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アイリスオーヤマの#マーケティングトレース

はじめに

初めまして。私は現在マーケティングリサーチ会社で働いております
谷口と申します。
たにぐちと書いてやぐちなので、そのまま名前も「たにぐちでやぐち」にしています。w

さて、今回初めてマーケティングトレースをnoteに投稿してみたいと思います。今まで何回か自分でやったことはあったのですが、投稿するのは初めてです。

正直自身のなさ故に投稿してこなかったわけですが、最近マーケティングトレースのオンラインサロンに入会して、フィードバックをいただけると伺ったので投稿してみようと思いました。
今はグダグダですが、どんどん改善していけたらなと思ってます!

選定企業

今回選んだ企業はアイリスオーヤマです。
その中でも家電分野にフォーカスしていきたいと思います。
なぜこの企業を選んだかというと、顧客視点を徹底的に追求した製品開発を行っているからです。(カンブリア宮殿を見て知りました)

私は、インサイトを起点としたブランディングに非常に興味があります。
実務として出来ることはほぼないので、山口義宏さんや、松本健太郎さん等の著書を読みインサイトについて個人的に勉強をしています。

アイリスオーヤマは特に顧客インサイトを追求した製品提案をしているのではないかと思い、トレースしてみることにしました。


マーケティングトレース


では、さっそくやっていきたいと思います。
まずは企業情報からです。

アイリスオーヤマ 企業情報

端的なビジョンはホームページに記載れていなかったので、社長インタビューより抜粋しております。

アイリスオーヤマ 売り上げ推移

参照 アイリスオーヤマHP https://www.irisohyama.co.jp/company/results/

売り上げ推移を見ると、年々伸ばしていますが、2015年以降で特に急成長していることがわかります。

この要因として考えられるのは、家電事業の拡大です。2012年に家電部門を拡大して大手家電メーカーをリストラされ、職を失った優秀な技術者を大量に採用しました。この戦略によりアイリスオーヤマの家電事業は大きく売り上げを伸ばしました。

では、今のアイリスオーヤマを取り囲む市場環境はどのようになっているのか、PEST分析をしていきます。

アイリスオーヤマ PEST分析

昨今の情勢の影響で、自宅にいる機会が増えたことで市場全体でいえば、キッチン家電やオフィス家電(在宅勤務用)等の需要が高まることも想定されます。

また同時に景気の悪化や節約志向の増加が起きています。
ここから考えられることとして、家電においても低価格商品を選択肢に入れる人が増えるということです。これはアイリスオーヤマにとってチャンスなのではないでしょうか?

(PEST分析って日頃から世の中の動きを見ておかないと難しいなと感じました・・)

次にターゲット分析です。
今回は、インサイトを起点にマーケティングトレースをしてみたいという思いから、山口義宏さんの著書で紹介されているブランド知覚価値構造の図を使って分析していきたいと思います。

アイリスオーヤマ インサイト

下から順に説明していきます。
・エビデンス:こちらは提供する近く価値を支える客観的事実で、裏付けとなる事実を指します。アイリスオーヤマでは、「大手家電メーカー出身のベテラン社員の技術」により高い品質を実現し、「顧客が値ごろだと感じる価格帯を社長がわかっていること」により売れる製品を実現しています。

・ベネフィット:こちらは物理的・心理的なうれしさを指します。
アイリスオーヤマが提供するベネフィットはやはり他社製品よりも低価格なことでしょう。
また、アイリスオーヤマは、他社製品を使い込むことで不満に感じる点を探し出し、それを解決できる製品の開発を重視しています。

・パーソナリティ:こちらはブランドの人格イメージです。アイリスオーヤマのCMをYouTubeで見ながら推察してみました。もっとうまい表現はないものかと模索してみましたが、これが限界でした。

・コアバリュー:こちらは一言に集約された核となる価値を指します。カンブリア宮殿で「なるほど家電」と何度も仰っていました。生活者が普段家電を使う上で、なんとなく不満に思っていたことを言語化して提案することで、「なるほど」と言わせることを重視しているそうです。
これこそまさに、顧客のインサイトを抽出し、言語化・製品化して提案する形ではないかと思いました。

・インサイト:こちらは刺激する心の琴線を指します。アイリスオーヤマは、「ちゃんとした家電を買うにはお金がかかる」「どれを選んでも大体機能が一緒だから大手ブランドの製品を買っている」「今使っている家電に大きな不満はないが言語化できない小さな不満がある」「なんとなくで購入するのでなく賢い選択をしたい」といったインサイトを抽出したのではないかと考えました。

・ブランドターゲット:こちらは象徴的な顧客像を指します。アイリスオーヤマのブランドターゲットは、賢い生活を送りたいと考える一般家庭の人と定義しました。(一般家庭の人という表現に納得がいってないですが表現するのが難しいです・・)

上記の知覚価値構造をふまえ、まとめた4Pは以下になります

アイリスオーヤマ 4p

アイリスオーヤマの製品開発は、社員から社長へ製品アイデアをプレゼンするところから始まります。そのプレゼンをふまえ、良いと思った製品に生活者が「値ごろ」と感じる価格を設定し、その価格をベースにコストを考え、使用する材料等を決めます。つまり、アイリスオーヤマの安さの秘訣は価格を起点に製品開発を進める点にあるのです。

以上をふまえ、成功要因をまとめてみました。

アイリスオーヤマ 成功要因


最後に、自分がCMOだったらどのような戦略をとるかを書かせていただきます。

アイリスオーヤマ CMOだったら

自分がCMOだったら、よりデザイン性を追求した高級ラインを作りたいと思いました。現在もシンプルなブラックレーベルやホワイトレーベルといったデザインを統一したラインも販売されています。しかし、折角低価格を実現しているので、そこに有名デザイナー等とコラボレーションをして、デザインを特価した製品を作りたいなと思いました。確かに通常製品よりも価格は上がってしまいますが、デザイン重視の人も納得できてかつ、他社製品よりは低価格という製品が提案できれば更に多くのユーザーを獲得できるのではないかと思いました。

以上、アイリスオーヤマのマーケティングトレースでした。


終わりに

今回初めてしっかりマーケティングトレースを作ってみて感じたことは、企業選びの大変さです。正直成功している企業であればなんでもよく、トレースすることで成功要因を分解し、学んでいくことが一番の目的だと思うのですが。。インサイト起点で成功したブランドをトレースしたいという思いが強かったので、インサイト起点で成功した企業ってどこだうろと探すのが大変でした。
また、今回はとりあえず形にすることを重視していたので、まだまだ分析できていない部分があるなーという感じがしています。次回はもっと深く分析することを目標に頑張ります。

皆さんが投稿しているマーケティングトレースのnoteも見ながらこれから学んでいきます!

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