の流れのようだった。「〜ちゃん今日はありがとう😊とっても良い子で楽しかったし気持ちよかった🙈」というのはほぼ全員に送っているコピペである。もうちょっとなんとかならないのか、このセンス。でもこの気持ち悪い定型文のおかげで、他の人のケースでもDMから不貞行為の日時や場所など、詳細が全て明らかになっていったのだった。
そして趣味が合うという件についてなんとなく聞いてみたところ、A子が鬼滅の刃にハマっており、夫は一度も見たことない鬼滅について話を合わせて乗り切ったとのこと。なお夫は小学生の頃のコロコロコミック以降漫画を読んだことがないという非オタであった。性欲のためにそこまで自分を偽れるのは一種の才能といえる。
不貞行為翌日
特にもう呆れてコメントはないんだけど、A子マジで服どこで買ってるの??ドン・キホーテ??
1カ月後
会話はここで終わっている。夫はA子と再度関係を持ちたいと連絡しているが、あっさり断られてしまっていてなんか面白い。
後に調べたところ、A子はTwitterでの「裏垢女子」活動のほか、マッチングアプリなどを使って各方面で活躍をしており、実際のところの経験人数は50人を越えているということだった。もうプロじゃん。そんなA子にとっては、夫はもう一度会いたいというほどのレベルではなかったっぽい。渾身の2時間の手作り動画送ったのに10分後に「見たよー🙌」されてるの絶対見てないし。
しかしながら、誰一人登場人物の気持ちがわからない…!私はチベットスナギツネの顔になりながら無の境地で全ページをPDF化し印刷したのだった。
なおこの夫とA子の最後の会話から約2年後の2022年、私はA子に会うことになる。その話もまたいつか。