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ドラマ正直不動産を解説します。第4話:事故物件って結局なに?

※この記事はNewsPicksトピックス「ロジカル不動産」で連載された過去記事を引用しております。最新記事はこちらからお読みください。

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第4話は事故物件について。

賃貸でもよく出てくる話なので、なじみのある人も多いのでないでしょうか。

事故物件とは、一般的には室内で死亡事故があった物件を指しますが、その定義はあいまいです。

そのためオーナー、管理会社、不動産会社の考え方によって扱い方が変わっているという状況でしたが、実は2021年の10月に国交省から「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」でとして、死亡に関するガイドラインが出され、不動産会社における明確な基準や対応方法の統一化がなされました(結構最近ですよね)

事故物件といっても、人が亡くなった物件、とやんわりととらえている人も多いと思いますので、しっかりと勉強しておきましょう。

また、この国交省のガイドラインには特に「事故物件」という表記はないため、事故物件が何か、という定義についてはいまだ特に明確な基準はない俗語となっています。

告知を受ける場合のはどんなとき?

告知を受けるのは、いわゆる、借りるとき・買うときに、知っていたらその一般的にためらうであろう事項が対象になりますが、ガイドラインとしては以下のような内容になっています。

自殺・他殺、または放置された自然死が室内または(マンションの場合)利用する共用部分(エレベーターなど)であった場合、賃貸の場合は発生から3年間。購入の場合は期間なく借り手・買い手に告知する義務があるというものです。

自然死は告知義務なし

ちょっと意外に思われるかもしれませんが、自然死や室内での事故死については通知義務がありません。

これは人が住む住まいというものは自然死や室内での事故死が予想されてしかるべきという理由から、それが起こったとしても心理的な瑕疵はないということで告知義務にあたりません。

ちなみに、それでもそれは自分は気になるという場合は(特に購入の場合は)、そういったことがないか明確に質問をすれば回答はほぼ得られます。中古住宅の購入時には、売主の売却理由を聞くのは大事ですね。

大島てるはどう?

劇中でも大島てるを模した、事故物件サイトの表現が出てきましたが、投稿型の口コミサイトの情報も、購入者は必ず見ますよね。

ちなみに、あの表現、大島てるからしたらデマが載っていることを前提にした表現なので、ありがた迷惑ですよね笑

賃貸だと3年前の内容しか告知されないので、一層大島てるの需要は高まるのか?という点ですが、ここに書いてあるからと言って、必ずしもうのみにする必要はありません。

まさにドラマの表現の通り、大島てるは投稿自体はだれでもいつでもできるサイトです。そのため、デマが載っている可能性が高いという認識を持ちながら、とはいえ載っていると不安があると思うので、その際はしっかりと不動産会社に調査してもらいましょう。

また、結論、「そんなことはなかった」となるのが幸いですが、その際の情報ソースも確認しましょう。売主に聞いただけなのか、管理組合に確認したのか、などなど、確認をするのが大事です。また大島てるは間違った情報は削除に応じるため、そうであれば自身の資産価値のためにも、しっかりと削除要求をしましょう。

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ということで、今回は事故物件について解説しましたが、高齢化社会の日本で、不動産と死は付きまといます。正しく知識を得て、正しく付き合っていけるといいですね。

※この記事はNewsPicksトピックス「ロジカル不動産」で連載された過去記事を引用しております。最新記事はこちらからお読みください。

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